「なにが正しいことか」ベルファスト LSさんの映画レビュー(感想・評価)
なにが正しいことか
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IRAが登場する作品はいくつか記憶するが、いずれも武器を取って闘う人の話だった。
同じコミュニティで共存してきた市井の人々が社会の対立に翻弄されていく中、普通の生活を維持しようと努めていた家族や隣人の物語が、主に末っ子の視点からユーモアをもって描かれる。商店襲撃と洗剤のエピソードが可笑しくも衝撃的。
新天地での再出発が幻想なのか、故郷の地でしか生きられないことが思い込みなのか、その時点では誰にも分からない。(劇中最後のメッセージのように)どちらを選んだ人にも、どちらも選べず命を落とした人にも、皆に平安があるように。そして意思に反して居所を奪われ生命の危険にさらされる人がこれ以上増えないことを願う。
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NOBUさんのコメント
2022年4月3日
今晩は。
”IRAが登場する作品はいくつか記憶するが、いずれも武器を取って闘う人の話だった。”
中坊の時にU2に嵌った私は、北アイルランド紛争を知り、IRAを知りました。
けれど、私が今作を素晴しいと思ったのは、当時の状況を詳細に語るのではなく、故郷を愛する少年及びベルファストで平穏に暮らしていた人々の目線で変わりゆく愛する故郷を描いた点ではないかと思いました。
心に残る映画でした。では、又。返信不要です。