「ギレルモデルトロが描くべき映画だったのか疑問」ナイトメア・アリー カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ギレルモデルトロが描くべき映画だったのか疑問
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予告映像などから鬼才ギレルモ・デル・トロが見世物小屋を舞台に描くダークファンタジーと勝手に思いこみ、得意の独特な世界観や気味の悪いクリーチャーが出てくるのを期待していたが完全に裏切られた。
この監督が大好きな戦中のイメージは映像や衣装で楽しめ、主役級の俳優陣も雰囲気を十分に出す事には成功したと思うが(ルーニー・マーラーのウエイトコントロールには役者根性を感じた)、如何せん話自体がつまらないし、尺も長過ぎて観ていて集中力を維持するのに苦労した。
途中で何度も中だるみを感じた理由の一つは不要なシーンが多いこと(昔の仲間がホテルに来るシーンとか)と、構成が上手くないこと(見世物小屋パートか読唇術以降のパートかどちらに比重を置きたいのか?)だと思う。
また、ラストで主人公が街を逃げ出してから獣人(ギーク)になる事を運命と感じ受け入れる?まではあまりにも早足すぎて説得力を感じるには至らなかった。
才能ある希代の映像作家だけに少し残念に思った。
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