大河への道のレビュー・感想・評価
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江戸時代と現代を結ぶお仕事ムービー
日本地図を最後まで完成させたのが伊能忠敬だろうが、その弟子だろうが、そんな事はどうでもいい、どちらにせよ、どんなに優秀な人間でも一人では成し得ない、チームワークの結晶に違いないんだから、と思える胸アツ映画でした。
それに、俳優の演技力が無ければ出来ない、一人二役(三役の人も)という演出も面白かったです。
中井貴一さん、松山ケンイチさんのコメディ演技はもちろんですが、個人的には和田正人さんが存在感がありました。
佐原の町並みは美しいので、興味を持った方はおいでください。佐原の大祭の方は、”大”という程ではないですが。
伊能忠敬記念館には、佐原が現在の香取市じゃなく、佐原市だった頃に行ったことがあります。
佐原市は2006年に香取郡に併合される形で香取市の一部になりましたが、この時私は、「なんで!?香取郡には香取神宮と○ニー小見川しか無いんだから(失礼)、佐原市でいいじゃん!」と思いました。
まあ日本のどこにでもある小さな改変の一つだったわけですが、地図って生きているんですね。
ウクライナの地図は元通りに修復されますように。
初めは眠くなった。
コロナが出始めるずっと前に、富山市のてるてる亭でほぼ毎月開かれる立川志の輔の落語会で
聞いたのが新作の「大河への道」。
その時の印象は、落語の魅力でもある「笑い」が思ったよりも少なかった事です。
落語を聞く前の「大河」の意味の勘違いが最初の小さな笑い。
地図を作るという地味な仕事、海岸線を歩いて測量して作った日本地図は現在の地図とほぼピッタリ合う正確さ。
志の輔がこの落語を作るにあたって資料集め等かなり労力を掛けたと分かる話の内容でした。
また、落語のエンディングも視覚に訴える手法で驚きがあったと印象に残っています。
その以前に映画化された「歓喜の歌」も見ましたが、「大河への道」も多分映画化されるといいなと思っていました。
さて、コロナ禍で長い間スクリーンから遠ざかっていましたが、平日夕方行ってきました。
上映10分前に席に着いた時、観客は私ら夫婦のみ!
で、始まるころには6人となりました。
始まりました!多分落語とで同じ笑いは少ないと思っていましたが・・・
映画の評価は人によって違うが、私は初めの5分間で引き込まれるか、眠くなるかで判断しています。
来ましたね~眠気が、ウトウトと頭もカックンとなり、これはダメかなと思いながらもしばらく起伏のない流れを眺めていました。
しかし、
少しづつ引き込まれ始めて来るではありませんか!
中井貴一は上手い、そしてもう一人は出番が少ないにもかかわらず声と顔の表情が抜群に良かった草刈正雄。
終盤の二人のやり取りを見ていて涙が出そうになるのを我慢していたら、鼻水が出てしまった。
伊能はここにおります
点数ずっと悩んでました。映画館で観る映画としての点数が自分の基準なので、画面等々鑑みると3点…かな?なんて思ってまして。それでも、大河ドラマを巡るドタバタドラマとしては十二分に面白いです。しかも千葉県人だし、記念館行った事あるし、なんて情の部分も湧き上がってきたりして(苦笑)。それでも3点、だったんですよね。
だがしかし!ある一点において「ここの為に劇場に足を運んで下さい!」と言える位の素晴しいシーンがあるので、加点でございました。鳥肌と涙が同時に溢れる素晴しい画面と演者のやりとりですので、是非とも劇場でご覧になって下さいませ。
志の輔師匠原作にビックリ
立川志の輔師匠の新作落語「大河への道」を映画化した作品だったとはエンドロールで知りました。
