劇場公開日 2022年1月21日

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「今週は結局本作品が本命か準本命になると思うけど…。」シルクロード.com 史上最大の闇サイト yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0今週は結局本作品が本命か準本命になると思うけど…。

2022年1月22日
PCから投稿

今年19本目(合計292本目/今月19本目)。

予告でも触れられていたように実話ものであるため、あることないこと書けない映画になってしまっています。
ストーリーの展開は他の方も書かれていますし、そもそも実話ものなので調べてしまうと終わりという論点もありますのでそこはざっくりカットします。

内容は「そこそこ」マニアックな字幕で、情報セキュリティに関すること一般(ビットコインなどは常識で、ハッシュ関数といった語まで出てくる)がどんどん出てきます。今は高校でも「情報」という科目ができましたが、そこまではやらないんじゃないか…と思います(資格だと、基本情報技術者試験レベルの情報セキュリティの知識はないと詰まる)。

一方で真似をする人が出てきても困るので(もっとも、ダークウェブだの何だのといったことは、スクリプトいたずらのレベルをはるかに超えているのも確か)、意図的に「そりゃないでしょ」という部分は入っており(ネタバレ回避。一般的なIT技術の知識があればわかります)、一応は「真似してもこれはダメですよ」という点はちゃんと「対策」はなされています(もっとも、ダークウェブだの何だの実際接続するような方は、どこに「対策」があるかなんてすぐわかるし、それを「回避」してやっていくと思いますが…)。

結局のところ、私も含めて「ほぼほぼすべての想定層」にとっては、程度の差こそあってもITの情報セキュリティの技術・知識はあるものの(差・質)の違い、扱われている技術自体もそこそこ高度だし、「一般人に用事がない」ダークウェブだの何だといった内容なので、「じゃ、かえってダークウェブに接続してみようか」とか考えてもダメですし、どう取るか…という点は結構難しいところです。

今週(21日の週)は、他作品に「そこそこの地雷作」が存在し(ザ・ミスフィッツ。詳細はそちらにて。)、消去法的にこちらか、「コーダ・あいのうた」が本命準本命で来るのではないか…という感じです。

すると、多少「情報セキュリティに関して詳しすぎる内容で見る人によっては理解が難しいところ」があるとはいっても、史実に基づく以上はそうせざるを得ないし、逆にこうしたIT技術を「かみくだいて」説明した結果、真似をする人が出てきたり、誤った情報を伝えてしまうほうがむしろ怖いので、それらを考慮すると「減点なし」というところです。

 ※ ただ、他作品との評価の兼ね合いで(特に「ザ・ミスフィッツ」)、本作品それ自体はITに関する技術をかなり前提として要求しますので注意が必要です。

yukispica