デューン 砂の惑星 PART2のレビュー・感想・評価
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よくわからなかったけど凄かった
池袋のIMAXで鑑賞。
プライムで前作を予習したこともあり、何となく物語についていくことができました。
劇中で描かれる砂漠は壮大で美しく、スクリーン全体に映し出される映像とダイナミックな音響効果によって、まるで自分がその場にいるような臨場感がありました。特に、サンドワームが襲ってくる場面は、目の前で起こっている出来事のように錯覚しました。
ただ、包まれるような音の聞き心地が良すぎて何度も睡魔に襲われました。それもあってか、途中からストーリーがわからなくなり、結局どんな話だったのかあまり理解できないまま終わってしまいました。
個人的に良かった点は、ポールとチャニを演じる俳優の演技が上手かったことです。どちらとも20代と若く、デューンの世界観にうまく溶け込んでいました。ここから、私と同年代の人がハリウッドの大作映画で主演していることに感心しました。
全体的に観て「よくわからなかったけど凄かったな。」の一言に尽きました。砂漠で繰り広げられる戦いにドキドキし、若手俳優の演技が素晴らしかった作品になっていました。
実際に目にしたかのような体験を
私は(評価は低いらしいのですが)デイヴィッド・リンチ版(1984年)が好きなので、そちらとの比較になってしまいます。私の感覚的には、デイヴィッド・リンチ版が舞台劇、この新作のドゥニ・ヴィルヌーヴ版が本物の実映像という印象を受けました。
PART1でも感じたのですが、本物の映像を見たかのような生々しさ、迫力、スケール感を存分に味わった気分です。更には、砂漠の国々の文化、伝統、戦いぶりが何千年もそうして戦い続けてきたようなリアルさ。実際、そうした部族に出演を依頼したんじゃないかと思ったほど。岩陰でしゃがみこむ仕草、仲間同士の素振りや歌うようなざわめき(♪異邦人)、地球人の科学文明が極まり、宇宙に進出して砂漠の惑星に住み着いたら、やはりそうした古代の風土へと変わってしまうのでしょうか。
逆にSF感は薄く感じました。砂漠での戦いが主であるため、どうしてもそうなってしまうのか。映画全体で、SF感を大きく担っていたのはUの字を連ねたロゴぐらいかもw ハルコンネン家と文化の違いもエグイのですが、どうにも自分はSFといえば未来のメカやロボットのイメージしかないので、単なる文化圏の違いにしか見えないな。あの白黒の花火が面白かったけど。リアルの花火をネガ反転したみたいで。
お話も渋い終わり方で、シビアで良いですね。皇帝を服したけど、領主会議(だったかな?)との対立を生み、ポールは最後の勝ったけど血まみれの辛勝、皇帝の娘との政略結婚、チャニとはことさら不仲のまま。俺達の戦いはこれからだ!って終わり方ですね。原作も話が続き、新訳も出ているので、PART3以降(タイトルも原作と合わせて変わるのかな?)も続くのでしょうか。ティモシー・シャラメさんが若く美しいうちに頑張ってほしいですねw
余談になってしまいますが、前回のデイヴィット・リンチ版もやっぱり好きです。オープニングはプリンセス・イルーランの姿が宇宙空間に浮かぶ独特のSF感。先に申したとおり舞台劇ならではのカーテンコールで締めくくられてて(顔写真じゃなくて、役者さんたちが身を正しているビデオ映像)締めくくりは砂漠に豪雨のハッピーエンドもいいじゃないですか。デイヴィット・リンチ独特のセンスも良かったなーって思うんですが、そうですか。評価低いんですか(映画.com:3.0)。残念、残念……。
4DXで新感覚なプレミアム映像体験を!
