MIRRORLIAR FILMS Season2のレビュー・感想・評価
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とても贅沢な企画。
作品を沢山撮ってる監督だけでは無く色んな方が撮った映画を一気に観ることができる贅沢な企画だ。
今回は全体的に"生や死"を扱った作品が多く、役者さんも"泣きの芝居"が多く観ていてしんどかった。
だから、『適度な二人』や『King&Queen』『Denture Adventure』がとても見やすく印象に残った。
この作品の順番はどうやって決めたのだろうか?
阿部進之介監督の『point』が一発目なのが、う〜んと思った。
作品自体が勢いも無く淡々と進むし、画の色も黄色っぽいフィルターとかかけてあるんだろうけど暗めだったからなぁ〜・・・
最初から引き込まれなかった。
エンドロールで阿部進之介さんの名前があり、きっと全体的にテーマ的なものが重なってしまった事で自分の作品が埋もれるのが嫌だったのか分からないけど、彼の指示で"1番新鮮に作品を観てもらえる"トップバッターにしたのではないかと考えてしまった。
この『MIRRORLIAR FILMS Season2』を観て短編を撮る事の難しさを感じた。
ただ撮りたいものを撮るだけではダメなのかも。
これはある意味監督同士のバトルなのかもしれない。
長回し必見
それぞれ15分以内の短編映画9作品。
俳優さん達が監督をした作品も興味深かったし、9編どの作品も楽しめたが、大トリの三島監督作品が見応えがあり圧巻だった。
監督や監督の母親が思い入れのある洋食店の閉店をきっかけにその記録を残そうとした監督の私小説的作品らしい。
35年間店と共に歴史を積み重ねてきたシェフ役の佐藤浩市さんが自分の歴史を語りながら大阪堂島の街を歩く、時には走る。
それを11分強の長回しで撮影している。最後に橋の上からシェフが見る、白みはじめているがまだ夜が明けきっていない街の景色。この時間帯のこの明るさを撮りたくて撮影時間にもこだわっているという。
最初脚本を見たときにこれを撮るのは無理だろうと思ったという佐藤浩市さんが、撮り終わったときには「映画の神様いたね」と言ったという、その映像を是非確認してみてほしい。
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