大河への道のレビュー・感想・評価
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伊能地図の全貌は大きなスクリーンで観てこそ!
中井貴一さんと松下ケンイチさんの共演は『平清盛』以来?
2人が九十九里浜にいる(現代の)シーン。カメラが急にドローン目線になり、延々長い砂浜が映し出された。それだけで、伊能忠敬と伊能隊がいかに大変だったか……すぐさま実感した。
役者がそろっていて豪華(しかもみんな二役!!)。
場面が時代劇にスイッチした時、(時代劇がメインと知っていたけれど)わぁー贅沢だなあー。と実感した。じんわりと「トリハダがたった」。
要所要所で映し出される明るく輝く北極星。「北極星は2,5等星だからあんなに明るくはないはず」などと野暮は言わない。
だって、伊能隊のみんなは、指標となる北極星が明るく輝いて見えていたと思うから。
志の輔師匠の落語は本当に面白くて、良く聴きます。
落語の、あの爽やかですがすがしい感動があった。落語の、人を信じ、人と人との真心を信じている、「善なる心根」があった。
涙あふれるクライマックスがたたみかけてきて、すごい満足。
そして、完成した地図は本当に美しかった。
パンフレットがとても充実していて、しかも、とても読みやすくよい出来だった。隅から隅まで読み(読め)ました。登場人物、皆さんのコメントがあり、また、それぞれの紹介文には過去に出演した大河ドラマの題名が紹介されていた。ブロダクションノートの『体育館一面に広げられた日本地図』の項を読んで、涙が出そうになりました。
橋爪功さんがコメントで、『等身大の人たちが右往左往して、それぞれ一生懸命で…、幸せな気分にしてくれる………、私を育んでくれたのは、間違いなくこういう映画だ』と話しておられた。
そんな映画。
原作と違う所もあるがそれはそれで楽しめました。
原作を知ってる人なら最初で「えっ!」と思う所があるはずです。そう脚本の加藤さんが20年ブランクのあるベテラン脚本家という設定。原作では名もない35歳の脚本家でした。ただそれがダメという訳ではなく、橋爪功は原作にはないガンコなベテラン脚本家として見事に脇を固める流石の演技をされていました。映画では完成した日本地図を壮大なスケールで描き将軍様の粋なお言葉で涙した人もいたかと思いますが、原作でも同じような描写はあったもののページ数も少なくあっさりと描かれていたのであのシーンは意外でとても思い深いものがありました。
本当の大河ドラマでも主役を演じた事のある中井貴一と松山ケンイチが、伊能忠敬の大河ドラマ実現に向け奮闘する姿は必見です!
伊能班の人たちの思いやりが日本を救ったんですね
美しい国、日本。
徳川家斉(読み方わからん)が忠敬の草鞋に大儀であった。と、労う場面。草刈正雄、おいしいシーンでしたね。
脚本家の加藤がプロデューサーにオチを変えられたという話。ちょっとした思い遣りの欠如が悲劇を産む結末にしたかったという加藤の話は伊能班の人たちの熱意と忠敬への思い遣りが日本を救ったのだという話の伏線になっていました。松山ケンイチがしきりにツッコミを入れる北海道は伊能忠敬から測量技術を学んだ間宮林蔵がデータ収集したらしいです。高橋景保の天文学も正確な測量に役だったことでしょう。伊能忠敬は高橋景保の父親が師匠で測量技術を学んだらしいので、恩返しの話しでもあると思いました。忠敬の名前は「忠」と「敬」。「忠」は落語の人情話ではお馴染み。
ロシア人から攻撃されて命を落とした班員の話やイギリスが驚いて植民地化を諦めたという逸話は幕末から明治維新がなにかと注目されますが、江戸時代から着々と準備していた偉人たちの功績は大きかった。この話は立川志の輔が伊能の日本地図を見て感動して作った創作落語が元になっているのですが、前後する現代と江戸時代を同じキャストをシャッフルして映像化するという落語ではできない見ごたえのある作品に仕上がっていて、非常に面白かったです。
私は岸井ゆきの目当てで観たのですが、町娘の衣装がよくにあっていました。北川景子は綺麗過ぎ。腕のホクロも素敵でした。
中井貴一の市役所の課長が最後、脚本家の加藤に弟子にしてくれというサゲは非常にお上品でした。
立川志の輔は立川流師範の談志からいっぱい上納金取られたでしょうから、えげつないサゲもいろいろ考えたでしょう。
千葉県のキャラクターのチーバ君。千葉県の県境の形から出来ています。地図への愛情を感じました。九十九里浜はまっすぐな海岸線なので測量の開始の場所として最適だったかもしれませんね。房総半島はじめ、海岸線は断崖絶壁も多いので測量大変だなぁってつくづく思いました。凄い偉業です。ちなみに私はチーバ君のお尻の辺りで釣りをすることが多いです。
