「コメットさん」ドント・ルック・アップ 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
コメットさん
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もっとおバカ映画なのかと思っていたら、結構怖い映画だった。最近やたら耳にする“想定外”なるコメントがあるが、それもあくまで地球の範囲内(地球温暖化も含めて)で、大気圏の外のことにまでは意識が及ばない。この映画の基調はスラップスティックなのかもしれないが、巨大彗星の衝突というのはあり得ないことではない。現実にこのような事態に直面した時、回避する手段があるんだろうかと心配になった。
個人的には、国家プロジェクトとか民衆の暴動とかの大層な話に発展させず、地球の運命を左右する大発見が俗世間によってのらりくらりと矮小化される様に徹した方がよりシニカルだったように思う。時折インサートされる自然界の営みの映像は、人間の愚かしさとの対比を際立たせている。
30歳超えのジェニファー・ローレンスが、大学院生を演じて違和感がないのはさすが。
エンドロール明けの大統領補佐官のひょっこりはんは、どう考えても2万年後のシークエンスの方が時系列的には後だろうから、逆の方が良かったのでは?
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