「物語の進行とリンクする挿入歌 「ヤングケアラー」の歌姫は‶Both Sides Now"に魂を込める。愛する家族にも伝わるように」コーダ あいのうた スモーキー石井さんの映画レビュー(感想・評価)
物語の進行とリンクする挿入歌 「ヤングケアラー」の歌姫は‶Both Sides Now"に魂を込める。愛する家族にも伝わるように
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本作は耳の聴こえない家族のもとに生まれた唯一の健聴者の女子高校生が
唯一の生きがいである「歌」を通して人生を切り開いていくストーリー。
物語の進行とリンクするように挿入される劇中歌、エミリア・ジョーンズたちの歌声、
「ろう者」家族の無邪気なやり取りなどなど趣深い点は多々ある。
特に私が一番印象に残っているのは合唱クラブが在学生の家族にお披露目する「秋のコンサート」の一幕だ。合唱部のその一年の成果を出す晴れの舞台。心躍る歌声のセッションが響く中、突如場面は主人公ルビーの父親の「視点」に転換す・・・
一方で、この作品も例外なく数々の問題を提起している。
障がいをもつ人の社会生活上の困難、ヤングケアラーや貧困家庭の進学や進路、学校側の無理解、
母と子の関係の難しさなどなど・・・
物語は‶現実からおとぎ話のように″ハッピーエンドで着地した。
人生というものはいろいろなものの見方ができるし、正直のところわからない。
今が「底値」なのか、「高値」なのか、そもそも「上場」すらしていないのか。
本作の主人公ルビーはその誰もが抱える「葛藤」や「抑圧」から解放するように
歌声と手話で表現する。
・・・・だから、26億円での落札はちと安すぎじゃないかなんて思った。
ロッシ家のとった魚じゃあるまいし・・・
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