やがて海へと届くのレビュー・感想・評価
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エモーショナルなドラマがありながら、非常に表象的な映画
岸井ゆきの演じる真奈と、浜辺美波演じるすみれ。
二人の女性の想いとそのすれ違いの切なさを描いたとてもエモーショナルなドラマ。
一方で、「喪失と再生」「記憶と記録」「過去と現在」「生と死」といったテーマを、映像を通して表象的に映し出す映画でもある。
この二つを同時にやり遂げている傑作。
俯瞰の愛に包まれる
なんでもないときに、ふと、ずっと会っていない友達のことを思い出す瞬間がありますよね?
何かを見たり聞いたりして思い出したのではなくて、自分でもなぜこのタイミングで思い出したのかわからないけれど、フッとイメージが現れたとしか言いようのない瞬間。
そんな不思議な瞬間、実は相手も自分の事を思い出しているんですって。
遠く離れていても、オンサのように共鳴し合っているってことですかね?お互いに響き合っているのだとしたら素敵ですよね。
私もあなたのことを思い出しているよ。
では、もっとずっとずっと遠く離れてしまって二度と会えない人とも響きあえる?
私が思っている時、あの人も私のことを思ってくれているの?
ものすごい俯瞰で捉えたところに、その答えがありました。
どちらの目線だか分からなくなる瞬間があります。
もしかしたら一人の人物だったのかも?と思える程。
自分が見ているようで実は見られているような感覚だったり。
不自然に感じる違和感は全てテーマに繋がってますので、あちらこちらに散りばめられた違和感を安心して拾っていってください。笑
しんのすけさんのトークは『はじまりのうた』の上映会以来でしたが、映画愛にあふれる監督への質問のお陰で作品への理解が深まり、「あぁ。あの違和感は感じて良かった違和感だったのだ。」と思えました。
左手の握手って、確か別れの握手ですよね?その事についても聞いてほしかったです。
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