NHKの大河班が悔しがったら、志の輔中井組の勝ちですね。
鎌倉殿の13人より絶対面白そう。間宮林蔵役も入れれば出来そうじゃないですか。アイヌの人やロシア人モドキの俳優も入れて。悪いロシア人役には元立川流の快楽亭ブラック師を推薦します❗
一蓮托生
千葉県香取市が観光PR事業として伊能忠敬の大河ドラマを作ろうとする話。
知事からの期待も受けて、20年も書いていない脚本家に鳥肌を立たせて上手く行くかと思いきや、伊能忠敬は日本地図を完成させていない!?となっていくストーリー。
自分は子供の頃弟子が完成させたって社会科の授業で習った憶えありましたけどね…あと、作中ではふれられないけど赤水の地図のこととかも。死が隠されていたのは知りませんでしたが。
大河を巡る現代劇をみせる序盤と、調べたことを語る体でみせていく中盤からの時代劇と、共にちょっとズレたコミカルさを交えつつ、しかも皆さん2役でって、なかなかユニークだしなかなか熱い。
どこまで事実かは判らないけれど、お勉強にもなるし面白かったし、改めて200年前に作られた地図の正確さに感心させられた。
王道の和風映画!!
普通に面白い、和風映画だと思いました。
大作ではないので予算はそこそこなのでしょうが、現代劇有り、時代劇あり、
相変わらずの中井貴一風(最初はだらしないけど、終盤で急に締まる役柄)有り、
北川景子は相変わらずお綺麗だったりです。
この映画を見て、そのあとウィキペディアを見て、
伊能忠敬の「喪を秘して地図製作を続行」というのが史実だったことをはじめて知りました。
ちょっと勉強になりました。
ただ、1点映画には、突っ込みどころあります。
長さの測量が歩測というのがどうしても信じられません。
三角関数を使うほどの思考があるなら、長さの測量はどう考えても、
ロープをメジャーのようにして使うのが正解のような気がします。
その方が早いし正確だし。。。。
<主な基準(今後のためのメモ)>
4.0 おすすめできる映画、何かしら感慨を感じる映画
3.5 映画好きなら旬なうちに見てほしい映画
3.0 おすすめはできるが、人により好みが分かれると思われる映画
忠敬(ちゅうけい)さんと一蓮托生
伊能忠敬といえば、日本で初めて実測で日本地図を作製した人、と
社会の時間か、歴史の本か、何かしらで学んだ。
でも、その人を大河ドラマへ、ということ?とタイトルに惹かれ、鑑賞。
現代の市役所から始まり、やはり大河ドラマの主人公に、と提案、
製作のため、脚本家に依頼、ようやく脚本家が興味を持ってくれたと思ったら、
実は伊能忠敬は・・・
「日本地図を完成させていなかった」
という衝撃の事実。
えーーー???そうなの??
日本地図を作った人じゃなかったの??
そして、シーンは変わり、江戸時代にタイムスリップ。
さきほどまで現代に居た方たちが、みな江戸時代の別人として再登場。
主役と思った伊能忠敬は亡くなっており、一度も顔出し無しなんだけど、
それを隠し、弟子たちが地図を完成させるというお話。
高橋景保(中井貴一)は見事に伊能の奥さんである、えい(北川景子)に騙され、
弔った際のえいの「一蓮托生」という言葉が、地図の完成までのチームワークの原点に。
でも実際に、どのように距離を測ったのか、三角関数により高低差なども考慮していた、
三角関数がこの時代にすでにあったとは、と驚きばかり。
そして、最後の将軍へのお披露目シーンはさらに驚き。
あの大きい広間を埋め尽くす、壮大な「大日本沿海輿地全図」の大きさ、そして美しさ。
将軍の温かい言葉にも感動でした。
ちなみに、家に帰りググると、完成前に亡くなり、3年後に地図は完成、
そして3か月後に喪を公表と書かれていた。
地元の人からは、忠敬(ちゅうけい)さんと慕われ、呼ばれていることも。
いや~、勉強になりました。面白かった。
内容も演出も配役もグッジョブ❗️
忠敬さんとその仲間達のお話、惹きつけられました。
現代と江戸時代の二役構成はお見事としか言いようがありません。素晴らしい作品です。
江戸城にて上様への御披露目のシーンがサイコーです。感動の涙が止まりませんでしたません😭
是非映画館で🎦
51
見ごたえあり
普通に面白かった。
最近の時代劇は侍が脇に周り庶民の後ろ楯になる映画が多くなっているので、人情話が主流になっていてそれがいいと思う。
脚本家が伊能忠敬より、弟子や高橋の話を書きたいと思うのはそりゃ当然そうなりますよ。
久しぶりの松竹時代劇
中井貴一さん主演では「柘榴坂の仇討」以来!!
