アウトサイダー(1981)のレビュー・感想・評価
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共産主義時代のハンガリーを垣間見る
どんな話なのか、誰が監督で誰が出演しているのかも知らないまま観ることを決める映画がある。単純に上映時間が都合のいい場合だ。本作がそうだった。しかもコッポラの「アウトサイダー」のコンプリート・ノベルなるバージョンの公開が数週間後に控えていたので完全に勘違いしてしまった。冒頭の映像を観て、間違えた!と悟った。そんな経験は初めてかもしれない。
それでも面白いことを期待しながら観ることにしたが、やや難しかった。そもそもかなり昔の映画だし、とてもアーティスティックだ。得意なタイプの映画ではない。これという事件は起きないし、基本的に主人公と誰かが2人で会話するシーンがメイン。職が安定しないし、社会に馴染めないけど、女性とは縁がある主人公がなかなか辛い思いをする物語。共産主義時代のハンガリーの状況を垣間見るという意味以外に魅力を見出すことはできなかった。
やはり、観る映画を決めるときにはちゃんと情報を見ないといけない。
色の付いたタル・ベーラ
自由に生きたい願望を持ちながらも自分の行動でその選択を狭めていくアンドラーシュ、社会に適合できない理由が見当たらず、それなりに働くし、普通に社会人的人生は送れている、夢追い人や売れないバンドマンみたいで、そんな主人公を含めた周りの人物が国や時代は違えどリアルに思える演出描写で作品自体に古さは微塵も感じられない。
最低だろうがクズ男と言われようがただ自分に正直で、そうなればなる程に周りは裏切る行動を取り始め、そして抗えない自由を奪われてしまう顛末、自由を追い求めたりの為ではなく本当に社会不適合者としてのバッドエンドが、そうは思えないエンディングを迎える。
タル・ベーラ作品にカラー映像の違和感がありながら、色の有る全体的に少し古びた映像に色の違和感は感じられない、この作品に限ってはカラー映像だからこそ気を張らずに落ち着いた感覚で鑑賞出来るように思える。
アウトサイダーは辛いよ
ストーリーというか、生活を見せられてる感じ。
この頃のハンガリーって共産圏だったよねぇ?すご〜く西側の文化影響を受けているような…
自殺大国ハンガリー、特に男性がずば抜けて多いらしいが、20代前半(途中まで35〜36の設定かと思ってた)で生活に追われ、苦しく、逃げ道も無い感じじゃ死にたくなるわな。一層のこと、馴染んじゃえばまた違うのか?(いや、それはそれで嫌かも)
日本の同じ世代(1981年の20代前半)は、もっとノーテンキよねぇ…
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