「モンクファンにはもってこいのドキュメンタリー、素人の私には『Straight, No Chaser』の方がわかりやすい。」MONK モンク Socialjusticeさんの映画レビュー(感想・評価)
モンクファンにはもってこいのドキュメンタリー、素人の私には『Straight, No Chaser』の方がわかりやすい。
モンクはバド・パウエルは共に当時は有名なピアニストだったようだ。 今でも、ファンはかなりいるようだが。しかし、私の頭の中で、モンクがニューヨークで、または世界で注目を浴びていた時代が整理がつかなかった。息子のT.S Monkも音楽家で49年生まれで今現在72歳だとわかって、時代錯誤していた自分に整理がついた。
Round Midnight やStraight, No Chaserは名前だけで、もうどんな曲か忘れていた。あたらめて、この映画を通して、彼のピアノを聴かせてもらった。ヂューク・エリントンのようなbig Bandで演奏するのではなく、小さくまとまって、ピアノの音ひとつに意味を持たせているようなピアニストらしい。それに、エンターテイナーでなく、ピアノ演奏にフォーカスをおいているところがいい。
このドキュメンタリーで一番好きなところはチャーリー・ラウズ(テナーサックス)と音の確認をしているシーンだ。私は音楽を演奏しないので詳しいことはわからないが、メンバーはモンクが奇行でも、尊敬しているし、彼に音を何度も確認しているところを見ると、モンクは精神的に大変そうだけど音楽の世界に陶酔しているようだ。 コンサート中でも踊り出すところを見ていると彼の頭の中は間奏中でも音楽が鳴り止まないんだなあと思う。
ニューヨークのマンハッタンのヴィレッジ・バンガードというジャズバーで演奏するシーンがあるが、演奏の前、モンクはトイレで氷入りの飲み物のコップを置く。そのトイレには白人が二人入ってくるが、1968年のニューヨークはさすが進んでいる。モンクがニューヨークに残っていた理由は他州では分離すれども平等(英: Separate but equal)があるからだと聞いたことがある。 それに、マックス・ゴードンにあった時も、『おお、、マックス・ゴードン、クラブの経営者』と言ってその場を去っていく。マックスはジャズ界のプロモーターであり、ヴィレッジ・バンガードの経営者であるがモンクの頭の中は音楽だけだと思う。
このドキュメンタリーはモンクについて素人の私にとって、わかりにくい。誰がモンクと話している? それに、白人のプロジューサー? Cal は誰か? 精神病的なモンクの奇行は? 発音できなくなっている?彼のピアノを楽しんだが、ただ断片的に使われているモンクのビー・バップを聞いていればいいというもんでもない。
不満が溜まったので、検索して『ストレート・ノー・チェイサーThelonious Monk: Straight, No Chaser 』を途中で観た。全ての疑問が解決した。イタリア語の字幕だけど、まだこの方がモンクのストーリーを理解できるので、これについてのレビューを書く。