ドント・ルック・アップのレビュー・感想・評価
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シリアスな話がコメディに
二大女優の露悪怪演。
毎年恒例の年忘れネトフリゴージャスムービー。
一昨年の「アイリッシュマン」、昨年の「ザ・プロム」、そして今年はこれ。毎年年末に劇場公開されるNetflix映画がどれも大当たり!全て錚々たる豪華キャストが並んだ超贅沢な作品でもうネトフリの資金力にひれ伏すしかありません。
今作もそんな華やかなキャストを観る楽しさはもちろんですが、彗星がぶつかってくるという地球存亡の危機を風刺の効いたブラックコメディに仕立てていてかなり笑わせていただきました。
天文学者としてパッとせず普段も全く冴えない中年オヤジ役をディカプリオが演じていて、キレ方がさすがですわよレオ様!いやあまり評価されてないけど本当に上手いよねぇ彼は。
メリル・ストリープもケイト・ブランシェットも大大女優だけどイヤな女をすんごく楽しんでやってるねー。
ティモシー・シャラメの登場は(え、そんな役で?)ってびっくりしたけどやはり王子でしたね、いいねいいね。
マーク・ライランスの胡散臭さが素晴らしかったね。いつもと違うジョブズ風の出立ちからして可笑しかった!
ジョナ・ヒルもいるだけでなぜか笑えるのよね。
今ふと思い出したけど「ぼったくり補佐官」の小ネタが結構好きだわ(笑)。
マッケイ監督は金融や政治を皮肉った作品が多く独特な毒味と笑いが詰まっているけど、これまでのものと比べると一番わかりやすくて楽しかったです。
地球温暖化や今のコロナ禍など深刻な地球存続問題に通じるお話をある意味クダラナイお笑いに包んで映画館の外のいろんなモヤモヤを忘れて楽しませていただきました。ひと昔前のお正月映画ってこういう感じだったなぁ、とNetflixに教えられた気がしました。
でも絶対劇場で観てこそ、ですよ!
メジャースタジオをぶっ壊せ!
ルックアップからはじめる
インフルエンサーって怖いよね
シニカルで面白くてキャストが最高
まさかの一人勝ち(負け?)
ある天文学者グループが彗星を大発見‼喜んだのも束の間、計算してみるとなんと彗星は地球に向かっていることがわかり…。政府、メディアにこの危機を伝えるが真面目に取り合ってもらえず、さぁどうしましょう、といった物語。
まずは、キャストがとんでもなく豪華。テーマ的なものと、ネトフリってこともあるでしょうが、これだけのメンツで日本ではメジャー作品扱いされていないのが逆に凄い。
さておき、主人公のミンディ博士と助手のケイトは地球の運命をどうにかしようと一心不乱に駆けずり回るが、待っていたのは好奇と嘲笑の視線ばかり。やっと彗星の存在を認めだされたと思ったら、今度は政治利用に発展し…。
コメディ要素がふんだんに散りばめられていながらも、アメリカという国、さらにメディアや政治というものを非常に上手く描いている作品だと思います。
そりゃあ確かに、いきなり彗星だなんて言われたらにわかには信じがたいし、気持ちはわからなくはないですが、エンタメの的として2人を嘲るメディアはとても腹立たしい。
そして大統領や胡散臭すぎるどっかのCEOとか、仮に本当にその時になっても同じようなことをするだろうか、しそうだなと思ったら本当に恐ろしくなった。世界の命と秤にかけても…金か。しかしこいつの本当の目的ってもしや…。
さらに、そんな権力者達に踊らされるのが国民。こんなにも脆く分断されるのはかの国らしい。やっぱり出て来る陰謀論者。あれ!?なんか現実世界でもこんな輩達がいるような…。
それとライブシーンで流れた歌は良かった。プロパガンダっぽい歌詞は少し鼻につくが、曲の雰囲気はホント終焉のバラードって感じでグッド。
そんなこんなで、序盤はちょっとうつろうつろするくらい退屈でしたが、後半からは一気にガチモード‼ちょくちょくいらんこと言ってパニックを引き起こすケイトに少しイライラ(笑)しつつも、非現実なテーマを、現実世界の風刺としてうまく落とし込んでいたストーリーに拍手です。
ちょっと長ったらしいけど、今まさに皆がハッとさせられる作品ではないでしょうか?
