「回帰」ナイトメア・アリー カイトさんの映画レビュー(感想・評価)
回帰
クリックして本文を読む
ギレルモデルトロ監督によるショービジネス界に迷い込んだ若者の隆盛と衰退をミステリアスに描いた本作。
終始、じっとりした質感だったり、濁ったグリーンのような雰囲気で進んでいて特に序盤は本当に悪夢のように感じた。
思ったりよりくっきり人や動物が亡くなるシーンが多くあり、ヘビーだったように思う。
本作の主人公であるスタンは自信過剰であまり好きになれないキャラクターだったが、物語が進むにつれ、感情移入してしまい、まんまと監督の創り出す悪夢に迷い込んでしまった。
物語が進み、ラストのスタンのどこか安堵したような絶望したかのようなあの掠れた笑い声を目に焼き付けるだけでもこの映画を鑑賞して良かったと思える強烈なシーンだった。
物語の始まりと終わりが回帰するような作品が個人的に好みなのもあり、予測できる展開ではあったが、とても面白く引き込まれた。
もう少しウィレムデフォーの狂気を見たかったとも感じた。
コメントする