大河への道のレビュー・感想・評価
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良い映画でしたよ
伊能忠敬の映画なのに伊能が登場しないというのは見事なアイデアだと思います。伊能の人生を描こうとすると尺が長くなるし、映像的にもずっと歩いているだけのつまらない映画になりかねません。伊能の死後から地図の完成までの3年間に期間を限定したのは正解です。かなり創作も入っているでしょうから、歴史ものとしての完成度はわかりませんが、伊能の偉業を知る入口としては良くできた作品です。
全体的にコメディーなので、本格時代劇を見たい人には向きませんが、肩の力を抜いて見るには丁度いい映画でした。観客の年齢層は高めでしたが、ところどころで笑いも起こってました。
ちなみに、個人的に大河にしてほしい偉人は「ジョン万次郎」です。
落語と映画の間に
中井貴一が立川志の輔の新作落語を気に入って制作した町おこし奮闘喜劇。
地元の誉れ伊能忠敬を忠敬オタクの公務員がひょんなことから大河ドラマにしようと悪戦苦闘する様と実際の江戸時代の忠敬周辺の人々の日本地図作りの闘いが交差する。原作の新作落語はおそらく面白いと思われるが映像にすることで喜劇センスを求められた結果、せっかくの題材の面白みがかなり喪われ喜劇部分とシリアス部分のバランス、面白みをうまく演出できていないように感じる。
ただクライマックスはとてもエモーショナルでありそこまでの下準備がうまくいっていれば傑作になったのではないだろうか。
飄々と我が道をいく老脚本家を橋爪功が好演。ただそれぞれ二役演じた豪華な助演陣は現代と江戸でのシンクロがもっと明確になれば、という点で惜しい。映画の面白さは細部に宿るもの、ということを強く感じた一作です。
最近見た邦画で抜群に面白い
泣いた。泣かされました。
絞って書くと、中井貴一、橋爪功。
二人ともコメディ風が多いけど語る時には語りますよね。 思わずセリフに身を乗り出してしまいました。
他の俳優さんたちもすばらしかった。
設定も面白かった。現代と江戸を同じ俳優が演じていて、楽しかったというより良かったです。
最後の上様(草刈正雄)と高橋景保(中井貴一)との会話には心が震えました。
中井貴一が懐からわらじを出すシーンはたまりませんでした。
中井貴一の時代劇を残そうとする意欲
忠敬はここに(っ˘̩╭╮˘̩)っ「忠」ぞうり
ちょっと実年齢を整理しとかないと
演じる役者との年齢の差があってイメージが狂う。
伊能忠敬(1745〜1818)大崎栄(?〜1818)
高橋至時(1764〜1804)
高橋景保(1785〜1829)※忠敬逝去時33歳
徳川家斉(1773〜1841)
元は立川志の輔の落語が原作で、この話に惚れ込んだ中井貴一が映画化の話を持ち込んだのが始まり。
この映画によって伊能忠敬以外の人物にもスポットが当たることになり、とりわけ天文学の師匠高橋至時、若先生こと息子の景保に注目したい。
この高橋親子は共に若くして亡くなっており、特に景保は大変有能でありながら投獄され獄死(自殺?)したにもかかわらず、罪が確定前として遺体を塩漬けの状態で保存され、確定後遺体を打ち首にされている。(シーボルト事件)
むしろこの景保を主人公にした大河が作れそうだ。
当時はロシア帝国の驚異がいよいよ北海道に迫ろうとしていた時期で、戦略的に詳細な地図は大変価値のあるもので幕府も事業として推進した。
もう一人、伊能忠敬と高橋景保、そしてロシアを繋ぐ人物に間宮林蔵(1775〜1844)がいるが、忠敬の弟子でありながらシーボルト事件にも関わっているのでチョイ役でも登場してほしかった。
高橋家の悲劇がクローズアップされることによって歴史に埋もれてしまった人物の知名度が上がることを望む。
ちなみに北海道が少しずれているのは、横方向(経度)の技術が未発達であったこと、最初に手をつけた地域でまだ不慣れな部分もあり、これは忠敬本人も感じていたようで、最後の九州の測量後に「ちょっと見劣りするのでもう一度測量し直したい」と幕府に願い出ている。(幕府は却下し江戸府内の測量を命じた)
♪エ〜リィ〜〜♪ 中井貴一さん、いいですね〜
威張って言うことではありませんが…歴史物はほとんど観ません。
先日も同行した同僚から車移動中大河ドラマのことを熱く語られ続け
「ごめん、NHKって災害時くらいしか観ないんで分からない」って言うと
「なんで観ないの?みんな観てるよ!」って!みんなって誰よ?!
