劇場公開日 2022年1月21日

  • 予告編を見る

「ちょっとした快感」シルクロード.com 史上最大の闇サイト コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ちょっとした快感

2022年1月22日
PCから投稿

展開に引き込まれ、非常にスリリング。
主人公の一人・ボーデンが犯人逮捕の糸口を掴んでいたのに、アナログ・ロートルだからと馬鹿にして話も聞かない歳下の上司たちと、それをだしぬくという構図はちょっとした快感。

ボーデンはまったくアナログ派の刑事かと思いきや、勉強してネットもチャットもできるようになるじゃんw
予告編に騙された。
むしろ、どんどん覚えて成長する過程が面白かった。

少し編集がだるめなところがやや難。
刑事視点と、もう一人の主人公である若い犯人・ウルブリヒトの視点が行ったり来たり。
犯人のモノローグが入ったりしていたが、それが効果的には感じず。
ボーデンは、実在の捜査官数人の要素を組み合わせた映画オリジナルのキャラクターらしいのだが、本来ウルブリヒトと対になり、表裏一体となるべき存在なのに、乖離してしまっていた印象。

また、場面転換のたびに登場人物が止まるのが、古臭く感じました。
70~80年代に『ジョン&パンチ』とかアメリカのドラマでよく観た手法。
60年代のジャン=ポール・ベルモンドの映画でも見た気がする。
アニメでいえば出崎・杉野コンビの「止め絵」「ストップモーション」演出みたいになるアレに近いやつ。
舞台が2009~2012年ころなので、そんな昔っぽくしなくてもよかったのに、とも。

コメントする
コージィ日本犬