劇場公開日 2022年5月6日

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マイスモールランドのレビュー・感想・評価

全135件中、21~40件目を表示

4.0小さな島国日本、の更に小さな埼玉県

2023年2月21日
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鑑賞方法:映画館

怖い

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Chirune

5.0国境線は人の心の中にあるね

2023年2月20日
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埼玉県で暮らすクルド人難民一家に降りかかる災厄を少女の眼を通して淡々と力みなく描いた作品

その美しい瞳の奥に宿るものは果たして絶望なのか希望なのか

その答えはこの優れた作品を観た後で自分自身の考えを持つことが出来た人のみが知ることになる、そんなふうに思えたワン
ボキの答えは内緒だよーん😚

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あさちゃん

4.0遅ればせながら凱旋上映にて

2023年2月14日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

萌える

MOVIX川口にて凱旋上映が始まりました。気になっていた作品でしたが見逃していて残念に思っていたら今回の機会に恵まれました。ありがとうございます😊
日本に滞在する外国人に関する問題点を現実に即して映像化した秀作でした。若手アクターの好演もあって知的青春映画として素晴らしい作品であると思います。今後も入国管理局のあり方を始めとした外国人に対する常識的かつ友好的な対応が進むことを願っております。

20

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タイガー力石

4.0今の日本に存在する見据えなければならない問題

2023年1月9日
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komagire23

2.5だいじょうぶな顔

2023年1月3日
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(映画が言いたいこととは全く視点がズレているので閲覧注意です。)

衣食足りて礼節を知る。ということわざがある。『生活にゆとりができてこそ、礼儀や節度をわきまえるようになる。』という意味だが、つねづねここに付け加えたいことがあった。

それは容姿、見た目、顔、ルックス、外見──である。

モデルや俳優ほどの美しさは必要ないが、きれいな「それ」は人生を大いにしのぎやすくする。

少なくとも「それ」にコンプレックスや悩みがなかったら(礼儀や節度をわきまえた)良い人生をおくることができる──と考えたことはないだろうか?

誰しもきれいな人といっしょに居た経験があるだろう。

たとえばきれいな女とデート中、かのじょが誰からも親切にされるさまを見たことはないだろうか。

たとえばきれいな男と街へ行き、かれが市井に易々と打ち解けるさまを見たことはないだろうか。

学校で職場で巷間でテレビでTiktokで、わたしたちは日常的に、きれいな人間が社会から遍く優遇される様を見せつけられている。

そもそも人がはじめて集団と交わる保育(or幼稚)園や小学校のときから、じぶんの「それ」で社会や他人がどこまで心を開いてくれるのか──の見きわめを始めるわけである。

ところが「それ」は誰もが影響を被りながらタブーでもある。

TikTokで「それ」を誇らかにさらしているばかりか、みずからのエロス資産をゆさゆさ揺らしている人が山ほどいるのにタブーなのだ。

だれもがきれいな「それ」を求めながら「それ」は決して人間の真価ではありませんという体裁で社会は進行していくのだ。

けっきょく「それ」にコンプレックスがあったとて、なんでもないような体裁で生き抜いて、黙って棺までもっていくほかはない。

逮捕された男の「それ」を見るたびに「こいつモテなかったんだろうな」と感じるのは思い過ごしじゃない。男がみんなモテるならテロリストも戦争もなくなる──とは、あるていど本気でそう思う。

──

難民申請するクルド人一家の話。
受け容れてもらえず働けず越県できず親は収監され、どうしようもない状況へ陥っていく。
もとよりかれらの苦悩に言葉はない。

川和田恵真監督は是枝裕和監督をはじめとする映像作家集団「分福」出身で、すくなくとも新進の日本映画がやらかすアートな気どりはなかった。その点は良かったが、言うなれば“上手じゃない是枝裕和”という感じの映画で、しんみりムードが“一杯のかけそば”のようだった。可哀想なエモへ振って是枝風に宙ぶらりんで幕引きする。

なお平泉成の人権派弁護士がすごくよかった。名古屋章のように声がかすれる感じに疲弊感が出る。巧い。

ところで、映画を見て思ったのは映画の主張とは違うことであり、とりあえず装丁と概要を見た時点でこの子にいったいどんな悩みがあるのだろう──と思った。

主人公を演じた嵐莉菜は『母親が日本人とドイツ人のハーフ、父親が日本国籍を取得しており、イラクやロシアにルーツを持つ元イラン人。』(byウィキペディア)であり、かのじょが持っている「それ」は社会制度を凌駕する資産に見えた。

