やがて海へと届くのレビュー・感想・評価
全122件中、81~100件目を表示
誰にも言わずにそっと抱きしめていたい良作
大学の新入生の時に出会った女子二人をメインにして、大事な人を亡くすことの喪失感を丁寧に描いた作品。
岸井ゆきの主演。
クラブ勧誘でごったがえすキャンパスで、湖谷真奈(岸井ゆきの)はネコ🐱のポーチを拾う。強引な歓遊に戸惑いながらも断れない真奈。そこへ割って入ってきたすみれ(浜辺美波)。
新入生歓迎コンパで真奈は先輩男子からえげつないセクハラとモラハラの洗礼を受ける。すみれが機転を利かせて助け、その日のうちに二人は仲良くなる。
かねてより母親と折り合いの悪いすみれ。雨の夜に突然真奈のところに来て、一年半居候したが、敦(杉野遥亮)と同棲することになって、出て行ったらしい。
卒後、ホテルのレストランのフロアマネージャーとして働いている真奈。京都の木工インテリア製作会社への入社を考えていたが、今の部屋(広いバルコニー付きの木造アパート)を離れたくないので、断念した真奈。優しさに溢れた真奈のインテリアと植栽のセンス。互いに過干渉はしないが、互いを尊重する暮らしにすみれも居心地がとても良かったであろう。
ある日、真奈は敦からすみれの遺品整理の連絡を受ける。
活動的なすみれは3.11の東日本大震災の時に海岸線の駅のホームにいて、被災したらしいのだ。
敦の部屋で猫のポーチを見つける真奈。すみれに介抱してもらったときの青いシュシュを入れて、大事にとっておいたものだった。
「いつの間にかなくなっていたものがあるんです」
敦と真奈の会話。すみれの死をどうしても受け入れたくない真奈の気持ちが痛い。
レストランの店長の楢原(光石研)は店のBGMにこだわりをもっていた。真奈は楢原から信頼されていたが、ある日、楢原から出勤が遅れると連絡を受ける。真奈にBGMの選択を託して、自宅の風呂で首吊り自殺してしまう。すみれに続き、楢原の死に落ち込んでいる真奈にコックの国木田(中崎敏)ば有給を使って気分転換することを勧める。真奈が選んだのは三陸への旅だった。心配し、同行する国木田。訪れた土地の建物のなかで、震災で亡くした家族の思い出を語りそれをビデオカメラで撮影する人々(中嶋朋子、新谷ゆづみら)。
「親友が帰ってこないんです」
伊藤母娘の民宿に泊めてもらい世話になる真奈。
民宿の娘はずみに海岸で祖母から習ったという子守り歌を歌ってもらう。漁に出たきり帰ってこない夫への気持ちを歌った唄だった。
10メートルを越える防潮堤に佇む真奈。
冒頭の水彩画のアニメと対をなす赤いスニーカーを履いたすみれが無人駅にただずむ姿。駅のホームのおばあちゃんも浜辺美波に勝るとも劣らない上品で綺麗な人だった。はずみのおばあちゃんだったのかもしれない。
一晩寝たあとでも、映画の美しいシーンがどんどん沸いて来て止まりませんでした。
真奈を大切にしてくれた人々。
ある日突然いなくなった人々。
不器用ながらも繊細で素朴な真奈を演じた岸井ゆきのにやられました。
幼げで、虚ろで、悲しげで、それでいて強く訴えて来る眼。涙。
すみれのビデオカメラを何度も再生するシーン。
真奈はすみれの目線で確認し、知らなかったすみれの一面を感じたい。
敦は死んだあとでもすみれの秘密を見てはいけないと思うと言う。
大切な人の撮った写真やビデオ映像は捨てられない。
ノマドランドでも父親の撮ったスライドを車の中で時々見る彼女のシーンが辛かったのを思い出しました。
追記
すみれが吐けない真奈に
「噛まないでね」と言って、口に手を入れて吐かせるシーン。
新入りの下戸の後輩がさんざん飲まされた挙げ句、キモち悪い上司に駅のトイレで無理やり口に手を突っ込まれて、吐け吐けと大きな声で攻められて、翌日、もう死にたいと言っていたのを思い出してしまいました。
浜辺美波さんの手だったら、彼もどんなにか幸せだったでしょう。
映画紹介に騙されないようにしてください
・一人旅に出たまま突然姿を消してしまう。
・ビデオカメラに残されていたのはすみれの秘密だった
上記のような映画紹介に「ほう、面白そうだな」と思って見てたら、ウソというか、そう説明できないこともない。
というだけのことでした、なーんだ。
血液型診断や占いと同じです。
繊細な感性 神経質
大胆不敵 鈍感、無神経
一本気 短絡的
直情型 無鉄砲
気配り 空気読みすぎ
モノは言いようですね。
主演女優お二人が綺麗だし、表現が上手だし、アップの多用でとても近しく思えるし…
女優を愛でる。そういう映画だと思えば良い映画です。
あの重いテーマをこういう形で表すことの意義とか狙いが丸っきり伝わってこないので、終盤からは困惑して何を見ればいいのか分からなくなりました。
ストーリーが分かりにくい