まぁでも現代と過去との行ったり来たりが面白そうだったのと、ちょっと重くて長いのに恐れをなして『流浪の月』は次回体調のいい時にとっておいて鑑賞しましたが大正解でした。
もともと『ふぞろいの林檎たち』世代なもので、三流大学の仲良し三人組、時 任三郎さん(古畑任三郎の名前はここかららしいですよ!)警視庁24時?柳沢慎吾さん、中井貴一さん(仲屋酒店の次男坊、とってもいい人、仲手川義雄)彼らのやりとりにはいつもうなづいてばかりでした。♪エ〜リィ〜〜♪のメロディが頭をよぎります。
なかでも近くの赤門に配達に行く時の心情や、気が弱くて奥手だった彼が石原真理子さんに思いを寄せるくだり、仲屋酒店で母親にいじめられる義姉の味方をしたり、心優しい中井貴一さんにはいつも勝手に共感を覚えてました。
いい役者さんですよね!各作品外しませんからね〜シリアスな役からコメディまでそつなくこなしますよね!(最近はコメディキャラに寄りがち?)また脇を押さえる俳優陣がこれまた素晴らしいこと。
橋爪功さんはもちろんのこと、「銀ちゃんカッコいい!」の平田満さん、ここのところメキメキ頭角を表している岸井ゆきのさん、もちろん北川景子さん、松山ケンイチさんは言うまでもなく。
チュウケイさんは全く出てこないのに観たことのない『大河ドラマ』化をすればいいのに!ってつくづく思いました。面白かったです。
作品のレビューになっていなくてスミマセン。
盛り上がりが...
大変勿体無い作品。
思いのほか熱かった!
昔から大河ドラマが好きですし、香取市の伊能忠敬記念館を訪れたことがあり、本作もちょっと気になっていたので、遅ればせながら鑑賞してきました。伊能忠敬について勉強になったことはもちろん、当時の道具と技術でどのように測量が行われていたかも知ることができ、とても興味深かったです。
ストーリーは、地元の活性化のために、郷土の偉人である伊能忠敬を大河ドラマで取り上げてもらおうと奔走する市役所職員が、実は日本地図を完成させたのは忠敬の弟子たちであったことを知り、当時弟子たちがどのような経緯で地図完成に至ったかを劇中劇として見せていくというもの。
序盤からかなりコメディに振った展開かと思いましたが、なかなかどうして骨のある展開でした。特に、終盤で江戸へ立つシーンでの熱いやり取り、完成した地図を見た将軍様が発した言葉と忠敬への思い、現代パートに戻ったところでの脚本家の言葉は沁みました。
こんな感じで、鑑賞後の印象は悪くなかったのですが、やや中だるみを感じたことは否めません。まあ、それだけ忠敬にまつわるエピソードが少なく、資料も残ってないのかもしれません。逆に言えば、自由度が高いモチーフなので、よい脚本家がつけばおもしろい大河ドラマになるのかもしれません。
結局、大河ドラマがどのようにして選ばれるかは、最後まではっきり描かれませんでしたが、本作のテーマはそこではありませんでした。伊能忠敬がそうであったように、いくつになっても夢や目標を失わずに挑戦するすばらしさを訴えかけているように感じました。おかげで、何だか自分もまだまだ何かやれそうな気してきました。
主演は中井貴一さんで、邦画コメディでは安定の存在感を発揮しています。さらには松山ケンイチさんが、いい感じでボケをかまします。そして、この二人とは全く違う形で光っていたのが、北川景子さん!その美しさにはもはや尊さを感じます!脇を固めるのは、橋爪功さん、平田満さん、西村まさ彦さん、草刈正雄さんらで、みなさん現代パートと江戸時代パートの二役を演じており、なかなかおもしろかったです。
我が郷土の英雄
伊能忠敬の偉業を緩く理解するには絶妙
存在感ありありのキャストの面々
ナイスバディ!
めっちゃ、面白かったし感動したし、
泣きと笑いの塩梅が丁度良くって、
テンポ良く最後まで楽しめた。
志の輔さんの落語を聴きたいって、気持ちがモリモリ湧き起こった!
‘伊能忠敬’
確かに、ああ地図を作った人ね、しか知らなかった歴史の事柄が、
(千葉県民ということすら知らなかった 笑)
こんなにも面白い話になるなんて…。
ただし、伊能忠敬が主役じゃなくって、
彼の周りのナイスな人たちがフューチャーされてて、
こんな人情話大好きです。
現代と江戸との二元中継的な感じも面白い!!
そして、中井貴一さんは、トレンディーから喜劇まで、
本当に芸達者なマルチプレーヤーで魅力的です。
そこに、負けず劣らずだったのが、松山ケンイチさん!
飄々と、阿吽の呼吸で、昔からのバディのごとく反応されてました。
こんなにコメディが合うとは!!
このコンビの喜劇シリーズを、いろんなストーリーで観たいです!!
大河ドラマって、これで良くない?
予告編の「実は、伊能忠敬は日本地図を完成させていなかった!」…恥ずかしながら知りませんでした…ってところから始まる意外さと、安定の中井貴一主演というところから、ちょっとした興味と”まあまあ”楽しそうだな…って感じで観に行きましたが、見事に予想はハズレ。なかなか上級のエンタメ作に仕上がっていました。
長めの落語仕掛けで、大河ドラマをコンパクトに仕上げてしまったもの。
これだけ凝縮できるんなら、大河ドラマも2時間で十分じゃないの?
中井貴一は、真面目だけど、ちょっと冴えない男…なんか脇の甘さを感じさせる演技で、終始くすくす笑わせてくれる。相変わらずです。
途中、人情劇として泣き笑いしながらストーリーが進んでいくあたりは、松竹新喜劇っぽい所もあり、”時代劇を大切にしたい”という中井貴一の思いも伝わり、噺に入り込んでいけた。
気持ちが極まったところで、キレイに落とすところは、さすが落語でした。
出演者それぞれ皆良かったけど、岸井ゆきのは見事なハマり役で特別良かった♡
あと、この映画自体が地域活性化に繋がってるかな。
大河より良いじゃん。
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