原作が立川誌の輔師匠の新作落語とのことで全体的にコミカルに進みます。
伊能忠敬の大河ドラマ化を目指す現代パートと、
伊能忠敬の死を隠し三年以内に地図を完成させる時代劇パートが交互に進んでいく構成。
やたらと北川景子のアップが多かったような気もするが、脇役含めてキャスティングはバッチリで、特にラストの上様への謁見のシーン。草刈正雄演じる徳川家斉は良かった。
そこでCG?!と思いましたが、完成した地図を見て思わず落涙。
現代パートと時代劇パートで同じキャストで演じ分けたのが意外と効果的で面白かったです。
純粋に伊能忠敬と仲間たちの大河ドラマ観たいなと思いました。
渋沢栄一"青天を衝け"の余韻に浸り過ぎて、"鎌倉殿"をまだ見ていないのですが、大河ドラマ"伊能忠敬〜高橋景保"待っています。
余談ですが、高橋景保はその後シーボルト事件"伊能図"の国外流出に関わったとして投獄され、獄中死をしていたとのこと。
高橋景保の墓はというと、高橋至時、伊能忠敬と並んで、上野の源空寺で眠っているそうです。
令和の時代劇
人生は短い。昭和の先輩らが次代に残したいものを、真摯に如何にして残すかを…
令和の時代劇の在り方を考える作品になっている。
構想に時間をかけたのがよくわかる。素敵な映画だ。
現代と江戸時代をそれぞれの劇風で描いていくが、平成時代を歩んだ人にも、ストンと馴染む映画となっていて分かりやすい。
その奥には、立川志の輔氏の落語が存在すると聞くと、日本娯楽のアイデンティティは、全てに通じながら、時を超越する力というか、根の深さを感じた。
地味な題材だけど今まで無かった
教科書には1人で成し遂げた様に
1行で済まされた偉業をちゃんと映画にしてくれて
良かったと思う
俺は面白かったと思う
現代と過去の人物が二役なのも良かった
大部屋いっぱいに特大の地図を広げたシーンは映画館で観られて満足
本当に年金詐欺みたいな話なのかな‼️❓
落語家の落語のような話を映画化したらしいです。
ふざけるのは中途半端で、ほとんど本気モードです。
でも、なんか変なんですよ。
演技が大袈裟なのは良いとして、余りなるほどとゆう展開がありません。
九十九里浜の海が日本海の映像だし、江戸時代の北川景子の耳にイアリングの跡が見える気がする、どうでも良いことが気になって。
それに市役所の職員が千葉県知事に指示されてるし、なんだか無茶苦茶です。
要は、時代考証とか社会常識をふざけて取り上げるなら、それらしくエクスキューズしないと、三谷幸喜みたいに、そうでないと良心的でないと思いますよ。
でも、演技は良かったです。
中井貴一、松山ケンイチ、岸井ゆきの、北川景子、みんな良い演技でした、是非。
原作は立川志の輔による新作落語。 町おこし・観光促進としての案を練...