第94回アカデミー賞で6部門に輝いたSFアドベンチャー大作「DUNE デューン 砂の惑星」の続編。1作目では、評価もまちまちでしたが、初めから2作目ありきの2部作と考えると1作目の評価も⭐︎半分はあがります。ぜひAmazonプライムなどで復習してから、本作品に臨むことをおススメします。
また、本作品を本日は少しリッチにプラス1000円払って、プレミアムな映像体験4DXで鑑賞してきました。
4DXは韓国発で最先端の体験型シアター。シートが前後左右や上下にダイナミックに動くうえに、水や風、香り、フラッシュなどの革新的なスペシャルエフェクトが、映画を「観る」から「体感する」ことに変え、全く新しい映像体験をすることができます。USJのハリーポッターに3時間近く乗っていると思ってください🙄想像より揺れます。風が吹きます。若干寒いです。ポップコーンはやめておいた方が無難です。シートは4シートを1セットに連動して動きますので、より激しいのをお好みの方は、前方から3、4列目のシートの端の方がおすすめです。また少しの体力は必要ですので、酔いやすい方はご遠慮下さい。乗り物が苦手でない方は、一度は体験してみて欲しいプレミアムな映画体験になること間違いなしです!
一方、IMAXと呼ばれるプレミアムシアターは、アメリカ発で「ファーストクラスの映像体験」がキャッチコピーのシアター。映像、音響、空間、作品をすべて最高の水準にまで高めたシステム。つまり、上下左右壁いっぱいに広がる大型スクリーンにより、これまでにない高画質・高音質・大迫力の一体感が味わえます。こちらのIMAXはシートが動くことはなく、乗り物が苦手な方も安心して特別プレミアムな映画体験を楽しむことができます。
お近くにあるプレミアムな映画館で一度リッチな映像体験をしてみるのもおすすめです♪
本作品は、その体験をするのにふさわしい見応えあるSF映画となっています!!
今作品で終わっても十分満足感はありましたが、次作への布石が散りばめられているエンディングに期待せずにはいられません。もし3作目があるのなら、またプレミアムな映画館で観てみたいと思う今宵でした。
単純な英雄譚でなく、民衆が熱狂するリーダーの危うさを示唆する現代性
デイヴィッド・リンチ監督版の「デューン 砂の惑星」(1984年、上映時間137分)では主人公ポールと次期男爵フェイド=ラウサの決闘がラスト前のハイライトだが、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による連作では155分の1作目に続く本作166分のエンディング近くで同じポール対フェイドの決闘が描かれる。つまり、フランク・ハーバートによる原作小説の物語の経過を、リンチ版に比べてここまで2.5倍近くもの尺を割いてじっくり描いているのがヴィルヌーヴ版「デューン」なのだ。したがって当然、ポールがいくつかの試練や戦いを通じて抑圧された砂漠の民フレメンからの信頼を勝ち取り、彼らの救世主として熱狂的に支持されるようになる過程も説得力十分に語られる。
ティモシー・シャラメが体現する美しい青年ポールは、さまざまな経験を通じて戦闘能力、超自然的な力、リーダーとしてのカリスマ性を高めていくものの、それが単純な英雄譚として描かれていないのはヴィルヌーヴ版でより示唆的だ。原作者ハーバートはあるインタビューで「リーダーが常に正しいとは信じるな」というメッセージを小説に込めたと語った。
2020年代の今、世界に深刻な影響を及ぼしているロシア・ウクライナ戦争とパレスチナ・イスラエル戦争も、もとをたどれば石油などの資源をめぐる当事国や利害関係のある諸外国の諍いや衝突がやがて大きな争いになっていった経緯がある(ハーバートも中東・北アフリカの砂漠地帯の石油を砂の惑星のスパイスに置き換えて小説を構想し、「アラビアのロレンス」も参考にした)。民衆が熱狂し盲信する独裁者や政治的リーダーは今もあちこちの国にいる。ヴィルヌーヴ監督は「デューン」連作で商業的成功を収めたこともあり、ハーバートの予言的メッセージにより忠実で現代世界にリンクする展開をこの先も続けてくれるだろう。
砂と香料に導かれし陶酔の映像叙事詩
つくづく映画とは特殊な香料が散りばめられた時の砂であることを思い知った。客席で体全体に砂を浴びながら、あらゆる感覚が熱を帯びて研ぎ澄まされていく。前作がいわば苦難の物語だったのに対し、本作は猛然と突き進む復讐劇。そのカタルシスをヴィルヌーヴ監督は夢の底から迫り出してくるかのような幻想と陶酔の映像演出でもって描ききる。冒頭の戦闘での畏怖するほどの静けさや、その後の体内の水をめぐる生態学的な描写、音や手話を駆使する意志伝達にしても、全てが言葉を超えたヴィジョンとなって観客の脳裏に状況を刻む。それでいて優雅で深遠。終盤へ向け表情を変えゆくシャラメの存在感に酔いしれ、そのほか全キャストの一要素に徹した献身ぶりにも感嘆させられることしきり。見事なアンサンブル、美術、音楽・・・あらゆる意匠が砂漠のキャンバスで混ぜ合わさり、F.ハーバートが創りし複層的テーマを秘めた冒険絵巻を威厳を持って成立させている。
凄い!凄いよ!でも陰気クサくて…辛い!辛いよ!