むろん映画の主張と噛み合わない不適切な感想だが、しばしばハーフの方々が言及するいじめ体験は、その洋顔がもたらす恩恵をスポイルするとは思えない。──と個人的にはよく思う。
日本でクルドやスラブやゲルマン系の顔がマイナスなんてことはあり得ないわけである。
とはいえサヘルローズさんがたいへんなご苦労された方なのは知っている。

ただわたしが前段で述べたのは端的に言えば“きれいな顔の人生はいい”ってことだ。繰り返すが、それがこの映画とは何の関係もないことは知っている。

たとえば、じぶんが八百屋のオヤジだったらKO(きもいおっさん)にびた一文まけないだろう。ぎゃくにきれいな洋顔の子だったら「お姉さんきれいだからおまけしとくよ」とか言って大根葉かにんにくの芽かメークインでも入れてやるだろう。それがばかげた喩えだとしても、概して人生とはそういうものだ。それを生き易さというのだ。だからこそ「それ」がきれいであれば、礼節を知って穏やかに生きることができるのだ。

そもそも俳優がきれいなのは人の共感を集めるためであり、すなわちクルド人の難民でさえ、もし嵐莉菜の顔をもっていたなら、たとえばわたしのようなKKO(きもくて金のないおっさん)よりも、はるかに幸多い人生を過ごすことができる。──ということを言いたかったのだ。

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津次郎

3.5詰め込む弁当

2022年12月31日
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池脇千鶴は普通に心配して藤井隆に伝えたのだろう。藤井隆には守るべき店と風評がある訳で、彼の行動は責められようもない。ただ無力に差し出し低頭する彼と並んでこちらも低頭する思い。
学ぶ機会を得られることは良いことである。帰国に危険が伴う限りは難民認定しなければならない。外交問題ではなく人身の保護の問題である。それを軽視することは自身の安全をも軽視することである。それぞれの部局が護るべき立場を堅持することで、仕組みは正常に機能する。難民を保護すべき者は保護すればよく、他部局の論に同調してはならない。

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Kj

4.0私たちの未来に光がありますように

2022年12月29日
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悲しい

知的

萌える

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近大

4.0人間はどこで産まれようが、みな同じなんだ

2022年12月29日
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社会派映画が観たくて、探しました。

主人公家族が 在留カードをパンチされ、使えなくなる光景は悲しい。
そして家族でラーメンを食べるシーンでは そんな家族を守ってあげたくなった。
それもこれも
クルド人 ユダヤ人 隣国が寄ってきた時に、自ら闘えなかったから、国がなくなった。大昔の事だが

同郷人が集まって、宴会をするのは冠婚葬祭以外はダメだ
同化の妨げになるのに加え、僕達との壁を自ら作ることになる。
しかし 主人公サーリャが朝の身支度をする時、ドライヤーでくせ毛を伸ばすのは
日本に同化したいと思っている証。
そんな親日家を日本国は素直に受け入れるべきだと思う。

こんな問題に解決の糸口が見つからない
どうしようもない"理不尽"を感じた映画だった。

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YAS!

4.5難民の姿を通して人間のアイデンティティを問う佳作

2022年12月3日
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㊗️Amazonプライム初鑑賞!😄笑
今年(2022年)の映画館で見逃し映画を、Amazonプライム鑑賞(HDレンタル)🎥

いやぁ~、観て良かった‼️
難民として埼玉県川口市に住む父と2女・1男の家族に「難民申請が不認定」となり、「埼玉県から出てはいけない」&「就労してはいけない」という制約の中で懸命に生きようとする姿を描いた佳作✨

この映画で特筆すべきは、クルド人家族の長女サーリャを演じた嵐莉菜の美貌だけでない演技力。
涙を流す場面では絶妙のタイミングで涙をこぼし、序盤の学友たちとの楽しいやりとりでの笑顔は最高、自分の出自をバイト先(コンビニ)で一緒に働く男に話す時の言いづらそうな間の取り方……などなど、今年(2022年)の新人女優賞ではないだろうか。
⇒キネマ旬報ベストテンと合わせて選出される新人女優賞ベストワンに選んでいただきたい素晴らしさだった。
超絶美人なのもあって、えこひいきの気持ちがあるかも…😍ww

