プレデター ザ・プレイのレビュー・感想・評価
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原点回帰という訳か
ディズニープラスで封切られた「プレデター」最新作、その名も「PREY」。獲物を意味する言葉だが、過去スピンオフと合わせて計6作品製作された人気シリーズである。B級路線をある程度踏襲しつつ、壮大なテーマの物語だったが、そのストーリーは紆余曲折。「プレデターズ」(10)「ザ・プレデター」(18)はそれぞれ新たな試みに挑むものの、興行的には成功したとは言えない。配給元のFOXがディズニーに完全買収された後に製作された初の最新作ということもあってか、原点に帰る形で蘇った様だ。 ストーリーは「プレデター」そのもの。もはや説明不要だろう。最近はユニバース化する作品が多く、また、複雑な物語になる傾向も強く、それが過去作のシリーズ最新作でも反映されるとやや悲しくなってくる事もしばしばだが、純粋に「プレデター」を楽しむ事が出来た事には大いに満足している。
今までと違う点とすれば、1700年代諸島のグレートプレーンズが舞台だと言う事と、原始的な暮らしをする部族の若い女性が主人公となる事だろう。このシリーズと言えば、筋肉男達の汗水垂れる肉弾戦と銃撃戦が目玉の、むさ苦しさ満点の映画だった。シュワちゃん主演の第1弾のイメージはそのまま継承されていたのである。しかし、女性が主人公の本作は、監督の嗜好と相まってとても綺麗。画面から伝わる汗臭さや泥臭さが無い綺麗な本シリーズは今まででは想像もつかなかった。本作では、豊かな自然と原始的な暮らしをする人々の伝統、そこに飛び散る鮮血というそれぞれのアクセントが上手く合わさっている。「10クローバーフィールド・レーン」のダン・トラクデンバーグは人間以外の物を恐ろしく、勇ましく、格好よく描くのご得意なのだろうか。木の枯れた霧の立ちこめる大地でプレデターの背後を撮るショットはかなり痺れた。
本作のプレデターには大きなデザイン変更はないが、武器が原始的なのはツボだ。お馴染みのフュージョン・カノン等はその原型の物が登場する。しっかりと自分で傷を直すシーンもあり、狩人としての気品や気高さを確認できる。序盤から熊にボコられたりしながら怪我を負うシーンもあり、ファンとしてはいつも心配になってしまう。どうせ倒されるんだが笑。ここから両者共に文明が進んで行ったと思うと第1作をまた見返したくなって来る。正直、シリーズ物は第1作が最も良いと感じるのはもはや宿命だろうが、本作は第1作に次ぐ良作だろう。このまま地固まる様に進んでいって貰いたいものだ。
えっ。まさかの良作。
ディズニー+で配信されたので鑑賞。
ここ数作のプレデター関連の駄作具合には、リングシリーズを彷彿とさせる物を感じていました。
自ら作り出したカリスマ的キャラクターを自ら潰すと言う点では類似してる。
エイリアンシリーズもそれに近いが割と持ち堪えてます。
なので個人的に大好きなプレデターというキャラクターもさる事ながら量産されるただのB級スプラッタームービーに成り下がった最近の作品群にはもうやめてくれと願うばかり。
今作も自ずとそのハードルは最底辺まで下がっていました。
それを差し引いてもまさかの良作。
素晴らしい出来だった。
もちろん100点ではない。
75点くらいでしょうか。
ただオリジナル1.2に次ぐ良作だと僕は思います。
何が良かったか?