このシリーズは予備知識を入れて観た方が楽しめそう。
一作目もそうだけど、メカが重厚でかっこいいし迫力や世界観も凄い!!
良く出来てると思う!
だけど個人的には話が分かり難いし、兎に角陰気臭い…。
どーしても眠くなってしまう…。
この作品を絶賛する人の気持ちも、耐えられない人の気持ちも分かる。
前作でも書いたが陽のスターウォーズ、陰のデューンって感じ。
あとクリストファー・ウォーケンがじーちゃんになっていた…。
新たな敵? 領主連合ってなにぃ?
TSUTAYAで借りて見ました 前作があまりにも良かったので期待値が上がってしまいますよね やはりこの作品は世界観が好きなんです そこで評価が分かれると思います 白と黒と茶というかベージュ(砂漠の色)のほぼ3色だけの映像ですよね良く見たら このシック感がいい 強力な悪役ハルコネン男爵は意外にあっさり殺されます やはりデューンは悪役が強烈なので ほぼ悪い奴は一蹴されますが 3作目があるのは間違いないのでこれらを上回る悪役が果たして次回作で出てくるのかどうか 次の敵が領主連合ってことなんでしょうがこの2作目までで全く登場して無いので楽しみですね まあ星は5点でしょうね良くできてますから
乗り切れない空気感
すごい派手なシーンもあり、面白い感あるのですが、1もそうですが2もなんだか合わない…SF大好きですなんですが。でもたぶん2回は見ないかな。ワクワク感はなく、結構小さい話が本筋で演出でデカくしてる感があるので、ダラダラ見せられてる感じを受けてしまうんですよね。
見応えがたっぷりあってとても面白かったです これぞ映画館で観るべき...
見応えがたっぷりあってとても面白かったです
これぞ映画館で観るべき作品ですが、
残念ながらVODでの鑑賞です
劇場公開時に都合が合わず、
映画館観たかったです
主役のお二人は勿論素晴らしいですが
オースティン・バトラー氏の尖りっぷりが冴えていてよかったです
あと、クリストファー・ウォーケンさんですね
自分のような高齢になった映画ファンにはたまらないキャスティングです
懐かしいです。
シャーロット・ランプリングさんも出演されていていたり
幅広い年代のトップクラスの俳優さんの共演が見所でもありました
MCUに出演されている俳優さんも多かったし、
好きな俳優さんが多くて嬉しかったです
アニヤ・テイラー=ジョイさんが少しだけ出ていましたね
次回作が楽しみです
まさに青本の扉絵の世界が!
重そうな宇宙戦艦が荒涼とした大地に浮かぶの図、
子供の頃にあこがれたSF小説の表紙そのもので感涙。
砂漠世界の描写もとても細やかで、本当に素晴らしい!
見せすぎず、だが出し惜しみもなく丁度いい塩梅で、
ぬっくぬくの救世主伝説サイコーです!
