「現代の童話」LAMB ラム Nightwalkerさんの映画レビュー(感想・評価)
現代の童話
ホラーっぽいプロモーションをしているが「ある所に羊飼いの夫婦がいました」で始まる民話やおとぎ話に近い。
大きい音で驚かす演出もないし、(動物の死骸は映るが) 凄惨な描写もないのでホラーは苦手な人でも観れるとは思う。
アダも猟奇的なキャラではなく良い子で可愛い。
全体的に台詞が少なくアイスランドの美しい自然と静かなカメラワーク、羊、犬、猫が表情や仕草で良い演技をしている。
聖夜から始まる冒頭から最後までキリスト教的考察が捗りそうな内容だがラストを余韻と取るかブツ切れと取るかは意見が分かれそう。明確な答えを求める人には合わないと思う。
キリスト教的なのは主人公の名前がマリアである事からも分かる。
処女懐胎でイエスを身籠ったマリアは赤い服に青い上衣で描かれるようだが、『LAMB』のマリアも青い上着を着ているシーンが多い。特にアダと一緒に花冠を作っているシーンでは赤い服に青い上着という聖母マリアのような格好をしている。
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