「笑えるけれど笑えないシニカルコメディ。多分、現実味がありすぎるから」ドント・ルック・アップ つかまんさんの映画レビュー(感想・評価)
笑えるけれど笑えないシニカルコメディ。多分、現実味がありすぎるから
巨大隕石による人類滅亡を巡る奮闘を描く本作。
シニカルでブラックなジョークをふんだんに盛り込みながらも、人間の闇の部分や本質的な部分を描いている作品だと思う。
笑えるところももちろんあったが、心の奥からは、どうしても笑えないと感じていた。
このシニカルでブラックな映画が、この世界をある意味忠実に描いているように感じたからだ。
資本主義、政治、真実、嘘、本音、建前、正義、偽善、善意、悪、無意識、平和、闘争、愛、我執、欲望、無関心、etc、etc。
あらゆるものが絡み合い、ぼくたちの世界は出来上がっている。
そんなことを感じさせるような、面白くて笑えるけれど、どこか恐ろしい映画だった。
あなたの信じる世界の『真実』も、この映画の中にあっただろうか?
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