独特の世界観がありちょっとストーリーが分かりにくいです。
途中、同じようなシーンが繰り返されるのもちょっと意味がよくわかりません。
主人公の気持ちとか感情ももう少しストレートに表現する方が、伝わりやすいのではないかと思います。
夜遅くにみたせいで途中何度か寝そうになってしまいました。
普通眠くなる事はほとんどないので、波長が合わなかったんだと思います
許されるのか
ああいう話とは知らなかった。
おそらく予告編も含め周到に隠されており、ある時点…というかある台詞で『えっ、そういう話か』といきなり首根っこを掴まれてグラグラと揺すぶられる。
それはある意味不可避で、あれと同じように暴力的に襲ってくる仕組みになっている。
とするなら、冒頭(から円環をなす)のアニメも納得がゆく。しかし、演出意図は理解できるが、そもそもそれが許されるのかどうかはよく分からない…
岸井ゆきのの、心の襞を広げてみせるような演技は素晴らしかったと思う…
原作を読んでないので、わからないが、震災津波の問題と、親友の問題が...
原作を読んでないので、わからないが、震災津波の問題と、親友の問題がうまく統合されていない。みなみちゃんはとてもよくて、ゆきのちゃんが好きだけど、何でもないボーイフレンドを選んでしまうあたりをうまく演じていた。ゆきのちゃんは十分主演を張れるいい女優だということが証明されたけど、二人の関係もとても良かった。二人の顔がとても近づく長いカットは素晴らしい。後半、みなみの側からのカメラワークのシーンが素晴らしい。そして、ラストシーン。カメラを通してしかみなみちゃんがコミュニケートできなかった回路が、ラストでは生きてくる。
ボーイフレンドはやはりつまらない奴ではある。
事前情報入れないで
ただキャストに浜辺美波さんの名前があったので100キロ自家用車走らせて鑑賞しに行きました。が、思いがけずの出会いになりました。
映画後半ですが真奈たちが向かった先の草木の植生に既視感。やはり、でした。陸前高田(たかた)の景色です。東日本大震災のエピソード折り込まれているという事前情報入れてなかったので胸に響きました。
そして震災語り部の方達。お3人さんは実際の地元の方として高校生の女の子役のかたもこちらの方かと思い込んでしまいました。涙がごく自然で。
そしてもちろん岸井ゆきのさん初めキャストの皆さんも。
現状東北地方はTOHOトーホーシネマズ仙台だけですが是非各県でも公開を
恋愛以上、友情以上
岸井ゆきのさん、人間のお芝居と思えないほど美しいタイミングで美しい涙をこぼす。アニメで描いたらそうなるのも分かるけど、生身の人間があんなふうに泣けるものなのか。北島マヤなのかな。
こういう名前のつかない感情をやりとりする女と女の映画ができたことがうれしい。異性に恋愛するまでの成長過程の幻覚などではなく、むしろ異性の恋人との明確で誰はばかることない関係よりも二人自身が二人だけで尊んでいる関係になっていて素敵だった。
私は、すみれから真奈への感情って、たぶん恋愛とはまたちょっと違うんだろうなと思う。同性の親友に恋して辛いじゃなくて、同性の親友のことが大好きすぎてずっと一緒にいたすぎるんだけど恋とも違うから困っているような、そういうふうに見えた。
恋人同士の関係性に落とし込めない感情だからこそ、結婚やら出産やらこの先のライフステージで容赦なく分かたれていくことを予感してしまって辛くなるっていう。キスは、キスするような関係になってでも一緒にいたい強い衝動があるだけで、キスがしたい衝動っていうわけじゃないんだろうなと思った。違うかなあ。
真奈からすみれへの感情は、すみれ以上に友情寄りに見える。もしも恋愛感情に近いものがもっと多く含まれていたら、敦に敦のことが嫌いだったと打ち明けられないと思う。誰かにすみれのことを話すときも、誰が相手でも何度でも「親友」と言い切って迷いが全然なかった。真奈のこの迷いなさ屈託のなさが、すみれを出て行かせたと思う。すれ違い切ないとも取れるけど、構成の異なる感情を抱き合っていても、お互いの心を温め合えていたところに私は希望を感じる。二人は素敵だったよ。
被災者が体験や思い出を語っていくシーンは、当事者じゃなくてよかったのだろうかと少し疑問。新谷ゆづみさん、主演映画でのお芝居も見ごたえがあったし、成功してほしい俳優さんだけど、この役は宮城や福島でオーディションして、当地の若い人にチャンスを配るほうがよかったんじゃないかという気もする。もうこの“当事者”問題、どこまでそうすべきなのか本当に難しいなと思うけど。
関係性また違うんだけど、これを気に入った人には『春原さんのうた』とか『君が世界のはじまり』とか薦めてみたい。あと漫画でジョージ朝倉の「ハッピーエンド」、志村貴子の「ラヴ・バズ」。
震災絡みとは知らずに観ました!
