「おすすめはできない。」仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル 名無しさんの映画レビュー(感想・評価)
おすすめはできない。
「世界は美しいうちに終わらせなければならない」
真木博士の言葉です。これが正しかったなんて思いたくなかった。
「批判」を書くのは慣れていませんので手を震わせながら書いています。でも、実際に同じような思いをする人がいる可能性があるとしたら、書かなければならないと思いました。
仮面ライダーシリーズではオーズが好きだったので、10周年、完結編という謳い文句に乗り見に行きました。
映画館にはおそらく同世代、10代後半〜20代の方、そして子供連れの方もいましたが、終わった後は全員シーン…と静まりかえった様子。
首を傾げる方も。
・説明不足が多い。
どうして王もグリードも復活したのか、どうやってゴーダが生まれたのか、どうやって主人公に取り憑いたのか?全て分かりません。
まあ、これは想像すれば良い、でいいでしょう。
・表現がチープ
どうも所々に予算の無さが伺えます。
特に気になった2点。
下からカメラで写しているだけにしか見えないタジャドルのジャンプシーン。そして、鴻上コーポレーションに保護されていたらしいにも関わらずボロボロのままの少女。
・時間の短さによる犠牲
最初10分見た段階で、60分でどう収めるんだ?とずっとソワソワしていましたが、予想通り短すぎました。各グリードやチヨコさんたちの個性、サゴーゾとシャウタ、本編にあったギャグ展開…全然無い。敵との戦闘もあっけなかった。
・その後は?
これが「完結編」
映司どころかグリードの仲間すら失ったアンク。いつまでも泉兄についてるわけにもいかないでしょうし、どうするのか。
荒廃した世界、登場人物たちがどうするのかも分かりません。
この最後にして流れる「Anything goes」(全ては続いていく)。皮肉にしか聞こえません。
これを見に来るのはオーズ世代。現在は20代くらいのはずです。満足できないでしょう。
かといって仮面ライダーが好きな幼児、児童に見せるにはダークがすぎます。どこをターゲットにしているんですかね…?
期待度が非常に高かったためにこの結果は酷すぎます。
まあ良いと思った点は、アンクの成長。メダルの塊が感情を持つまでに至ったということ。でも、「解釈違い」という方もいるのでは?
個人的には、メダルがあったにもかかわらずビカソ、ムカチリコンボが見られなかったことが残念で仕方ありません。
賛否両論あると思います。でも、「賛否が分かれている」この時点で、オーズとしては成功とはいえない。そう思います。
本編の終わりか、いつかの映画のゲスト出演の終わりで良かった。もしくは、この作品に続きがあるならまだ救いはあった。
これが「完結」であることが全てを残念にしているような気がします。