「街を離れた人、残った人、そして犠牲になった人」ベルファスト kinokoさんの映画レビュー(感想・評価)
街を離れた人、残った人、そして犠牲になった人
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ベルファストは怖い街というイメージがどうしてもある。
そこにあった人々の生活や、バリケードが張り巡らされるようになってもあった人々の暮らしが少年の視点から描かれていく。紛争だけではなかったのだと改めて思うと同時に、たとえ子供でも紛争と無縁ではいられない現実もある。
ベルファストを離れたくない、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に行きたい、などという場面は胸に迫る。
生まれ育ったベルファストを離れたくないという母。そんな母に街を離れる決断をさせた紛争は酷い。
ロンドンで大工の出稼ぎをして、たまの週末に戻ってくる父。滞納もするし、競馬もやめない。もちろん仕事をやめる訳にはいかないけれど、街が危ない状況でも妻に子供を任せて行ってしまう。
決して良い父親とはいえないと思うのだけれど、ジェイミー・ドーナンがなんとも魅力的に演じていた。
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