「物足りない」機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
物足りない
アマプラにて鑑賞
ORIGINからの流れをくむものの密度が薄いというか、あまりMSが登場してくれない。
スクリーンで観たら印象が変わるとかとも思うのだけど、多用されるデジタル的なズームバックにOVAの匂いを感じ、予算的に圧迫でもされてたのだろうかと首を傾げる。
雰囲気は良かった。
連邦の白い悪魔と呼ばれるにたる雰囲気がしっかりあってゾクリともする。
ドアンのザクにしても、その脅威はガッツリと描かれはして、オープニングアクトにはゾクゾクした。
なのだが…期待値を高くし過ぎてしまったと項垂れる。ドラマ寄りの構成でも悪くはないが、やはり目的はMSなのではと思うのだ。
1番はサザンクロス隊とスレッガー機の不甲斐なさである。新規参入のMSでありながら、活躍してくれない。やり方はあると思うのだけど、やってくれない。
サザンクロス隊のザコっぷりたら…こけおどしもいいとこだ。隊長機の小物っぷりが…なんであんな立ち位置にしてしまったのだろうか?
MSのデザインとか背負ってる背景とか、とっても良かったのに…腹立たしい。
ドアンに加勢するガンダムの登場シーンは「ダサい」としか言えず、一気に冷める。
あのシュチュエーションと物語で、もっとMS戦を描いてくれてたらと残念なのである。
まぁ、それでも、ドアンと子供達の分量は多すぎると思われる。ラストにカルデラに全員集合してる意味も分かんないし…セイラさんとか絶対行かせないんじゃないのかなぁと思うのだけど、子供を抱いてまるでピクニックにでも行くような空気感だったしなぁ…。
ただ今作でマ・クベのキレ者っぷりが見れて良かった。テレビシリーズでは見掛け倒しもいいとこで、その役職とキャラのギャップが甚だしかったように思うのだが、今作では、歯応え充分であった。
MSがもっと見たかった。
シャアのザクはリミッター解除による強化が描かれてはいて…そのシャアに匹敵するドアンのザクにはどんなトリックがあったのだろうか?
もしノーマルなザクでと言うならば、彼はシャアを凌ぐ程のパイロットであり、ジオン軍として戦争に参加しなかったのは連邦にはラッキーだったなぁとふとそんな事を考える。
と、同時にシャアのブランド感が薄れたなぁと。
後、今作のガンキャノンのバックパックが素敵だ。プラモが出るみたいなので買おうと思う。