「孤独の居場所で」茶飲友達 humさんの映画レビュー(感想・評価)
孤独の居場所で
誰かの忘れもののような時間に力が満ちていく瞬間。
それがたくさんあったのは事実だ。
そして、家族との確執から抜け出せないでいる主人公が仕事を運営する姿はたしかに生き生きとしていた。
だがそれは社会的なルールを越えていた。
自分の寂しさを他人の孤独で埋めている行為だと言われても反論できず、築きあげてきたものは簡単にくずれ去って消えた。
「次はねぇ。」のを本当は誰よりも知っているはずの彼女が終わらないわだかまりのなかでもがく姿は辛く、そこをつなげられる存在の弱さの残念さ、正しくいかされなかった経営の才能がもったいない。
知らない世界だったが実話がベースという。
孤独の居場所を蛍や星のように光らせてみたら、この世の中の暗闇はどんな眺めになるんだろう。
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