冒頭の結婚式、バス停「川口南公園」、荒川の橋の真ん中にある看板[東京|埼玉]への手形、キョフテなど。

場面としては、何と言ってもラーメン屋で家族がラーメン食べるシーンは微笑ましい(^^)
難民の姿を通して、人間のアイデンティティを問う素晴らしい映画🎥✨✨✨

<映倫No.122826>

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たいちぃ

3.5難民に冷たい日本

2022年10月16日
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鑑賞方法:映画館

入管で、難民申請し続けた人が亡くなったとか、日常的に暴力が使われているとか、ひどいニュースばかり報道されてますが、

反日で有名な近隣某国には、太っ腹で、ありえない厚待遇…

某国はハニートラップが超エゲツないらしいので、みんなゴッソリ引っかかって逆らえないんでしょうかね(苦笑)

本当に助けるべき難民には冷たい日本。

本来は、その金と労力を、コッチに使うべきなのに。

どう考えたって、いびつ、おかしい。

映画に関してですが、

キャスティングは、客よせの為の変なアイドルを使ってないので良かったし、

脚本も、この映画を観てクルド人の方が抱える問題を知れたし、良かったと思う。

演技は、まだまだ…これから…かな?

この映画を観たのは、お目当ての映画の2本立てのウチの1本だった為で、本当はスルーして観ない予定の映画でした。

でも結果的に、この映画を観れて良かったと思います。

日本人が、悪気なく何気に言う事も差別的だったりする事あると思う。

劇中そんな描写があった、気を付けようと思います。

あと、何か、出来る範囲で、本当に困っている難民の方の為に、少しでも行動を起こしていけたらと思います。

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RAIN DOG

2.5島国根性

2022年10月10日
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悲しい

難しい

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いぱねま

4.0かわいい女の子を泣かすような法律が正しいはずがない

2022年10月1日
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製作に是枝裕和氏が名を連ねている。ちょっとドキュメンタリーっぽいカメラワークとか、2004年の『誰も知らない』に似たシチュエーションもあったりして、是枝っぽさもそこはかとなく感じられる作品。

物語は、主人公のサーリャを過酷な運命がこれでもかと襲う。最初から胸が痛くなるような展開。「しょうがないよ」と、彼女は映画の中で何度言うだろう。
この国にはいろんな法令があるけれど、出来た時からあまりに時間が経ち過ぎて、誰を守るための制度なのかわからなくなってしまっているものもあるのではないだろうか。
かわいい女の子を泣かすような法律が正しいはずがない、と昭和のオッさんは思うのである。

サーリャ役の嵐莉菜も良かったが、崎山聡太役の奥平大兼が素晴らしい。そうそう、最近の若い男の子って、確かにこんな感じなんだよ。

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ROKUx

3.5心は世界を救う

2022年9月28日
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2022年劇場鑑賞38本目 秀作 69点

しっとりしたメッセージ性の強い傑作。

当方おそらく2022年劇場鑑賞ベストになるであろう作品、牛久が今作と同じテーマで収容所や難民、ビザさ仮放免などといったワードが飛び交うかつ牛久はドキュメンタリーで、生の映像を使われていることや、そちらを先に鑑賞してしまったことも相まってどうしても比べてしまって、牛久を贔屓目で観てしまうところがありますが、それでも今作は十分に素晴らしかった。

主人公がコンプレックスを引け目に感じながらも、恋をしたり、家族の時間を過ごしたり、自分の道を歩むその一瞬の姿勢が美しく、心を揺さぶられながらも逞しく生きてほしいと強く思わせてくれる、演技と演出には拍手を送りたい。

是非。

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サスペンス西島

4.0未来に光は。。

2022年9月20日
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悲しい

幸せ

幼い頃に父に連れられ日本に住む在日クルド人のサーリャがある日、在留資格を失ったことにより日本での自分の居場所について悩む姿を描く話。

難民問題を描きつつも、日本とクルド人ふたつのルーツを持つサーリャが自分の立ち位置を探していく話でもある。冒頭、クルド人の結婚の集まりに出席するサーリャが手に赤い丸(クルド人が何かの催し物の時に付ける印らしい)を付けられ、それがなかなか落ちない様子が描かれる。

これが日本の国旗と同じ日の丸なのにサーリャにとっては逃れられないクルド人としての自分。その反面、颯太と一緒に手に付ける赤いスプレーは簡単に取れてしまう。クルド人であることは必ずついて回るのに、日本人であることは必死にしがみついていないと無くなってしまうように見えて悲しかった。

