「セイラさんの言い回し・・・お嬢様に振れ過ぎていませんか?」機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
セイラさんの言い回し・・・お嬢様に振れ過ぎていませんか?
ジオン軍を脱走し子供たちと暮らすパイロットの活躍を描く物語。
ファーストガンダムTVシリーズの一エピソードの映画化。
地味なエピソードだっただけに、映画化には疑問しかありませんでしたが、上手に膨らませて映画に相応しいエピソードに仕上げていたのには感心しました。
戦闘シーンの迫力は流石にクオリティ。一見の価値があるとは思います。
ただ、それでも、小部隊同士の戦闘にならざるを得ず、当然映画としての評価も低くならざるを得ません。
戦闘シーンに制約があるのなら、人間ドラマとしてもう少し魅せられなかったのでしょうか?
例えば、ククルス・ドアンがジオンから脱走した経緯をしっかりと描くとか・・・子供たちの親を虐殺したシーンを描き、彼の苦悩を実感出来れば物語に厚みが出るように思われます。
例えば、セルマとの関係をもっと描いても良かったかもしれません。彼女との恋愛関係があって、それでも軍を離れざるを得なかったドアンの苦悩を描ければ、物語はもっと厚くなったように思えます。セルマを後任の隊長にしていれば、人物関係も整理出来たかもしれません。
アムロは、この映画では主役になり得ないのですから、ドアン全振りにした方が、映画の完成度は高まったように思います。
私的評価は、厳しめです。
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