「ドラマの延長線上に置いている感覚、途中のマンネリ化は否めない」極主夫道 ザ・シネマ たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
ドラマの延長線上に置いている感覚、途中のマンネリ化は否めない
ドラマ未見。『浦安鉄筋家族』でも見た手法だったからそうだと思ったけど、瑠東東一郎監督なのね。たぶん1時間だと観やすいと思うが、さすがに2時間あると息絶えていた。コメディのマンネリ化は避けられず。
映画化するには確かにやりやすいタイプだと思う。コメディが強いので、主夫を出しつつ、ゴタゴタに巻き込まれていく感じ。序盤はだから面白い。関係性を引っ張りつつ、コントのような間で見せていく。初めてだったし、コレなんだろうな…と感じさせる。
だが、やはり本題に入るとフレームがボヤける。蛇足が多くなるからだ。意外と主題が弱かったのも影響している。転がり込んだ子供を出しつつ、主夫を「こなしている」ような描写しか無かったのが惜しい。どうやっているのか見たかった。知らないから尚更。その辺の満足感をもたらしてくれる『ルパンの娘』辺りは、やはり上手いのだとつくづく思う。
ドラマもやっていたからこそ、キャストは豪華。無駄使い…なんて言いたくなるゲストの数々も集い、盛大に暴れる。玉木宏さんはビジュアルでしっかりしている分、割とブレない。周りの小手先を上手く変えながら魅せることで、意外性を持った笑いが生まれるんだろうなと感じた。あれこれ言っているが、決してつまらなく観ている訳ではない。笑
ドラマの延長線上にあるから仕方ない。といえばそれまでだが、もう少しワチャワチャやっても良かったと思う。それだと「金曜ロードショーでやるでしょ。」に留まる気がするし。映画に来ることをもっと見据えたスケールが欲しかった。