日本の難民制度についてもちゃんと知れて、自分が日本の難民制度について全く知識がなかった事を恥ずかしく思った。例えば、難民認定が取り消された後その後すぐに強制送還されるのかと思っていたら「仮放免」というほぼ犯罪者の執行猶予みたいな制度が適応されてることとか。

だから日本って難民については凄く厳しい国で難民認定数が少ないから難民が少数しかいないのではなく、認められてない難民がたくさん日本に住んでいるってことなんだなと今更分かった(それでもヨーロッパとかに比べたら全然少ないとは思うけど)。

どこかで日本に難民が少ないのだから他国の難民問題を対岸の火事だと思っていた自分がいて、反省した。日本は海を渡って来なきゃいけないのに難民認定も厳しい。それなのに日本を選んで来てくれてる人を全く「おもてなし」出来ない国なんだなと。

でも、日本に住む日本人としてはサーリャをクビにするコンビニの店長も力になろうとしてるのはわかるけどイマイチ何のためにもなってなさそうな弁護士(?)の立場も分かってしまう。酷いと思いつつも制度がそうなんだからしょうがないと思う自分もいるし、あれ以上何をしてやれるかは自分にも分からない。

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せつこん

3.5川和田監督の舞台挨拶付き上映。 監督の話ではクルド人難民は日本に2...

2022年9月4日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

川和田監督の舞台挨拶付き上映。
監督の話ではクルド人難民は日本に2000人ほどいるとのこと。難民問題は日本が抱える大きな課題の一つ。この映画によって現実を知るよい機会となった。
主演の嵐莉菜さんは初主演とは思えない見事な役作り。脇を固める俳優陣も素晴らしかった。監督の今後の作品にも期待したい。

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Yoshi K

4.0日本にもあった!知られざる難民問題を浮き彫りにした衝撃作!!

2022年7月17日
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「奇跡体験!アンビリバボー」の再現VTRや『日本以外全部沈没』などの河崎実作品等でお馴染み、外タレを多く抱える稲川素子事務所に所属していた際に注目を集めた嵐莉菜。

その後、事務所を移籍し、モデルとしても活躍していたが、ついに映画初出演を果たすことに。『日本以外全部沈没』のようなネタ映画で主演を務めたデルチャ・ミハエラ・ガブリエラとはまた少し違っていて、外タレ出身としては、かなり異例の出世ではないだろうか。

そんなことは置いといて、今作は日本の闇を描いた、かなり重圧な物語となっている。

埼玉には、実際にクルド人が多く住んでおり、そこにはコミニティも多く存在している。このクルドとは、かつてあった国だが戦争によって失われしまった国だ(劇中でも説明される)。今のウクライナ軍事侵攻と通じる部分もあり、また多くの戦争難民が出てしまっている現状がある。

国で地獄を味わった人たちが、移住先でも地獄を味わうというのは、あってはならないことだ。しかも世界的には安全な国として、外国人を受け入れる国として、寛容な姿勢をみせている日本で、そんなことが起きているとは信じがたい部分もあるが、近年、その日本の闇が浮き彫りになってきている。

記憶に新しいのは、2021年3月6日に、名古屋入国管理局の施設で、スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが亡くなったことだ。どういった経緯で不法滞在扱いとなり、収容後もどう扱われていたのかなど、はっきりとした情報が開示されていない。

それに加え、茨城県牛久市にある出入国在留管理庁入国者収容所東日本入国管理センターの実態に迫った、ドキュメンタリー映画『牛久』(2021)も話題となった。

日本の難民に対する態度が意図的に行われているような、悪意があるとは言えないが、制度がガタガタの状態で放置されてるというのも罪であって、先日橋本徹が報道番組で「日本はウクライナの難民もどんどん受け入れればいい」と、おそらく正義感から言っていたのだろうが、正直言って、こんな管理が行き届いていない日本に受け入れたところで二次被害を及ぼすだけではないだろうか…….。とも思わせる衝撃の事実が自然に描かれている。

嵐莉菜演じるサーリャは、幼い頃から日本で育っており、ほぼ日本人として生活しているが、外見は外国人として見られてしまう。「外国人だから綺麗」みたいな意味で多用される、日本人が良かれと思って無意識に発している外国人びいき、外国人差別(外国人という表現事態がいけないのかもしれない)が、逆に疎外感を感じさせてしまう。

