「「私と仕事どっちが大事?」」よだかの片想い いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
「私と仕事どっちが大事?」
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題名に全てが表現されていると過言じゃない作品だが、自分のリテラシーが足りないのは自覚している。
もっと大事なことを気付けていないのかもしれないと、観客が試される内容であるのは、脚本が城定秀夫だからかもしれない。
表層は題名通りで、これが顔に痣を持つ女性か、又は出自が他人と違う、若しくは持っているスキルを利用しようとしている男に用心深くなっているのか、置き換えは枚挙に暇がない。
そして、オチとすると化粧で充分隠せる現代の技術進歩を知らなかったということなのだが、それが示唆するモノとは、果たして何をメッセージとして届けているのか・・・
それより、今作品の絶対的に必要なシーンは覚悟ある”濡れ場”ではないだろうか。松井玲奈は今作品は脱ぐべきであった。”太田母班”という特徴を持つ女性がそれでも自分をさらけ出す覚悟を持てる男性の前でその全てを受け入れて欲しいと願う演出は今作品には絶対必要で、だからこそ、その後の現実のしょっぱさに改めて乖離を受け止める、あの資料室の閉じ込めに繋がるのではないだろうか。そのギャップがないとラストのシーン(人は裸で生活してはいない)が生きられないと思うのだが・・・
それにしても監督役の男優の”のらりくらり台詞”は本当に素晴らしい。あのリズムは独特で、今後演じられるであろう作品に個性を植え付ける非常にフェイタリティな武器になると信じて疑わない。
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