劇場公開日 2022年6月3日

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「ファースト世代へのサービスは感じたが…」機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ファースト世代へのサービスは感じたが…

2022年6月6日
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鑑賞方法:映画館

ククルス・ドアンの島を映画にすることを知ってまず思ったのが、どうかしてる!ってこと。劇場版の際には削られたエピソード(一話完結だから仕方ない)。今さらこんな話を2時間にするなんてと思いながら、やはり劇場に足を運んでしまった。ファーストガンダム世代の悲しい性だ。
そんなファーストガンダム世代を喜ばせようとする演出がたくさんあったのは嬉しいところ。「親父にもぶたれたことないのに」とか、BGMとか、スレッガーさんがジムに乗ってる姿とか感慨深かった(時期的にジムがホワイトベースに載ってるのか?って問題はあるけど)。そして今の技術でアムロが操るガンダムを観られる喜び。思ったよりも戦闘シーンが多くて楽しかった。
でも嫌だと感じたところも多い。オリジンのアニメを観ていないからわからないけど、安彦さんの原画よりのキャラが動くさまが違和感だらけ。ふてくされたり、戸惑ったり、変に表情が豊かなんだよな。そんなの期待してない。そしてククルス・ドアンと島の子どもたちの生活や経緯にも違和感が。あんなに豪華な食事でいいのかな。アニメだし大目に見ることもできたかもしれないけど。
そして、戦闘の強さ設定に不満。ガンキャノンはあんなに簡単に倒すくせにサザンクロスのやつらも相当にあっさりしていた。映画としてもクライマックスなのにあんなにあっさりしてていいのかよ!モビルスーツの戦いは悪くなかったが、実は「閃光のハサウェイ」の方が個人的にテンションは上がった。やはり富野由悠季の方がガンダムの監督にふさわしいってことだ。
思ったよりもよかったが、不満もたくさんある本作。観る前のハードルがよほど低かったんだと痛感している。さぁ、次はハサウェイの続編だ!

kenshuchu