以前に「歓喜の歌」も映画化されており志の輔師匠の芸の幅広さにビックリしたものですが、それを上回る作品に仕上がっています。
日本地図完成を前に伊能忠敬さんが亡くなっていて、弟子達がひたすら完成にこぎつけた話はなかなかおもしろい。
しかも、出演者が現代と江戸時代を一人二役演じるとはとてもユニーク。
中井貴一さんはじめ松山ケンイチさん、橋爪功さん、西村まさ彦さんなどさすがの面々と言った感じです。
美しさがやたらと際だっていた北川景子
立川志の輔原作、中井貴一企画と言う事をテレビで知って どこかしら惹かれるものを感じてミッドランドスクエアシネマへ観に行った。
何と伊能忠敬が亡くなった3年後に地図が完成していた事実をもとに現代と江戸時代での展開で構成されていたが、その完成図の見事さに目を見張り感動を覚えた。しかしながら絵柄で地味な展開が多かっただけに江戸時代の北川景子の美しさがやたらと際だっていたね。
座布団は一枚くらいかな。
立川志の輔の落語が原作で、郷土の偉人伊能忠敬を巡って、現代と過去を行ったり来たりする構成や、それぞれの時代で役者さんが二役を演じているのが面白く、時代劇としてフツーに楽しめます。とは言え、落語的な楽しさはあまり感じられず、勘定奉行の手先をあちこちに振り回しておちょくるのは落語的ではあるけど、演出のしかたが真っ当すぎて残念。どうせなら、お上にバレないようにあの手この手でごまかし続けるギャグと、今は亡き師匠と元女房や弟子達の人情話を縦軸に、市役所員が上司をごまかしながら大河ドラマの企画をするのを横軸にするくらいの落語的な諧謔さがほしいです。役者では中井貴一が安定の役どころ、松山ケンイチはちょっともったいない使い方かな。北川景子の仇っぽい姐御振りが、意外にはまっていてよかったです。
歴史スペクタクル!と言うわけにゃいかず
ワタクシ、長崎生まれです。長崎市出身です。と言う事で、シーボルトには、ちょっと詳しいかも知れません。ほんのちょっとだけですがw
高橋景保だったんですね、中井貴一の役どころって。この方は、シーボルト事件で投獄され獄死した後、改めて死罪の判決を受けています。「大日本沿海輿地全図」の縮図を、シーボルトに渡していたことが発覚したからです。オランダのスパイとする説が、現在は有力なシーボルトは、その地図の縮図に、鳴滝塾の塾生を使って細かな地名を記入させたり、樺太の地図を求めて間宮林蔵に接近しようとしたり(それが命取りとなりバレる)、下関近海の水深を測定させたりと、まぁ、やりたい放題っすよ。
劇中で、「あの地図を見て、欧米は日本を攻めるのを踏みとどまった」と言う趣旨のセリフがありましたが、正しくもあり、間違ってもいます。蘭は、上陸戦は不可能であり、全面侵略は犠牲と利益のバランスからも無意味と考えたと思われます。当時の日本を戦略的視点から眺めるとですね。細長い国土には、100km単位で軍事基地(藩)が設置されていて武装した兵士が配備されている訳です。知的レベルも高い武装国家で、兵力は無尽蔵。攻撃して従わせることは断念するしかない。
ところがですよ。
「攻撃すべき場所」はピンポイントで、無茶苦茶効率良かった訳ですよ。英米は、どこに船舶を近づけて、どこに砲弾を撃ち込めばいいのか。ちゃんと分かって攻撃して来ているとしか思えないと言う。
幕末の歴史、近代日本史に、少なからず影響を与えた、伊能忠敬をはじめとした「伊能組」。その後の展開まで含めて、大河ドラマにしちゃっても面白いと思うけど。
伊能忠敬は地図を完成させていない。高橋景保はスパイへの協力の咎で獄死。と来れば、NHKは嫌うのでしょうか?