まずプレデターと言うキャラクター設定が既に視聴者の頭にインプットされている為余計な設定説明を省けている事。
本作のプレデターのマスクはニューデザインだが複数の種類があると言うのは多作でもわかっている為なんの違和感もない。
時代設定。
主役を少数民族に絞った事。
自ずと少数キャラになり無駄なキャラ説明も不要である事。
殺し方、死に方が多作とは違い物理的に理に適っており芸術的ですらあった。
もちろんプレデターと言う異星人のとんでもない力を有してだが。。
本作は全編通してコメディ要素を少しも入れず死に対する下品でブラックな笑いの誘いもない為、徹底したサバイバルスリラーとして出来ている。
今までの安っぽさは無くなっていた。
カメラワークも異様に凝っている。
ここも多作とは違う。
臨場感とスピーディかつソリッドで美しい映像。
ストーリーも単純かつ無駄を全て削ぎ落としたかのような対プレデターのみの潔い話。
オリジナルをリスペクトしている多々あるシーンも嫌味なくかつ新しくリフレッシュされている事。
もちろん悪かった所やツッコミどころもある。
まず、プレデターの装備。
1700年代であったが多作のプレデターより明らかに武器の性能が遅れているのだが、これは別に良い。300年も前だしプレデターの装備もそれなりに遅れているのだろう?と思ったがよく考えたら番外編のAvPで流れた太古の映像では今回より進んだ武器だった。
そして殆どが物理攻撃なのだが光学迷彩のクオリティだけは凄まじい。
であればやっぱりレーザーキャノンも装備してほしかった所。
今回は誘導矢だったのだが『あるラストの設定』の為なのか、はたまたプレデターのキャラクター上狩る人間に合わせて装備も変えているのかな?
次に強すぎる主人公補正。
これはそのまま。
補正が過ぎる。プレデターによる怪我が皆無とはシュワちゃんも驚きです。
さすがにラストバトルはうーーん。と頭を傾げたくなるシーンが多い。
その他細かい部分を言えばそれなりに目に付いた所がありますが、作品全体の雰囲気や話の流れ上、ストーリーを破綻させるようなものは無く、気にならない程度でまとめられたかな?と言う印象。
『プレデター』と言うシリーズ化されネガティブなイメージのせいで全く期待せずの鑑賞だったが、話が進むに連れ本作の出来は気のせいでは無く確たる物だと普通に楽しんで観れた。
良作だと思います。
プレデター映画としては『正解』の作品。
おススメです。
残念。。結局「第1作目が傑作」を実感させられるだけ。
コマンチ族、女性と犬が、プレデターと闘う。設定の面白さに惹かれて、さっそく拝見したが、結局このシリーズお決まりの感想→「第1作目が傑作」を
痛感するだけの作品。
理由1:メスのライオンを仕留められない女の子が
熊を素手で倒すプレデターを倒すリアリティが全く感じられず。
理由2:第1作目で際立った主人公以外のメンバーのキャラの描写が甘く、彼女の兄貴と犬以外に、感情移入できるキャラクターが皆無。武器が脆弱なコマンチ族の底力がまるで表現できていない。
理由3.大事な最後の仕留める仕掛け、わかるようなわからないような、あやふやシナリオ。キメのシーンだけは、勢いだけで終わらせるべきでない。
この作品に高評価をつける人に伝えたい。
「第1作目をちゃんと観てください!」
プレデター前面に押し出さずとも純粋かつ存分に楽しめる"試練の狩り"!
「認めないなら認めさせるだけ」という《存在の証明》。ずっと敵と見なされないナルが最後には認めさせる一種《女性性の夜明け》とも取れるし、白人たちがこぞって勝てなかったプレデターに勝つことによって歴史改変によるネイティブアメリカンの反逆リベンジとも取れる気がした。コマンチ族の女性主人公ナル演じる主演アンバー・ミッドサンダーがとにかく頑張っているし格好良くて、最後までプレデターと並んで、いや、下手するとそれ以上に作品を引っ張ってくれていた。終盤までホラー映画のファイナルガール的でもあり、バトルシーンでも肝心なところでは犬と人間の特別な相棒パートナーシップ蜜月関係をよく表していて、薬草とかだけじゃなくここでもそういう時代設定がよく生きてるなと感心した。配役含めネイティブアメリカン、コマンチ族へのリスペクト。
"If you bleed, you can kill it."
