ナイトメア・アリーのレビュー・感想・評価
全221件中、61~80件目を表示
デル・トロの偏愛を愛せるかどうか、ですね。
第90回アカデミー賞で作品賞や監督賞等4部門を受賞した「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロ監督の最新作。今作でも第94回アカデミー賞作品賞他4部門にノミネートされていました(受賞はならず)。
前半と後半でガラリと雰囲気の変わる今作。
前半はいかがわしい見世物小屋を中心としたカーニバルが舞台。フリークスを主な見世物としているその一座をみていて思い出すのは「グレイテスト・ショーマン」。あれはヒュー・ジャックマンが演じたからか興行師バーナムがあまりに“善い人”ぽく描かれていて、ミュージカル作品としては十分に楽しかったものの(いやいやバーナムは人身売買的なことをやっていたしほぼほぼ詐欺師だしなぁ)ってモヤモヤしてしまったんですよね。でもこちらの興行師はウィレム・デフォー。デフォーは出てきただけで思いっきり胡散臭いからいいね(褒めてます笑)。
ホルマリン漬けのアノ標本や獣人(ギーク)の姿など目を覆いたくなるシーンが何度もありヒリヒリしっぱなしでした。これはデルトロだからデルトロだからってぐっと堪えてました。
後半は主人公スタンが一座を抜けてホテルでショーをするようになり舞台が一転。ここでケイト・ブランシェットが登場するのですが、美しくも氷のようなケイト、作品の空気を一気に変えていくのはさすがの大女優!
ここからはとってもスリリングな展開で心臓ドキドキしっぱなし。
そしてラストの恐ろしさ。うわっと思わず声が出そうになりました。ずっしり。
もうあのブラッドリー・クーパーの表情が忘れられません。
異形への偏愛が強く独特の世界観をもつデル・トロ作品はどうしても見る人を選んでしまうでしょう。でも甘美で妖艶で恐ろしい映画という沼をあなたも少しだけ覗いてみたくはなりませんか?
そう、一番恐ろしいのは見世物小屋をちょっと覗いていこうとする人間(我々)なのかも。。
金持ちは待たない
ラストは悲しい気持ちに。
後味がえぐい……
前置きが長いなとずっと思い観ていたらどこから本題かわからなかった。...
ケイト・ブランシェットのサイボーグ感が一番不気味
【2022.3.28✩⃛初回観賞】 評価:3.3
【2022.4.5✩⃛2度目観賞】 評価:3.3➡︎3.5
先の『ベルファスト』初回観賞日の二本立て作品として選んだ『ナイトメア・アリー』。
一本目で寝てしまったのに二本目でしっかり目が覚める……なんてことはなく、こちらも結構寝ちゃいました😭やはり疲れてる_| ̄|○
でもやっぱり話が気になって翌週リベンジ💪こちらは2度目を観たら納得✨✨✨
人は劇的に悪に染まるわけではない。
少しずつ少しずつ道を踏み外す決断を繰り返すことでいつの間にか袋小路に迷い込む。
でもそのスピードを加速させる悪き道具が『酒』。酒で身を滅ぼすとはよくいったもの。いやー、お酒やめてよかったー(←ってそーゆー話ぢゃないかw)
人か?獣か?
サーカス一団で読心術を学んだ男がショービジネス界で成功し、精神科医の女と組んで政財界の偉い人を手玉に取っていく話。
デルトロらしくモンスター的な獣人間、胎児のホルマリン(?)漬けなど要素はあるもののモンスターというモンスターはいない。その代わり、憎らしいほどにイケメンなブラッドリー・クーパーと出てきた瞬間に画面全体を支配するケイト・ブランシェットの美しさが本作のモンスターだった。
スタンの読心術って習った技によるものでもあるけど、人を魅了する華やかなその見た目が付加されてこそだろうに、世界を掌握できたと勘違いし、より強いモンスターに食われる。2人とも素顔なのに充分モンスターに見えるのが面白かった。
そしてスタンと結婚するモリーが途中から真っ赤な服を身につけてるのが『シェイプ・オブ・ウォーター』のイライザっぽくて、"モンスター"を愛したのは同じだなと。
思えばスタンは"父殺し"を果たした時点で既に「悪夢小路」へと誘われている。自分にとっての最大の壁である親を殺した時に、すでに世界を掌握してしまっていたんだろうな。家族内の狭い世界を掌握しただけじゃ、自分の嘘による影響力を考えられない。スタンの想像の範疇を超える老人達の奇行がちょっと滑稽だった。
皮肉な話というか因果応報というか、主人公が最初からクズい雰囲気バン...
なんとも摩訶不思議な、、、
どうしてこうなった…
全221件中、61~80件目を表示