3も絶対見に行くぜい
IMAXの威力まざまざだが、
Part1 は派手な映像の割には退屈なストーリーで、「もう、続きはいいかな」と思っていたのですが、Part2 の更にド派手な予告編にそそられて何と数年ぶりの IMAX での鑑賞に臨みました。
いやぁ、やはり追加料金 +500円 取るだけの事はあるなぁ。髪の毛も震動する大音響と大画面のIMAXの威力をまざまざと見せつける迫力映像を堪能しました。Sand Worm が出て来るのはいつかいつかとドキドキしてしまいます。
でも、物語は「ああ、やっぱりな」程度でした。名家の相克、血筋、復讐、救世主、そして最後はチャンバラで決着の定食コースです。これは言っちゃいけない事なのでしょうが、あれだけの最新鋭の兵器が数多くあるのに、なんで刀を振りかざしての白兵戦になるんだ? 欧米人は本当にこんなお話が好きなんだなぁとややゲンナリしました。ただ、世界中の映画ファンの皆さんには内緒ですが、僕は「スター・ウォーズ」もあの古臭いお話が苦手で全然好きになれないので(と言いつつ6エピソード分は観ているのですが)、その分は差し引いてご判断下さい。
でも、チャニの今後には豊かな物語性がありそうなので、Part3も観てしまうんだろうなぁ。
2作合わせて上映時間実に5時間半。壮大なスケールのSF叙事詩としては、カットすべき部分はなかったですね。
本日は早稲田松竹さんにて『DUNE/デューン 砂の惑星 PART1』(2021年/155分)『DUNE/デューン 砂の惑星 PART2』(2024年/166分)の豪華2本立て(1,500円)上映!
チケット販売は当日の窓口のみで開館前から並びましたが何だかオンラインが無い学生時代に戻ったようで懐かしいですね。
2本合わせて上映時間は5時間半!本日はどっぷり「砂の惑星」の世界に浸りました。
『DUNE/デューン 砂の惑星 PART2』(2024年/166分)
クリストファー・ノーラン監督も述べているように『スター・ウォーズ』シリーズで例えると“帝国の逆襲”。主人公アトレイデス(演⁻ティモシー・シャラメ)が預言者(救世主)として覚醒していくさまは高揚感があって良いですね。
また主人公の出自の真相、政治ドラマとしての盛り上がりも良かったですね。
作品としては一応の大団円、区切りはついてますが、PART3「砂漠の救世主」への期待感を高めるラストになってました。
PART1、PART2合わせて上映時間実に5時間半。鑑賞中は気が張っておりぐったりでしたが、壮大なスケールのSF叙事詩としては、カットすべき部分はなかったですね。
これはPART3も楽しみです!
待ちに待った続編!
SF小説の金字塔作品を、『メッセージ』『ブレードランナー2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が映像化するシリーズの2作目。
私自身は、原作や過去の映像化作品は未履修であり、前作と今作、またYouTubeの動画による作中ワードの解説や批評レビュー等を元に、今回の映像化で初めて『DUNE』に触れたビギナーとしてレビューする。
というのも、前作の圧倒的なビジュアルと音楽、映画という媒体を最大限に活用した贅沢な語り口に大変な満足感を、また今後の展開への期待感を抱いたため、今回の映像化をまっさらな気持ちで楽しむ意味でも、それらには触れずにいようと思ったので。
前作では、徹底してポールの目線からアトレイデス家の滅亡、そしてベネ・ゲセリットの企てによる自身を取り巻く救世主伝説に苦悩しながらも、皇帝に復讐を誓って砂漠の民フレメンに協力を仰ぎ、次第に潜在能力を覚醒させていく様子が丁寧に描かれていた。
対する今作は、そんなポールの救世主としての覚醒ストーリーに加えて、新たな登場キャラの紹介も相まって若干の駆け足感・総集編感を抱いたのは否めない。