それも当然な話で、自分は日本人だと思っているし、ルーツといわれても前の世代の話。若い世代にとって実感などほとんどない。さらにその弟、妹ともなればなおさらだ。ちなみに自分には故郷がない、国がないという空白感は、ジャスティン・チョンが主演・監督・脚本を務めた『ブルー・バイユー』でも描かれていた。

サーリャは疎外感を感じながらも、自分なりに心の中で処理していたが、それを突き詰められるような事態に発展していくことから、日常は一気に崩れ去ってしまう。

今まで承認されていた難民申請が突如無効になり、路頭迷うことになったサーリャたち家族。埼玉から出ることができない、仕事をすることも許されないといった理不尽すぎるルールから、生活に困窮していく様子がじわじわと描かれていく。

裁判で異議を申し出ることも可能だが、それには多大な労力と時間が必要となる。難民の人々が、数か月働けないとなると、生きていくこともままならない。そこで少しでも働いてしまうと、不法行為とされて収監されてしまうのだ。

このように、「不法滞在」と言っても、犯罪に関わっているとは限らず、日本のあやふやでガダガタな制度によって「不法」とされた人々もいることを知ってもらいたい。

日本人として、 これが現状なんだと受け入れなければならない日本の暗部が見えてくるのは、観ていて非常に心苦しい。

嵐莉菜自身、幼い頃から日本で育っているのに外国人タレントとして扱われてきた経験や日常で感じることが役にそのまま反映されており、演技ではないリアルさを醸しだしている。

監督の川和田恵真もイギリスとのハーフであり、その境遇を理解しているからこそ描き出せる部分も多かったのだろう。さらにサーリャの父、妹、弟を演じているアラシ・カーフィザデー、リリ・カーフィザデー、リオン・カーフィザデーは、嵐莉菜の実際の家族だ。

役名こそ違うものの、演じているのは自分自身でもある。特に幼いリオンにとっては、これが映画なのか現実なのかの区別がはっきりつく年齢ではないため、父親に起きる悲劇を知ったとき、動揺を隠せなかったようだ。

これは演技だから現実ではないが、現実に苦しんでいる難民の人たちが日本にはいるということを理解しなければならない……。

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バフィー吉川(Buffys Movie)

3.0県境の南、荒川の西

2022年7月13日
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梨剥く侍

4.0“わたしの”スモールランド

2022年7月12日
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しろくま

4.0本物の親子なの!

2022年7月7日
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そう、出演者皆様ホントの家族です。
日本の入管法は人に冷たい。

しかし藤井隆のだっちゅーのとその反応、笑える😁
元々の演出か藤井隆の提案か、どうであれ記憶に残るし思い出しても笑える😂

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雨の夜はヤバイゼ

4.0お父さんは宇宙人か?胸を張ってクルド人って言えばいい。

2022年7月6日
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鑑賞方法:映画館

クルドから逃げてきたサーリャの一家。幼いころに日本にやってきた彼女は、クルドの文化も知っていれば日本の生活にも馴染んでいる。家族は、優しく懐の深い父と、日本しか知らない妹と弟。その家族に突き付けられた、在留カードが無効、という試練。展開はとてつもなくシリアスだけど、けしてダークサイドに落ちないのは、サーリャ自身の人間性だろう。そしてそう育てた父だろう。
祖国を追われ日本にも居場所が見つからぬ、気の毒な彼ら。でも、日本にやって来たクルド人がすべて真っ当な善人とは描いていないあたりがリアル。出てくる日本人も、もちろん親切な人もいるが、大抵は親切なようでいて、薄っぺらいし、手を貸さなし、付け込むような人たち。自分もそうならないように、せめてこの映画を見た人だけでも、もし目の前にサーリャたちのような人が現れたら、自分のできる小さなことから、手を差しのべられるといいと自戒をこめる。
切実な現状は、最後の最後までこの家族を苦しめて、選び難い選択を強いる。最後の父娘の会話は、できればクルドの言葉がよかったと思うけど。
サーリャの見つめる川の向こうの東京はまるで異国で、川は国境のようだった。
まだまだ彼女を待ち受ける困難は、続くのか。それがいま日本にいる彼らの現実。だけど、日本はあなたたちが求めるほど豊かではないんだよなあ。それも歯がゆい。

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栗太郎