いやぁ、絶対、興味深いと思うけど。
映画としてのクオリティは、松竹配給で、プロの撮影集団が撮りました!なんですが。今の日本、セットを飛び出した屋外での時代劇撮影は、多くの困難を抱えていると思われ。苦労してますよねぇ。中井貴一と北川景子の「密会」の場所とか、もう少し、どうにかならんのかとw
ちょっと、ワシ、時代劇のロケーション探しの旅にでも出るわw
地図作りの執念を感じる歴史大作だ
どうせ高齢者向けの映画だろうと敬遠していたが、岸井ゆきのちゃんが出るということで、ついに観ました。
所々に笑える場面があり、観客をリラックスさせてくれます。最後の方は鳥肌がたちそうな程の場面があり、いい話じゃないかと思いました。
セリフも聞き取りやすく、若い人でも楽しめると思います。
「冥土への道を測りましょう」
さすが原作者が落語家だから、とでも言いますか。要所要所の日本語の語り回しに粋を感じます。
特に主人公達がとある場面でピンチに陥った時のこと。メンバーの一人が「冥土への道を測りましょう」と言うのですが、聞いた瞬間に思わずクソカッケェな!(言い方)と叫びそうになりました。
明日から使える素敵な日本語。予告編でも使われていた「一蓮托生にございます」のフレーズと併せて、積極的に日常生活に取り入れたい粋な言葉が満載です。
なお、内容自体はいろいろとツッコミも多く。ただこれについては、他の方もご指摘されていることですので省きますが。
地図作成シーンはめちゃくちゃテンションが上がりました。その後の上様へのお披露目シーンで、地図デカすぎんだろ!と絶叫したくなりました。
歴史とは、一人の偉人と名も無き人々の血と汗と涙と努力の結晶で出来ているんだなと実感しました。
なお、社畜的には上様からお褒めの言葉を賜る場面で泣きそうになりましたが、松ケンのせいで出かけた涙も干上がりましたね。お前なあ……。
ノリの軽い時代劇
伊能忠敬といえば、歩いて日本地図を作った偉人として有名だけど、完成前に亡くなったのは知らなかった。
パソコンもドローンもない時代、どのようにして地図が作られたのか、その途方もない工程が知れて関心。測量というのは、あの当時からあるんだな。
現代と江戸時代で2役ずつ、それなりのポジションの役者さんたちが真面目にふざけてる。
実際にはどのようにして遣いの者を誤魔化していたのかな。さすがにあんなヘンテコ祈祷師は無いだろう。
どこまで史実に基づいているのかはさておき、完成度でお咎めなしになったようだけど、よく長いことお上を謀り続けたものだ。
最後の完成した地図をじっくり見せるシーンは素晴らしかった。
情熱を持ってことにあたるということ
人は信念と共に若く
疑惑と共に老ゆる
人は自信と共に若く
恐怖と共に老ゆる
希望ある限り若く
失望と共に老ゆる
大地より、神より、人より、美と喜悦、
勇気と壮大、そして偉力と霊感を受ける限り、人は若さを失わない。
これはサミュエル・ウルマンの青春の一節です。
何かを始めるのに年齢を言い訳にしてないか?
情熱を持ってことに臨めば、志半ばで倒れたとしても、その情熱は誰かに受け継がれ完遂する。
そんなことを学ばせてくれる映画です。
コミカルシーンが大地雷。
中井貴一が大好きで日曜の朝9時40分の回を観る。
コミカルなシーンがスパイスになって成功するパターンはもちろんあるけれど 今回は見事にハズレです。
松山ケンイチ 西村雅彦 の2人が下手でクドく大スベり。
OK出す監督の責任なんだろうけど 観ててシラケる演技に笑う者なし。
全てを台無しにしましたね。
すべての地図好きにおくる歴史ミステリー✕コメディ
200年前日本を歩いて日本地図を作るという偉業を成し遂げた伊能忠敬をスポットにあてた歴史ミステリー。地理専攻でしたので、これは観ないと!どんな仕上がりになっているのかなと鑑賞しましたが、予想以上に楽しめました。パロディすぎることもなく、とにかく出演陣が絶妙なチョイスでした。歴史好き地図好きにも!
異色の時代劇
導入部の現在は観てられない感じで眠気を誘う・・・・
しかし、時代劇になってからの展開が素晴らしい
なんと言っても中井貴一と北川景子
お二人とも時代劇の方が向いていますね
伊能忠敬と当時の日本の測量技術に教えられたのはとても良かった
何事も1歩ずつ
豪華なキャストに対して古臭そうな予告。苦手な時代劇ということもありあまり期待していなかったが、予想だにしない出来でした!これ、めちゃくちゃ面白い!!
