「公式が作った二次創作」機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 アイアムユアドリームさんの映画レビュー(感想・評価)
公式が作った二次創作
TV版ガンダムの1エピソードである「ククルス・ドアンの島」をリブートした作品です。
ですが、THE ORIGINと同じく、というより、ORIGINよりも更に二次創作感の強い作品になってしまっています。
元々が地方局での放送に際して、話数調整の為に作られた1話完結のエピソードですが、時系列としては13話「再会、母よ」、14話「時間よ、止まれ」、に続くエピソードとなっています。
この時系列が、どうやら今回の作品では差し替えられています。
また、何故ククルス・ドアンが「一人で潜伏しているのか?」や「ククルス・ドアンのザクの作画がおかしくなっている」等の理由を丁寧に設定しようとしています。
ただ、結局それでも矛盾が無くなっておらず、むしろ別の矛盾が発生している有様で、はっきり言って「僕の考えた一番面白いガンダム」になってしまっています。
出てくるMSの戦闘シーンやデザイン等は格好いいのですが、安彦演出の悪い所で、妙に登場人物の挙動がコミカルで、昭和感の強い演出になっています。
これはORIGINでも個人的なマイナス点(ORIGINのガルマがTV版のガルマになるイメージが湧かない、ドズルがアホすぎる、等)なのですが、この作品でもそのテイストが残っています。
正直、ガンダムファンの私でも結構キツかったです。
一応、お布施のつもりでパンフレットやその他グッズは買いましたが…。
個人的には、冨野監督の絵コンテを基に今の技術でリメイクする程度にとどめて欲しかったな、と思います。
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