震災について(表現は悪いかもしれませんが)あまり情報を欲張らずに内容絞っているところはいいと思います。ドキュメンタリーな部分では行方不明の方の帰りを願う想う当初から、ときが経った今では偲ぶ想いへの変化が感じ取れ込み上げるものがありました。それを上手に表現できる岸井ゆきのさんの演技も沁みるものがありました。
震災が題材と思ってなかったので冒頭のアニメーションの意味するところがはっきり分からなかったけど、途中で津波というワードが出てきたところで府に落ちました。
途中から同じ画像が繰り返されるのは、なくてもわかる浜辺美波さんのすみれのまなに対する優しさがより深みを増すという一面もありましたが、くどくて映画の時間短いんだから考えないとせっかくの役者の演技がもったいないような気がしました。やりたいことはなんとなくわかるけど、まなとすみれの見え方の違いがほとんどなかったから(本当はその違いを表現したかったのかもしれませんがそうするとそれは全く伝わってこない)二人ともお互いに対する想いは岸井ゆきのさんと浜辺美波さんの演技でしっかり伝わってたので、この監督さんか脚本さんは役者を信頼してないのではないのかな。。。
人それぞれ表と裏がある
浜辺美波さんが出ているので気軽に見に行きました。R12と書いていて、最初の水彩画でサスペンスなのかと感じましたが、この映画は人それぞれ経験してきたことや考え方価値観により解釈が異なる。勝手に解釈して、いろんなことを感じてくださいというメッセージ性があると感じました。東日本大地震の作品だそうです。
高校生の私が感じたのは、
人には親しく接していて、無言でも過ごせる中でも相手は知らない過去や裏側があるのだなと感じた。
すみれがポーチを落としたから真奈と出会えた。少しの偶然で人は出会う。
それぞれの悩みがあって、それぞれの捉え方がある。
ただ笑っていたり、何も考えていないように見える人ほど考えているのかもしれない。外見だけで判断してはいけないとつくづく思わされました。
見に行くか迷っている人は見に行くべきだと思います。原作を読んでからの方が分かりやすいかと思います。
海の底の様に落ち着く部屋。で身体を寄せ合う2人。
震災遺族のインタビュー。燃えるように朝日が昇り、海岸では「帰らない人を待つもの」と「世界へ飛び出す夢を抱く者」が立っている。と言うピークからの。
女子2人の絆と隠されていたすみれの視点の暴露。忘れていた伏線(ポーチ)は中途半端に未回収。「海の底の様に落ち着く」とすみれがつぶやいた真奈の部屋(ベランダ)への帰還。顔。顔。顔。即ち、人。人。人。への賛歌、って言うか讃美。的な。
A面アイドルの美波ちゃんとB面アイドルのゆきのちゃんです。浜辺美波は久しぶりにスクリーンで見た気がしますが、二皮むけてた。イヤ、こんな芝居出来る女優さんだった?B面アイドルのゆきのちゃん。A面アイドルに、こんな芝居されたら負ける訳にはいかんだろうと。この2人は良かったです。
いずれにしても、「撮り散らかした物語りの手仕舞いの仕方を間違えました!」な印象で、最後はシラけた。
ラスト、欲張り過ぎずに、も少し早く終わるか、スッキリと整理は出来なんだろか。って思いました。顔顔顔の時間は蛇足感しか有りませんでした。
点数が付けられない作品
だけど投稿出来ないので3点としました。
出だしの意味不明だけど美しいアニメーション。
後から3.11の津波の事と知る。
「電車は来ないよ」とか
「後ろを振り向かない」
などのメッセージが恐ろしい。
震災を美しい映像にした事にどんな意味があるのか解らないけど浜辺美波さんと岸井ゆきのさん二人の演技は良かった。
浜辺美波さんは相変わらず美しいけど岸井ゆきのさん。
美しかったりそうでもなかったり表情が豊過ぎる。
桜や菜の花。海岸の映像が美しかった。
点数はつけられません( ´∀`)
いろいろ淡く優しい、ネタバレ厳禁?