是非ご鑑賞あれ‼
ドン引きしながら笑う
食べて、祈って、愛する人と
おめでとう。ダイエット終了です。
茶化すねえ。出てくるキャラが、わかりやすく楽天家と現実主義者に分かれている。でも、楽天家は善人ではなく、現実主義者は理性にあふれている。"世紀末"をここまでコミカルに、そのくせバカバカしさを笑い飛ばすにしては実はリアルで、笑った口元が歪んでしまっていた。
地球規模の決断を自国の専権事項とさえ思い込んでるアメリカ人の、傲慢、偽善、我欲、大仰さ、見栄、自尊心、功名心、、、そんないろんないやらしさが満載。権力側の連中は、それを表に出さず(まあその手の人種は案外見透かされてしまっているが)、最大限のスマイルで隠す演技巧者ばかり。アメリカ人自身がこの映画を作っているのだから、自覚があるのだろうなあ。結末をああすることで、なんだか「いいとこ全部持って行ったりしませんから」とでも言いたげな、せめてもの言い訳を感じた。
豪華キャストだけではない現代版アルマゲドン
巨大隕石による地球滅亡危機に直面する科学者の奔走劇、あらすじは単純だが、滅亡の事態に政治やメディア、人間の行動をリアルに描き、GAFAのような国に影響を与える程の大企業が巻き起こす
政治や社会風刺、差別に対する皮肉たっぷりのメッセージを孕んだ大作
巨大隕石と聞いてアルマゲドンを思い出すが、そこに対しても皮肉を交えたシーンがあり、全体的にコメディテイストであるので重くなりすぎず最後まで楽しめた。
名優たちの演技も長尺で楽しめ、先を予想してはうまく裏切られる展開に満足
地球滅亡という現実味のない恐怖を演出するのに真逆であるコメディを取り入れてるのが素晴らしい それによりシリアスな部分の引き込まれ度合が大幅に増していて、滅亡や死への恐怖が引き立っていた
続編を希望するほど面白い作品に仕上がっている
笑えるけれど笑えないシニカルコメディ。多分、現実味がありすぎるから
巨大隕石による人類滅亡を巡る奮闘を描く本作。
シニカルでブラックなジョークをふんだんに盛り込みながらも、人間の闇の部分や本質的な部分を描いている作品だと思う。
笑えるところももちろんあったが、心の奥からは、どうしても笑えないと感じていた。
このシニカルでブラックな映画が、この世界をある意味忠実に描いているように感じたからだ。
資本主義、政治、真実、嘘、本音、建前、正義、偽善、善意、悪、無意識、平和、闘争、愛、我執、欲望、無関心、etc、etc。
あらゆるものが絡み合い、ぼくたちの世界は出来上がっている。
そんなことを感じさせるような、面白くて笑えるけれど、どこか恐ろしい映画だった。
あなたの信じる世界の『真実』も、この映画の中にあっただろうか?
