「生活音はいつも味方、退屈のトンネルは余韻の為にある」静謐と夕暮 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
生活音はいつも味方、退屈のトンネルは余韻の為にある
136分、じーっと観てきても腑に落ちなかったのに、もらったポストカードの言葉が全てを語っていた。誰かの中の日常にいる"私"は、確かに存在しているはず…。
言葉は少なく、生活音と溢れる声がこの世界の主役。しかしながら、言葉が多くの情報を生み出してくれる訳だから感情の行方が見つからない。でも何故か嫌いになれない。その空気を初めて吸うのに懐かしい気がしてくるから、嫌いにならない。ポテトサラダ、少年野球の声、手持ち花火…。何もかも愛嬌がある。
その一方でやはり136分は少し退屈。1つずつ丁寧に練られているから捨てきれなかったのかもしれないが、ちょっと眠くもなる。だが、それによって生み出される余韻みたいなモノは確かに合ったので、悪くは写らなかったかな。
もっとどういう物語なのか知っていれば楽しめる部分も多かったのかなと思う。でも、その未知な感じがインディーズって感じで嫌いになれない。
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