主演、岸井ゆきのが沢山見られます。
それだけでも嬉しいです。
初めの方は、浜辺美波と逆の方が良いかな?も思ったけど、岸井ゆきのの方が共感しやすい。とてもよい女優さんです。浜辺美波もとても切ない役どころでした
正直、ポスターとか予告見る感じだと、Lの話なのかと思ったけど、その辺も淡い。ちょっと曖昧。
では、なぜPG12なのか、タイトルの意味。
そっちかーと思ってしまった。
ちょっと心構えができていなかったので、少し困惑。
ただ、映画としてはとても映画らしく。好きな感じです。セリフでは無い、目だけで意思が現れます。
テレビドラマやスマホの小さい画面など、ながら鑑賞では伝わらない。「あっ、そういうことか、、、切ない」と気が付きました。
同じシーンがリピートされるのですが、カメラのアングルによってどちらの表情が見えるか変わります。それで意味を知る感じです。
ポスターにもなっているあのシーンは、とても美しく。2人ともとても綺麗でした。
それと、なぜかアニメで始まり、後半にもアニメパートがあります。これにも意味がある。
最後の15分はなかなか。とても淡く優しいので分かりにくいところもあるけれど、多分、そういうことなのだろうと。切ないですね。
監督の名前を覚えました。過去の作品をいくつか観ていますが、なるほど、この作品と同じ監督かと。これが監督の持ち味なのですね。
マナーの悪い客が1人。
遅れてきて真ん中に座り、最後の良いところで出ていき、直ぐに戻ってきて、眩しいスマホ画面。そのまま耳にあて留守電聞いた?またすぐにいなくなる。
そんなに重要な電話なら、入口の壁の影に立ってればいいのに。そうすれば誰の邪魔をせずにスマホ使えるのにね。
最後の良いところで、台無しだ。
海ってそういう・・・
2022年劇場鑑賞82本目。
開始早々浜辺美波演じるすみれが亡くなっている事はわかるのですが、どうして亡くなったのか、長年患っていた病気とかではないんだろうな、くらいしか分からず、事故なのか自殺なのか分からないまま彼女との想い出を振り返って進みます。
中盤で分かる死因と、すみれ視点で前半を振り返る構成に特に謎解きの回答としての意味はほとんどなく、いい映画なんだろうけど自分には浜辺美波のかわいさだけでなんとか持っている映画だと思ってしまいました。
岸井ゆきのは上手い女優だと思うのですが、浜辺美波とアップで並ぶと口の大きさ倍くらい違うなあとか失礼な事しか頭に浮かばなくなって申し訳なくなりました。
生と死を考えた
予備知識ゼロで鑑賞。最初はサスペンスかなと思っていたが、南三陸のシーンでこういう着地点かと思う。すみれが駅でお婆さんと話すシーン、あの日もこんな天気だったと思い出しました。ネコのポーチはなんだったんでしょう。
バス停で言いかけたことは何だったのか。大事な人に話しておくこと、大事な人の話を聞いておくことは大切なんだと思えた。
気持ち的には分かるけど
後半の浜辺美波主体性のシーンは、入れない方が良かったのでは。
あくまでも、ヒロインから見た彼女像だけで充分ではないのか?
