劇場公開日 2022年10月7日

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「これだけでいいやんけ...」君を愛したひとりの僕へ サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0これだけでいいやんけ...

2022年10月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

幸せ

萌える

嫌々、見てきました。
どうせ、面白くないSFラブストーリーなんでしょ、と思っていたら、案外よく出来ている。ちょっと、僕愛はなんだったのって感じ。2作品トータルで考えてこの評価だけど、単体としては★3.5くらいかな。別にいい作品でした。

蒔田彩珠の声がめちゃくちゃいい。
橋本愛の声は正直聞いていてキツく、彼女が演じるキャラクター自体も好きになれなかったのに対し、蒔田彩珠は声も、そしてキャラクターも愛おしかった。やっぱり好きなキャラクターがいるだけで、一気に作品に対する思いが変わる。声と人物設定って本当に大事だな。

平行世界とは言えど、あまりに性格違いすぎるだろ!とツッコミたくなる暦(宮沢氷魚)。だけど、僕愛より圧倒的にいい。何から何までこっちのほうが上回っている。弱々しいのは見ていて腹立つ。こういう、芯のある強い人物の方が深みがあって面白いし、応援したくなる。詩織(蒔田彩珠)との絡みも良かったしね。

演出面も、恋愛の描き方も、そしてラスト際のしつこさも、監督がちがうのがデカいのか、本作はそこそこよく出来ている。分かりにくいのは相変わらずだけど、取り残されている感はあんまり無いし、ツッコミどころも少なめ(といってもあるけど笑)。んー、なんで別々の監督にしちゃったんだろ。

しかし、ラスト10分の意味不明さ、そして落ちの呆気なさは否めない。なにやってんの本当に。音楽だけは一流。2つみたって全然気持ちよくないし、感動も何もあったもんじゃない。スッキリするどころか、モヤモヤが残る。というかそもそも、僕愛必要だったのか?僕愛で肝心な部分はほぼ本作でも出てくるし、僕愛は無駄なものが多すぎる。君愛のまとまりはそこそこ上手いから、君愛だけ見て、僕愛はネタバレをちょっと見るくらいで十分かなと。両方見るなら、僕愛→君愛が大正解。こっちのほうが質高いからね笑

にしても何見せられてたんだろう。
両作品通してみれば、結構失敗している。
原作は高く評価されているからって映画化して、あんだけ予告は盛り上げて、蓋を開けるとこれって。どうであれ、映画館で見るクオリティではありません。時間がねぇ!って方は、本格だけご覧になることをオススメします。

サプライズ