それとは対照的に、前作では控えめだったアクション面での見せ場のシーンが今作では随所に散りばめられ見応え十分。
ポール達のハルコンネン家に対するゲリラ戦やフレメンの通過儀礼であるシャイー=フルード(サンドワーム)を乗りこなす様子。フェイドの闘技場での誕生セレモニーによる格闘戦。皇帝軍とのアラキスでの一大決戦、皇帝の座を賭けたポールとフェイドの決闘シーンと、印象的なアクションが目白押しだった。
救世主として覚醒したポールが議会の場へ赴く際の、後ろにサンドワームを従え、砂漠の風にマフラーやマントを靡かせながら歩く様や、議会での演説でフレメン達を纏め上げるシーンも画作りに力が入っている。
ただ、そうした豪華な画作りがされる一方で、敵役である皇帝一族の権力や財力に関する描写が分かりづらかったのは残念。アラキスに降り立った際の宇宙船や、お抱え軍のサーダカーの規模を見る限り、噂通りの強大な一族だという事が“戦力面”では分かる。もっと言えば、クライマックスまで来てようやく分かるといったところ。
だが、そこに至るまでの皇帝や皇后の“生活面”での優雅さがスケール感に乏しく、安っぽくすら感じられた。屋内中心、しかも狭い部屋でのシーンばかりで構成されていた為か、前作を含めて存分にスケール感が描かれていたハルコンネン家と比較して遥かに劣る気がしてしまい、そうなるとハルコンネン男爵やレト侯爵が警戒する程の人物として説得力に欠ける。
政治采配を娘の助言を元に行う様子含め、所詮はベネ・ゲセリットの操り人形という小物感を演出する意図があったのかもしれないが、ならばせめてベネ・ゲセリットの得体の知れない強大さや恐怖感には、もう少しスケールの大きな描写が欲しかったところ。特に教母様に至っては、ジェシカに取って代わられ、覚醒したポールの“声”に圧倒され怯む時点で一気に小物化する面白さがあったので、そこに更なるカタルシスを与える意味でも、ハルコンネン家以外の勢力にももう少しスケールの大きさを強調する描写は欲しかった。
前作でも顕著だった出演陣の豪華さは、今作からの追加キャストでも遺憾無く発揮されている。
開幕早々、満を持して登場した銀河皇帝役にクリストファー・ウォーケン、皇帝の娘でありベネ・ゲセリットでもある皇后イルーラン役にフローレンス・ピューという豪華さ。
そんな中でも、オースティン・バトラーによるハルコンネン家のフェイド=ラウサは今作ピカイチの存在感。戦いや死に対する愉悦、一族にさえ牙を剥く冷酷で残忍な狂人っぷりと、そこから来るカリスマ性は非常に魅力的だった。
そんな彼を利用する事を画策し、遺伝子を手にするベネ・ゲセリット役にレア・セドゥというのもまた豪華。
欲を言えば、そんな存在感抜群のフェイド=ラウサの活躍や内面の掘り下げをもっと見たかった。生誕セレモニーのシークエンスでの残忍さや狂人さの演出こそ、オースティン・バトラーの熱演もあって最高なのだが、以降ラッバーンに代わってアラキス統治に乗り出してからの活躍が、フレメン1人を火炎放射器で焼き殺すのみ。クライマックスでの決闘シーンまでは割と空気化してしまうので、あまりにも勿体なく感じた。登場人物の多さやストーリー進行上やむを得ないのかもしれないが、登場のインパクトとの落差の激しさが目に付いてしまう。上映時間が更に伸びても構わないから、もっと彼を見せてくれと思わずにはいられなかった。
ポール役のティモシー・シャラメは、今更褒める必要もないくらい、前作に引き続き最高の演技を披露している。前作のインタビューでヴィルヌーヴ監督が「彼がいたから映像化出来た」と語ったように、今作もまさに“彼の為の映画”だったと思う。
前作冒頭では、まだ15歳という年相応な弱々しく世間知らずな印象があったポールが、今作のラストではまるで別人。覚醒して得た圧倒的な能力と、戦いの中で培われていった格闘センス、フェイドを退け皇帝を跪かせるにまで至ったカリスマ性を兼ね備えた恐怖すら感じさせる成長を見せる。それは、皇帝以上の新たな恐怖の支配者を生み出したにすぎないのかもしれないという不穏さも纏っている。この変化を見事に演じ切ったシャラメに拍手。
