「【”雨の12月31日を待っている・・。”文通で育まれる恋心を描いた作品。構成を含めて、実に巧い恋物語である。ラストで明らかになった真実も、とても良いと思った作品でもある。】」雨とあなたの物語 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”雨の12月31日を待っている・・。”文通で育まれる恋心を描いた作品。構成を含めて、実に巧い恋物語である。ラストで明らかになった真実も、とても良いと思った作品でもある。】
■スマートフォンもSNSもなかった2003年の韓国。
ソウルの予備校に通う2浪生・ヨンホ(カン・ハヌル)は当てもなく小学校時代に、運動会の際に転んだ自分に優しくハンカチを渡してくれたコン・ソヨンに手紙を出す。
一方、釜山に住む古書店を営む母を手伝う、ソヒ(チョン・ユヒ)は姉のソヨンに届いた手紙を受け取った。
ソヒは病気の姉に代わって、ある約束を条件にヨンホと手紙を交わし始める。
・ある約束
1.質問をしない
2.会いたいと言わない
3、会いに来ない
それに対し、ヨンホが応えた文章。
・もしも、12月31日に、雨が降ったら会おう・・。
- けれども、何年も12月31日に雨は降らなくって・・。
・ヨンホと同じく2浪のスジン(カン・ソラ)が、彼に惹かれて行く姿も、とても良い。
<今作を観ると、人生は学歴だけではないんだな、と気付かされるし、大切な人とSNSではなく、手紙で遣り取りする姿が、とても新鮮に感じた作品。
邦画で言えば、岩井俊二監督の「ラストレター」を思い出した作品である。
ラストの捻りも、とても良いと思った作品でもある。>
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