お金をかけたブラックユーモア
カラフルな文字で彩られたタイトルロールはわくわくさせた。
切り替わりの速いカットで滑り出しがいい。
とんとん拍子で進み気分もあがる。
が、じょじょにたわごと感が増していく。
コメディなのはわかるけれど、笑いの質がアイロニカル。描写も狂騒的でエゴイスティック。そのブラックユーモアがリアルな肌感のある監督のタッチと不協和してくる。
票取りだけの大統領や、マザコンの首席補佐官や、非科学的なインフルエンサーに地球の運命を託す展開にじょじょに嫌気がさしてくる感じ。
総じてまともじゃない側の人物描写がやりすぎ。
かれらと、まともな人物との落差が興醒めにつながっていた。と思われる
ただし。
お金のかけ方がものすごい。
こんな(と言ったらなんだが)話を語るのにとんでもないキャストと物量が投じられている。
さらに挿入されるイメージ/点景がVivid。
マネーショートでも感じたが、多種多様な「実際の映像」的な画を、矢継ぎ早に挿入して、ハッとさせる。アダムマッケイ監督の得意技だと思った。
筒井康隆みたいなスラップスティックな終末の話を、ばけものみたいな予算で映画にした──という様相だが、終末は愛する人と過ごしたいというエモーショナルな値と、ブラックユーモアで押し切る値が、同時に描かれていて困惑した。
結果として(個人的には)スベっている気がするが贅沢なキャストとボリュームに圧倒されたのは確かだった。
好かれ役も憎まれ役も全員上手。
個人的にいちばんよかったのはシャラメが出てくるところ。
スーパーのレジで腐っているケイトのまえにあらわれたボーダーの輩っぽい風情がすげえかっこよかった。男臭いキャラクタを見たことがないせいだろうか、この映画のシャラメは純情で男子っぽくてシンプルに魅力的だった。(万引犯だけどね。)
壮大な話。
たとえスベっているにしても、こんなもんつくれるのはアメリカ映画だけである。
じぶんの国に世界的スターが山ほど居る。役名「ライリービーナ」のライブシーンがわりと長くとってあるけれど、演じているのはアリアナグランデ。博士ディカプリオに研究生ローレンス。大統領はメリルストリープ。いつになく淫奔なブランシェット。体重もどしたジョナヒル。
見知った大スターが役を演じる楽しさ。地球の危機をアメリカだけが対処するAmerica Firstな展開さえ、違和感はまったくない。
米映画を見て、しばしば『戦後世代ではないし、もはや戦後でもないが、率直に言って、よくもまあこんな映画をつくる国と戦争をやったもんだ──と思った。』と評することがあるが、これもそんなことを思った。
投じられた物量に圧倒され、それが主観的な感想に勝ってしまう──という感じ。そもそも加入者のとある晩を楽しく過ごさせるネットフリックス映画として、なんの不満がありますか、てな映画だった。
ブラック度がアルマゲドンな秀作コメディ
このメンツで、この内容・・・。
やっぱりしっかりとクセがあった!ちゃんとやりたいことやりきってます!! 右往左往慌てふためいて顕になる人間の本性るつぼSHOW
国家機密の漏洩級の攻めた作品?はたまた"政治を持ち込むな"と言いたくなるようなブッ飛んだ珍品?? どんな笑っていられないような汚く醜い話題もコメディに昇華してしまう、タブーに切り込む鬼才。独特なアダム・マッケイ節炸裂ワールド!この世界観がたまらない、待ってました!って感じ。それも『デューン』なども超え間違いなく今年一豪華キャストだろうという面子が揃い踏みで楽しみにしまくっていた本作、いよいよ登場。
いや〜クリスマスの朝から笑いまくった。正直、純粋な笑える度合いで言えばもっと全面にコメディしていたウィル・フェレル主演作とかのほうが上だろうけど、このキャストでこの規模感で、これだけ各方面の交錯する思惑や政治・国家の中枢で繰り広げられる実にバカげた=コメディとしか言いようのない人間模様・猿芝居を展開するのはお見事!これに尽きる。各所の思惑など少し『シンゴジ』なんかも頭をよぎったけど、地球の緊急事態への対処の仕方や反応もアメリカ的?
ディカプリオが普段から力を入れている環境問題という点でもピッタリ合致!メリル・ストリープとジョナ・ヒルは最高に楽しそうに最低な役を演じているし、マーク・ライアンスは登場こそスティーブ・ジョブズ彷彿とさせつつ結局のところいつもの彼っぽい。ケイト・ブランシェットとタイラー・ペリーによるテレビ番組司会コンビはなんともリアル。特にケイト・ブランシェットのメイクや髪型、そして佇まいや雰囲気、キャラの作り込みが!他にも傭兵ロン・パールマンや若者ティモシー・シャラメ。けどもちろんふざけて終わりなどではなく核がある…?なんでも持ってたな。ダイエット完了!
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