ハルコンネン男爵役のステラン・スカルスガルドにも引き続き拍手を送りたい。合成ではなく実際に特殊メイクをして撮影に臨み、トイレに行かなくて済むように水分補給にまで気を配ったとか。
キャラクター描写で言うと、ハビエル・バルデム演じるスティルガーの狂信っぷりが意外だった。前作時点では、フレメンの一集団のリーダー格で、無頼漢的な印象が強かっただけに、今作冒頭からのポールへの心酔っぷりには驚かされた。「自分は救世主じゃない、あくまでフレメンの一員として一緒に戦わせてくれ」と懇願するポールに、「謙虚だ。やっぱり救世主だ」と仲間に吹聴する様子は面白かったが。
ゼンデイヤ演じるチャニの現実的な視点は、現代的なアプローチとして正解だったと思う。原作が60年代の作品なだけに、当時の男性上位な視点を持つ原作から1番変化させて描かれているのだとか。ジェシカによって次第に宗教としての勢力を強めていき、ポールの覚醒によって完全に救世主伝説を盲信していくフレメン達と、自分を見失い始めているかのようなポールに、あくまで冷静且つ批判的な視点を最後まで投げかける。
ラストシーンで砂虫に乗るために準備する彼女の目には、名作『ゴッドファーザーPart1』でマイケルがマフィアのボスになった事でファミリーの静かな崩壊が始まった事を示す様子を、部屋の外から静かに見つめていた彼の妻に似た悲痛さが滲み出ている気さえした。あのラストシーンがあったからこそ、今作でのポールの覚醒や皇帝失脚による戦乱の時代の幕開けという、決してハッピーエンドではない物語の不穏さがより際立っていたと思う。
監督によれば、Part1・Part2は原作を基にした二部作。更にその先にオリジナルのPart3の構想もあるらしく、今作の世界的ヒットから、問題なく実現するだろう。
新たな皇帝となったポールが、諸大領家との戦争にどう立ち向かっていくのか。狂信化したフレメン達を“楽園”に導く真の救世主となるのか、夢で見て恐れていた死体の山を築く恐怖の支配者となるのか。それには、チャニの存在が重要になってくるのは勿論だろう。
彼がチャニに投げかけた「この先もずっと君を愛してる」という言葉や、未来に生まれてくる妹(アニャ・テイラー=ジョイなの豪華過ぎ!)による「愛してる」の言葉、前作で父親のレト侯爵に言われた「真の指導者は進んでなるのではなく、求められてなるのだ」(これが指し示すのがベネ・ゲセリットによって植え付けられた信仰心による今作での覚醒かは不明)という言葉を振り返ると、まだポールには引き返す道、別の道があるようにも思える。現に覚醒前は、自身も疑問を抱き続け苦悩していたので。
もしかすると、今のポールはベネ・ゲセリットが作り出した偽の救世主にすぎず、真に銀河に平和を齎す救世主となるには、チャニが必要であり、彼女との対決もあるのかもしれない。
そんな先のストーリーへの期待と妄想を膨らませながら、この壮大な物語に、ヴィルヌーヴ監督がどういった決着を着けるのか今から楽しみで仕方ない。
Pt 1とくらべると、、
謎の装置で空中浮遊する巨漢の親父が得体のしれない恐怖があって好きだったので、
ラスボスとして出てきたウォーケン皇帝が猫背の小悪党すぎて、恐怖が薄まっていたのが少し残念でした。
つねに謎の思惑があって動いているレベッカ・ファーガソンが1番怖いです。
主人公がさいごに1番のヒールぽくなるのは新鮮でした。
ハビエル・バルデムがどんどん太鼓持ちになっていく過程がおもしろく、
食い気味の「リサルアルガイブ!」には笑いました。
唯一チャニだけ