これではどちらの人物ともに心情が中途半端になってしまっただけの気がする。
誰しも持っている人間の二面性
「私たちには、世界の片側しか見えてないと思うんだよね。」
岸井ゆきのさんが演じる真奈がある理由で姿を消してしまったすみれ(浜辺美波)のいない世界とどう向き合い、どう成長していくのかを描いた物語。
初めに言っておくとこの映画は"ガワ"だけ見せて情報を与えた上で、解釈は鑑賞者に委ねるタイプのものなので好き嫌いは別れるかもしれないです。私はこの手の行間を読ませて、尚且つ深いテーマを描いた作品は大好きなのでかなり高評価でした。しかし中盤までは細部まで練られた作りなのか、それっぽく見せてるだけなのかが怪しい感じだったのが、ストーリーが進むにつれて「そういう事だったのね…」と感嘆してしまうような作りになっていて、思わず序盤から見直したいと思うほど練られたものになっていました。
冒頭で書いたのはこの作品のキャッチコピーなのですが、これはまさに作品そのものを捉えたもので、それを上手く体現した浜辺美波さんの表現力が圧巻。目を泳がせるシーンや、杉野遥亮さん演じる遠野と話すシーンでの表情の変化は本当に言葉以上の何かを感じました。
人間誰しも親しい人にも見せない面があったり、表で見えている姿がその人の本性とは限らない。作品を通して一貫して描かれるその部分は「青くて痛くて脆い」や「桐島、部活やめるってよ」に近いところがあり、観ているうちに自分の経験に重ねてしまい、どうしても主人公の真奈に感情移入せざるを得ませんでした。
鑑賞してもなお、正直すみれが普段何を考えていたのかは推測の域を出ませんが、真奈にとってすみれはかけがえのない存在だったわけで、失って初めて気づく後悔や、虚無感、喪失感は大事な人と会えなくなった(失った)ことのある人であれば真奈の気持ちには誰しも共感できるはずです。タイトルの「やがて海へと届く」の意味が分かったとき、今までの会えなくなった人達との思い出が蘇ってきて思わず涙してしまいました…。冒頭から始まるWIT STUDIOが紡ぐ美しいアニメーションもどこか幻想的で、でも現実的で、、言葉にできないくらい魅了されましたね。
本当に素晴らしい作品でしたが、観る人によってかなり感じ方が異なる作品だと思いますので、ぜひ多くの方に観ていただき、各々の映画体験をして欲しいと思います。
人の心にも人の死にも明確な答えなんてない
迷っているならば、間違いなく観に行くべき作品であると声を大にして言いたいです。
たしかにこの映画に「明快さ」はないかもしれません。
ただ、大切な人を失うことや、相手が何を思っているかということに対して、そもそも明確な答えなんてあるのでしょうか?
本作は、その「わからなさ」そのものを見つめることに挑戦している気がしました。
そんな映画を見たことがなく、YouTubeの映画解説を2倍速で粗筋だけを追って知った気になっていた自分は、正直度肝を抜かれました。
こういう世界があるんだなと、、、
真奈がすみれを知ろうとして、すみれも真奈を知ろうとする。
全部知りたいと思うけど、そんなことはできないから、必死に想像する。
その想いの連鎖の中で人と人との関係性は結ばれている。
思えばこれまで自分はずっと「正解」を探して生きてきたなと……
見終わった後、しばらく放心してましたが、帰りの電車に揺られる中で、本作で描かれていたのは「答え」ではなく「意志」なのだと気付きました。
見終わってすぐにスッキリはしないかもしれないけど、「答え」よりも大切な何かがたくさん詰まってる映画でした。
自分は映画通でもないし、なにも偉そうに言えないですが、そんな自分の人生観が変わるきっかけを与えてくれたことに感謝です。
ありがとうございました。
上映中にもう一回見に行きたいと思います。
結局、何が言いたいのだろう…。
何が言いたいのだろうか…。
まさか、この映画に、福島が出てくるとは…。
浜辺美波と岸井ゆきのが同級生…。
実際には、それなりの年齢差があるはずなので、キャスティングに無理があるのではないだろうか。
冒頭とラストシーンにアニメを使っているが、これはどうなのだろう。
まったく、とりとめのないシーンが続き、集中力は、ほぼ失われていく。
光石研が演じる職場の上司、楢原さんが自殺する。これは、何か意味があったのだろうか?
福島の人のインタビューは何だったのだろう?
浜辺美波が演じる、すみれと母親の葛藤とは何だったのだろうか?
意味不明なシーンに時間を費やすのなら、すみれと母親がなぜ離反していくのかを、最初に描く必要があったのではないだろうか?
原作は読んでいないので、わからない。126分がとてつもなく長く感じる。劇場内も、ほとんどの人が集中力を切らしている。
浜辺美波のズラは何なのだろう?滑稽でさえある。
音楽の選曲も最悪。
事実はわからないが、浜辺美波がやると言ったから、企画が通ったのだろうか?
宮沢りえがやると言ったから、企画が通った「紙の月」を思い出した。
厳しい…。映画として成立していない評価不能作品と言えるだろう。
全122件中、81~100件目を表示