「リアルアルマゲドンの結末」ドント・ルック・アップ まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
リアルアルマゲドンの結末
「隕石衝突による地球滅亡の危機」SFパニック映画によくあるプロットが現実になったとき、人々はどんな行動をするのか。
リアルな世界には、宇宙の脅威に立ち向かうスーパーヒーローはいないし、クレバーで勇敢な選抜部隊による隕石破壊作戦もないし、一致団結して世界を救うべく導くリーダーもいない。
そんな残念な現実を、リアリティラインを保ちながら皮肉とブラックユーモアたっぷりに描き切った凄い作品でした。
これまで人類が経験したことのないレベルの大災害が起こることが確定しているのに、自分のことしか考えず、信じたいものだけを信じ、思考を止めてしまう。地球滅亡の危機を政治の武器に使い、エンタメ化させ、立ち向かうことをしない。
本作で描かれた大衆心理は誇張はされているけれど、思い当たる節があり情けなくもあり。
面白いのはもちろん、色々考えさせられる作品。痛快であり痛烈であり、最後の最後まで展開が転がり続ける脚本も素晴らしく、時間を感じさせません。情報量たっぷりに詰め込む気合いも凄い。
そして豪華キャスト陣は皆さすがで、愚かだったり苛立ったり不器用だったり、とにかく最高でした。
面白くて笑えるしコメディタッチなのに、どこか寒気がしてくる作品。劇場で観て良かったです!
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