「素晴らしくて馬鹿らしい星、地球」ドント・ルック・アップ JJJJJさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしくて馬鹿らしい星、地球
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豪華キャストに加えて地球滅亡という壮大なテーマ。…にも関わらず内容が馬鹿馬鹿しくて呆気に取られた。誰もが地球が救われるラストをイメージして鑑賞に望んでいたはずだが、その予想を見事に裏切ってくれた。社会の分断、イイね集めに躍起になる人々、誰かの都合で動く政治、胡散臭いIT教祖、くだらないワイドショー、真面目な人をネタ扱いするメディア等々、現実社会で起きている混乱を見事に皮肉っており、バッドエンドにも関わらずその結末には妙に納得してしまった。
十人十色様々な最期の過ごし方があり、家族で食卓を囲むシーンでは過去の過ちを受け入れたということもあってそれまでの馬鹿馬鹿しさが中和される家族愛であった。(逃げ場がない状況で自分は誰とどう過ごすだろうかと少し考えた。)
ただ、話の展開があるようでないので観ていて疲れてしまった(これは現実の社会問題と同じ)。けれども攻めたことをしているのは理解できるし、我々観客にも沢山の問い掛けをしてくれて映画として役目を果たしていると思う。真剣な問題こそコメディにしてくれるのは個人的に好みである。
後、いつもは10人も集まってないミニシアターに人が埋め尽くされておりNetflixの力の強さを感じた。
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