「スライド式恋愛劇場」もっと超越した所へ。 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
スライド式恋愛劇場
クリックして本文を読む
序盤はそれなりに関係は良好そう、と思いきや、過去の話で男の印象が一変。
そういうことか、と納得しかけたところで、歴史は繰り返すという。
クズ男とダメ(男吸引)女のお話でした。
最初と最後のお米に対する描写で、それぞれの性格や生活が察せられる演出も上手い。
コロナを絡めることで、現実感と共に更に深掘りされる。
4組とも、ダラダラした会話から感情的な言葉まで、その場で出てきたようにしか見えないリアルな演技は圧巻。
特に伊藤万理華×オカモトレイジは余りにも自然だった。
また、家具や小物など部屋の雰囲気も各キャラクターに厚みを持たせていて、抜かりない。
ラスト15分の展開は評価が極端に別れるものだけど、個人的にはツボでした。
唐突にも思えますが、そこまでリアル路線で淡々と進んできたところからのギャップは、狙ってきてたのではないでしょうか。
セット裏を逆走するシーンでは爆笑してました。
舞台的な演出と映画的な演出のハイブリッドは見事。
自分の予想を遥かに超越したものを観させていただきました。
最後に、千葉雄大(『子供はわかってあげない』に続いて、オネエの芝居が上手すぎる)は別に悪くない気がする。
コメントする
琥珀糖さんのコメント
2023年6月21日
「息子」に共感ありがとうございます。
この映画は舞台作品を映画化したところが、斬新でしたね。
ラストのセットがガラガラと壊される所は、
とても効果的で面白かったですね。