野蛮で獰猛でとにかく面白いから見て!今までの続編/後継・派生作品たちが、語弊を恐れずに言ってしまえば、ある点において一作目のプレデターと並ぶ巨人シュワちゃん的(80s顕著な)"脳筋(=筋肉バカ)映画"的側面を多分にフィーチャー前面に押し出していたのに対して、本作の重厚感ったらない明らかに今までと毛色の異なる作風佇まい。今までのそうした作品の波長・雰囲気あるいは世界観のほうが好きだというファンも一定数いるだろう。もちろん歴代の続編作品(『プレデターズ』除く?笑)も全然嫌いじゃないのだけど、この辺りで今一度しっかりと原点に立ち返り、プレデターを改めて恐怖の対象/人智を超えた謎めいた鬼強バケモノ戦士として威厳を持たせて描く。これはジョークにされない、できるわけもない、けど今まで以上に単体作品として取っつきやすいという両立。
なぜ狩りを?一作目オリジナル以降最高のプレデター映画というばかりか、実際ちゃんと一作目と同じ要素もオマージュ的に盛り込まれている気がして、しっかりと学んでいるのだなと思った。泥や火など珍品『プレデターズ』含め。今までごまんと見てきて知ってるはずなのに、なぜだか今までと違った風にドキドキゾワゾワする…(勿論ちゃんと出てくる前の前半から!)緊張感走る。ポップカルチャーにも君臨するアイコンとしてのそれではなく、得体の知れない未知なる存在としてしっかりと畏怖の念を抱かざるを得ないような強大ななにかとして血生臭くて、ネタになることなく神話のように厳か。足跡の主を探して、未知との遭遇ファーストコンタクト。最後には筋肉(?)捨てゼリフも忘れないニクい作りに思わずニヤリ。
元々、本来はプレデター新作だということは伏せたままリリースされるはずだった本作は、非常に隅々まで知性を感じさせる作品なのに、それを形作っているのは非常に野生的でとにかく至極のシンプリシティだった。本シリーズ/フランチャイズの新たなる可能性を見た気がした。序盤から直感が告げる、これは紛れもなく本物だと。本物のスリルと興奮。アドレナリン出まくり武者震いで、肝心のアクションシーンのクオリティも高く大興奮大満足。とにかく見ごたえ十分!!
原点回帰…プレデターが帰ってきた…
プレデター・シリーズ第5作。
Disney+で鑑賞(4K UHD・吹替)。
これぞまさに、原点回帰…
大自然の中、戦士としての己を磨くために地球に降り立ったプレデターとの闘争本能を剥き出しにした壮絶な死闘…
私はこう云うのが観たかったんだ!
本作の対戦相手はネイティブ・アメリカン最強の部族、コマンチ族の女性ナル。逞しく自立した女性像は現代風で、兄とのドラマも秀逸でしたが、シリーズの原点回帰に相応しい激しいサバイバル・アクションを披露してくれました。
武器は弓矢とロープを着けた斧、優れた体力・知力のみ…
コマンチ族の戦士も歯が立たない恐るべき敵に単身戦いを挑むクライマックスは1作目を彷彿とさせ、心踊りました。
自然物を使った罠を張り巡らしてプレデターを待ち受け、敵の弱点を突いた頭脳プレイを仕掛ける展開にはきちんと伏線が作用していて、最高のカタルシスを味わえました。
1作目以降は新機軸を求めてか右往左往していた感のあるシリーズでしたが、ここに来てようやく本来の姿を取り戻したような気がしました。配信リリースと云うのが本当にもったいない。是非ともスクリーンで観たかったなと思いました。
[余談]
本作を正史とすると、AVPシリーズと辻褄が合わなくなる気がしました。AVPの1作目で、プレデターが人類に文明を与えたことを示唆するシーンがありましたが、そこに登場したプレデターは従来の金属製マスクとプロテクターを装着していたからです。本作のプレデターのそれはつくりがシンプルで、装備にしても従来のものになる一歩手前な感じでした…
※鑑賞記録
2022/08/11:Disney+(吹替)
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