キャラクター的に同感出来たのは、チャニだけ。彼女には幸せになってもらいたいな。物語の様々な設定に納得が出来ず、「作られた物」感が強すぎて感情移入出来ずにいる。はるか彼方の未来に人間はまだ一対一で刃物を持って戦うの?砂漠で彼等は何を食べ、あの甲冑の上にどこで作ったか分からないボロ布をまとう、お風呂は?砂嵐や気温上昇をむき出しの顔でどうやって回避出来るだろうかとか、映画のストーリーとは全く別の部分で冷めた目でしか観れなくて、謎だらけのただただ長〜い映画でした。
人間性を捨ててく主人公
パート1より断然面白かった
特に最後の40分間くらい(主人公が人間性を捨てる決意をしたところらへんから)
宗教と大衆の支持獲得と玉座奪還の3つ、それぞれの面白さを余すことなく抑えてる感じ
予言がどうであれ、自分の復讐を果たすためにしなければならない道がある。最初は気づいていなかったが結果として信者、あるいは戦ってくれる軍勢を増やすために必要な道を辿っていく。
沙漠のフレメンの懐に入るべく決闘したり訓練したり命懸けの作戦に加わったり。
未来を見通すための命の水を飲んですべき行動を選び取れる力を手に入れたり。
フレメンに馴染んだことで手にれた戦い方や軍を利用し、また彼らに「楽園」を約束して宗教じみた推進力をゲットしていく
また命の水(砂虫って何者!?)きっかけで恋人いるのに政略結婚だとか大衆の前での煽動スピーチだとか、本心や本来の性格とは真逆の行動を周囲への相談無しにするようになっていくのがまさに玉座争い系の物語って感じ。
復讐のために私生活を切り捨て人としての幸せと優しい心を失っていく
君を愛すると口では言っても、自分自身そう信じていても行動が違えば意味は消えていく
少年漫画みたいなベタな要素があったのも前作と比べると意外。
特にめちゃくちゃデッカい砂虫に乗るのに成功したシーンとか。
めちゃくちゃでかい砂虫を使って攻め入るシーンは圧巻。圧倒的なデカさと神聖さのある生物のパワーで勢力図が逆転していくのは好きな勝ち方。(ここはやっぱ映像的にナウシカ思い出した)
操縦方法が引っ掛けるだけなんで、やや説得力は薄く感じた。
砂虫とは信頼関係が重要で一歩間違えれば操縦しようとする奴を食いますよみたいなハウドラのドラゴン的な危険性の描写があればなとは思ったり。
未来視できる奴が王になるとどうなるのかなっていうのは楽しみ!アニャも出るっぽいし次作は十二年後が舞台だとか。待ちきれん!
多分一作目で見た映像のように、最後は死ぬと分かっていながらチャニの刃を受け入れるんじゃないかなって思ったり
ゼンデイヤの目力が素敵
贅沢な作品
豪華キャスト&高額の制作費&全体で何部作になるのだろう&2時間40分超えの上映時間と、贅沢すぎる。
普通のプロデューサー&映画会社なら、
「上映時間を短縮しろ」とか
「前編後編の2作で完結させろ」と言うだろう。
1作目も2作目もストーリー展開はゆっくり。
監督のこだわりを尊重したんだろうな。それだけ監督への信頼が厚いのだろう。
3作目に期待。
衣装が凄まじい、、
全ての衣装が完璧。
何種類あるのか、、。デューンの衣装個展をひらいてほしい。全ての衣装を細部まで生で見てみたい。素材に触れてみたい。装飾を眺めてみたい。
ハルコンネンのスキンヘッドの女性の衣装、エキセントリックでありどこかクリーン。
デューン2、お見事であった。。
原作や、昔のデューンは全く拝見しておらず、予備知識なしで大体のあらすじと登場人物だけ予習してからの鑑賞だったが、原作を知らなくても内容にのめりこめた。素晴らしい。
劇場で観ればよかった😂😂
「これだけは言う。。命ある限り君を愛してる。」
くぅぅ〜、、😂😂😂
このシャラメのセリフやばい。。。
シャラメに言われているゼンデイヤいいなあ〜。羨ましすぎる🤣10万円払うから言ってほしい笑
ボイスビジネス🤣
気絶級のセリフじゃん。
良すぎて、全部まだレビューできてないので近々レビュー追記します!
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