原作は立川志の輔による新作落語。
町おこし・観光促進としての案を練る千葉県香取市役所。
観光促進課の提案に「ちょっと・・・」と異を唱えた総務課の池本(中井貴一)。
かねてから、町の偉人・伊能忠敬をもっと持ち上げたいと思っていた彼は、チューケイさん(伊能忠敬のこと)を主人公にした大河ドラマはどうか、と提案した。
言い出しっぺが責任を取るのは役所のルール。
大河ドラマ推進責任者に抜擢された池本だったが、嫌がる脚本家(橋爪功)の提出したシノプスでは、伊能忠敬は、全日本沿海輿地図を完成していなかった・・・
といった物語で、現代パートと時代劇パートが交互に、同じ役者で演じられるのがミソ。
伊能忠敬の物語と言えば、2001年に加藤剛主演で『伊能忠敬 子午線の夢』が映画化されている。
あちらは至って真面目。
こちらは・・・
いやいや結構真面目。
ただし、その真面目さが(中途半端なのかもしれないが)裏目に出たところもあり、時代劇パートが伊能忠敬の死隠しに終始しており、これで大河ドラマはできないだろうと思ってしまう。
真面目なら真面目に終始してもよく、大河ドラマ初の2部作。
伊能忠敬生前編は、蝦夷に渡っての波乱万丈物語。
死後編は、死隠しと列強の進出編。
ならば、大河も可能のように思える。
って、それでは、立川志の輔の落語とかけ離れるのか・・・
映画の見どころは、完成した全日本沿海輿地図が将軍の目の前に披露されるシーン。
いや、このシーンだけで、この映画、誉めて遣わす(って、将軍かい、わたしゃ)。
もう少しタイトルに工夫を
ドタバタ大爆笑コメディかと思って観に行ったけど、そこまでお笑いに振りすぎていなかった印象。タイトルもNHK大河ドラマを意識しすぎに感じました。もうちょっと内容に沿うようなタイトルにできたのでは?と思ってしまいます。
俳優陣が良かったです。
それぞれの持ち味を色濃く出し合っていました。
主役は中井貴一なのに一瞬出た草刈正雄が同じくらい持って行っちゃったね(笑)
面白かったよ。
でもやっぱり見終わったあと、何か物足りなさが残ります。
普通にまとまった作品。歴史好きなら良い。過去の想像はロマン。ただし映像としてはスケールが超スモール。残念。
この作品は良い点、悪い点が「ワシ個人的に明白」
「歴史ツウ」でなくても「歴史好き」なら好評価かも知れないか?
【個人的に良いと思った点】
・歴史考証的には大きな飛躍はない。細かい部分除く。
・人間ドラマ、人情劇的に最後の徳川家斉の場面以降、展開が良く、機知に富む。盛り上げ、面白い。
・江戸のCGだかの遠景は良い。
・測量方法、地図への反映場面も「交通手段が全て足」「全て手書き毛筆」の時代の苦労が偲ばれて良い。
・中井貴一、松山ケンイチ、橋爪功、西村まさ彦の演技が光る、活躍。
・場面切り替え、テンポ等に破綻は無い。
・エンドロール画面と玉置浩二の歌はしみじみ。良い。
【個人的にイマイチ、というか悪いと思った点、あくまで個人的】
・最後に「志の輔」が「突っ込まれるだろうと」予防線を張っているのだが、とにかく日本各地の描写が無い。
勿論、当時の写真なんてないし、各地の測量描写、つまり北から南までの美しい日本の四季の描写は予算的にも期間的にも
VFX CG的にも困難なのはわかるが、とにかく「全国走破感が無くスケールが小さすぎる。スモール。
・ワシは、当時の物理的事情、つまり、主要な街道沿いの宿場しか、旅籠や木賃宿の泊まるところなかったろうし、トイレは
そのまま野に放てば良いが、主要な街とか以外は「店屋」「棒手振り=豆腐とか納豆はじめとする呼び込みする行商人」
「屋台」とか、食料供給ライン、生活必需品購入基盤が皆無の状況で、勿論、電話通信も、電気水道ガス全てなしも併せて
の状況で、いかに苦労して旅を続けたか・・観たかったし、知りたかった。描写も無い。
・江戸の街はもっとホコリっぽい。綺麗すぎるよ江戸の描写が。
・北川景子はその顔立ちが、イマイチ、「ワシ的に」江戸時代の背景と違和感マックス。
・蝦夷地北海道については「間宮林蔵」の貢献は欠かせないはずだが・・・
・イヤイヤ、天文方役人、高橋景保・・借金の証文なんてその場で破り捨てれば良いし、そもそも親の借金が自動的に子供にl って描写は不自然?ワシの見間違い?本人の借金?当時の「体制側の権力の絶対さ」を無視している。残念。
・志の輔がチョット出しゃばりすぎ。力量は買うが、何事も謙虚さは必要。
・市役所の総務の年配クラスが「ゴミの網」補修する訳がない。そもそもゴミ関係=清掃局が主管だけども、業者に丸投げ
が多いと思うよ。
【その他】「佐原市」でいいじゃん、いくら由来根拠があるとはいえ「香取市」知名度ゼロに近い、流山、野田、茂原の方が圧倒的に知名度高い。「南アルプス」よりはいいけども、チコっと損得考えようよ。余計なお世話だけども。
チョット中盤中だるみした。ただし最後の方のオチは良い。
イヤイヤ3年なんて写真も防犯カメラもスマホも新聞記者も無い時代、悠久の時の流れでは一瞬だってば。
あと千葉県知事に」香取市役所職員が直接指揮されるいわれはないと思うよ。
歴史好きな人はどうぞ。普通の、余りに普通の平均点、過不足なし映画とワシは感じました。
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