原作は立川志の輔の落語。話の展開はまさに、落語そのもの。話の導入にあたる枕の後、綺麗にタイムスリップ。軽快なリズムを刻みながら観客を飽きさせず、所々で現代に引き戻すことで物語の理解度を深める。原作を知らないのでハッキリとは言えませんが、かなり立川志の輔の落語への愛が籠った作品なのでは無いでしょうか。すごく見入ってしまったし、あっという間でした。
現代と江戸で皆、一人二役。
立場は結構変わるものの、扱い方とか性格とかは両者酷似していてすごく面白い。中井貴一のコメディアンっぷりが存分に発揮されている本作。現代の頼りない主任も、江戸の情けない武将も、どちらもめちゃくちゃいい。ギャグはウケないけど、キャラ自体に笑えてしまう。松山ケンイチや北川景子、岸井ゆきのに加えて、西村雅彦や橋爪功、草刈正雄という超ベテラン群も素晴らしいキャラクター性。安心して見れました。
意外と知らない伊能忠敬について知ることもできるし、単純に時代劇としての質も高くて、比べるわけじゃないけど「HOKUSAI」なんかよりも全然面白い。映画としては物足りたさが否めないけど、重すぎないタッチで時代劇が苦手な私でも存分に楽しめる作品です。登場の仕方の演出、ベタだけどめちゃくちゃテンション上がったな〜笑 あまり前情報を入れずに見た方がいいかも。
日本地図を完成させた?伊能忠敬とその周りの人達の物語を進めながら、「壁にぶつかること」「その壁を乗り越えること」を丁寧に教えてくれる。見終わったあとは、穏やかな気持ちになると共に、少しずつ頑張ろうと背中をちょいと押してくれる映画でもあります。意外にも今年見た邦画で上位に入る面白さ。ターゲットは年配の方かもしれませんが、老若男女誰でもわかりやすく楽しめる作品かと思います。まぁしかし、劇場は8割老夫婦できたけどね。
思ったより笑えないことには少し不満ですけど、想像外の良作でしてビックリしています。興行収入ランキングで4位に入ったのは何故??と思ったけど、これは納得の出来。鑑賞後はよーくポスターを見てください。本年度ベスト・オブ・ポスターのノミネート候補。何から何までかなりこだわりを感じる映画でした。中井貴一、最高!!!
満点!
こういう話、大好きです。
実際のヒーローは、一人でヒーローになれたわけでは無いはず、と多くの場面で思います。
沢山クスクス笑って、気持ちよく泣きました。
キャスティングもピッタリ!
にしても、日本の形って美しいなぁ〜
日本人って、美しいなぁ〜
チーバちゃん、可愛いなぁ〜
もっと大河と日本地図をシンクロさせてもよかったのでは?
伊能忠敬本人ではなく、その遺志を継いた人々にスポットライトを当てるという目の付け所が、まず、良い。そして、ただそれを描くだけでは、地味で、つまらなくなるおそれがあるため、大河ドラマという現代劇の仕掛けを用意しているところも、効果を上げている。
ただ、せっかく出演俳優たちが、一人二役で現代と江戸時代の人々を演じるのであれば、大河ドラマの企画の過程と日本地図の完成の過程をシンクロさせて、それらを交互に描いていくといった工夫があっても良かったのではないか。
それから、伊能忠敬の人となりのようなものが描かれないため、弟子たちが、なぜ、命の危険を冒してまで師匠の遺志を継ごうとしたのかが、今一つ伝わってこない。
同じように、伊能忠敬が、なぜ日本地図を完成させようとしたのかが、せりふで説明されるだけなので、すんなりと腑に落ちない。現代劇の方でも、知事が、なぜ、あの脚本家にこだわったのかがよく分からなかった。
素材と作り方が面白かっただけに、ところどころに見受けられる描き込み不足が残念であった。
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