劇場公開日 2023年2月17日

「内臓がひっくり返るほど感銘した!!」BLUE GIANT 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0内臓がひっくり返るほど感銘した!!

2023年2月27日
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ジャズってやっぱり最高だ、と思わせてくれた名作でした。最初の自分の夢を達成するために、仙台から東京に上京する時の妹とのお別れのシーンから泣けました。その後も何度も人生の坂を登って伸びて行こうとする登場者たちの健気さに、涙暇なしです。作品の中で繰り返されますが、ジャズは感情の音楽であるというセリフは腑に落ちます。ある程度の枠はあれども、自由に感情をぶつける演奏の力強さ、情熱は、聴くものを溶鉱炉の中に放り込むような激しさがあります。聞いているだけで身体中が熱くなります。まさに内臓がひっくりかえるような魂の叫びがジャズなんでしょうか。音楽の才能は確かに持って生まれたものです。それは、その人の使命であり、人生のシナリオなのでしょう。素晴らしい才能を発揮する人たちは、必ず宇宙の力が働いて自動演奏しているとしか思えません。それがない人間は、素晴らしい演奏を聴いて、褒め称える側に回るのでしょうか。主人公が上京した時には、「世界一になる」が確固たる目標でした。タイトルは、若いけれども世界一輝くジャズプレーヤーのことを「ブルージャイアント」といことを示唆してますが、彼らのまさに爆発的な演奏に痺れました。ラストのピアニストの事故を乗り越えての片手での演奏は、白眉でした。
追記 仕事場でもあった墨田区の情景に懐かしさが溢れました。

三輪