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映画レビュー
おばあちゃま最高
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海がきれいで、大人のだらしなさや押しつけがましさを許せない少女たちの猛々しさもきれい。ノラとリベルタードはそれぞれの長い人生がひと夏だけ交差する、そんな運命なのだろうなと最初から感じられ、最後やはりそうなりそうなのが分かって、美しいエンディングだと思った。
ただ「ふたりの15歳の少女の成長物語」と言われると、間違ってはいないんだけど何か違う。思ったより、二人の間にドラマが起きないというか。ノラはリベルタードが気になってしょうがなく、いろいろと影響を受けるんだけど、リベルタードのほうはそこまでじゃないので、いまいち盛り上がらない。
百合っぽいものを観られそうかな、などと勝手な期待をした気分も、それは勝手に期待するほうが悪いんだけど、応えてはもらえないのだった。
そのかわり、おばあちゃまのシーンがどれもいい。特に、自分の孫のノラではなく、信頼するメイドの娘であるリベルタードと一緒にいるシーン。おばあちゃまはアルツハイマーで、分からないことが多くなっているし、誰といるのかも分かっていないかもしれないんだけど、リベルタードの葛藤はちゃんと分かってあげられる。二人でレコードを聴くシーンや、ピアノを教えるシーンに胸がじわっと。トロイメライは優しい曲だなあ。子供の情景か、なるほどなあ。
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