「ギリギリで生きる中での家族の絆」ベルファスト a0064さんの映画レビュー(感想・評価)
ギリギリで生きる中での家族の絆
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主人公は、紛争の真っ只中で子供時代を過ごし、その点では不遇である。しかし、家族のつながりを見ると、出稼ぎで家族を支える父親、一緒に生活を共にする兄、1人で子育て全般をこなしている強く厳しい母親、優しい祖父母、両想いのガールフレンドに囲まれて、人との繋がりには非常に恵まれている。
温かな人情に育まれながら、異端視した者を排除しようとする人間のおぞましい面をも目の当たりにして、戸惑いながらも大人になっていく。
生活費もままならないギリギリの生活を強いられながらも、クリスマスにはプレゼントを買ったり、家族揃って映画に行ったりするなど、できる範囲でめいっぱい楽しもうとする姿勢は、ぜひとも見習いたいと思うようないじらしさがあった。
見知らぬ土地で、自分達家族だけで寄り添いあって生き抜くと決意した時の、家族の団結感はすごかった。祖母は、置いていかれることになるが、息子たち家族のことを思ってそれを許す、その愛情もやり切れなく感じられた。
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