ちょっと思い出しただけのレビュー・感想・評価
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いつまでも浸っていたかった
昨日と今日2日続けて違う映画館で観ました。今日はパンフもゲットできました。昨日解けなかった謎?わからなかったところがわかりました。なんだろ、いつまでも終わらないでこの時間、ていう優しい気持ちが終わってしまうことのせつなさ。そんな陳腐な映画じゃなくて、もう人の思いってうまく交差しなくて、とか、その人のことってその人しかわからないけどうまく交差したと思ったら離れてしまい。。。目に見えることってほんと一部でしかないなとか。とてもリアルで自分のことかと思いました、なんて。
池松くんも沙莉ちゃんも嫌味なく最高のカップルでした。
ある男の誕生日。 今、ここにある生活から1年ごと『あの日』を思い出...
ちょっとどころではない
いいも悪いも観る人次第
愛とヘイトバイト
公開から1ヶ月経っての鑑賞。そろそろ空いているかなと思っていましたが、サービスデーも相まって劇場の7割くらいは埋まっていたと思います。強い。
世間の評判も高く、期待値を上げ過ぎてしまったが故に思ったほどではなかったというのが正直な感想です。
・ちょっとではなくかなり思い出してしまっている
葉と照生2人の現在と過去を振り返っていく映画なのですが、とにかくイチャイチャする様子をマジマジと見せられます。別にこのイチャイチャが悪いという訳ではなく、2人の微笑ましい様子を見れると思えば良いのですが、そのイチャイチャが物語の起伏にはなっておらず、それでいて面倒くさい関係性もそこそこあるので、かわいい、楽しいとは中々思えず、グダってしまっているなぁと思ってしまいました。
・クリープハイプ頼み
クリープハイプの曲が強いのもあって、途中途中挟まれる楽曲によって物語が少し動くみたいなのが続いたので、もしクリープハイプの曲がなかったらこの映画はどうなっていたのか…と思ってしまいました。とはいえ「ナイトオンザプラネット」とこの映画の合致性はベストマッチでした。耳馴染みが良い〜。
・伊藤沙莉さんが素晴らしい
存在感・演技力共に唯一無二、我が道を走る伊藤沙莉さんは今作でも光っていました。とにかく人間くさいだらしなさ、惚気っぷり、怒り、悲しみ、色々な感情が本人から滲み出しており、特にタクシーの車内で体操座りしながらご飯を食べていたシーンは最高に好きなシーンです。
・ニューヨーク屋敷さんが良い
登場頻度は多くないですが、屋敷さんのフレーズはどれもあてがきされたのかなと思うくらいどハマりでした。漫才を見ているかのような安心感がそこにありました。毒っ気もいつも通りの切れ味、是非とも今後他の映画作品にも出て欲しいなと思いました。
要所要所のコメディ要素はフフッと笑えるものがあり、それなりに楽しめたのですが、いかんせんこの甘ーい空気にずっとはついていけず…。自分には合わなかった、それだけです。
鑑賞日 3/16
鑑賞時間 14:25〜16:30
座席 C-1
言い訳
いろんなこと、がっつり思い出しました。
池松壮亮さん×伊藤沙莉さん×松居大悟監督ならばもう絶対名作なハズ、と期待していましたが、その期待以上に深く沁みました。私の大好きジャンルです。
最初は構成がわからず少々戸惑いましたが、カレンダーの曜日だけが違っていることに気づいて、同じ日を一年ずつ遡っていると理解しました。
主人公てるおくんの部屋から始まる、てるおくんのお誕生日の一日を。
マスクの有無はもちろんだけど、タクシーの車種が変わっているところなどなかなか芸が細かいです(笑)。
バレッタやお誕生日のケーキなど、小道具の使い方がとても印象的でした。
ジム・ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」はリアルタイムで劇場鑑賞したけど、当時は正直そんなに響かなかったのよね。でも今観たらまた違うんでしょうね、是非また観たいです。
池松さん伊藤さんの空気感がとても素敵でした。ラブラブの時の二人なんて観ているこっちが恥ずかしくなるほどでしたが、でもとっても可愛くて、そういう時期は誰でもあるよね、って温かく見守れます。
永瀬正敏さん、國村隼さんは存在感があるし、成田凌さんは出番は少ないものの作品の良いスパイスになっていましたね。
キャストも脚本も構成も素晴らしくて観終わってまた最初から観たくなる作品です。
オトナの方なら、ちょっとしたボタンの掛け違いからあっけなく終わってしまった恋の一つや二つ、誰にでも経験があるのでは?
夢に破れて別の仕事に就いていたとしても、別の人と結婚したとしても、それも全然悪くない人生だよね。だって今日も朝焼けは美しいのだから。
はぁ~もう一度観たい!!
(サブスクでクリープハイプの「ナイトオンザプラネット」を聴きながら♪)
ノスタルジーが心にも、景色にも溢れる
明日への希望は努力を要求してきて、辛い。
思い出す昔は自分を癒してくれる。決して退嬰的な気持ちに浸りたかった訳ではないですが、観ていて心地よくなりました。
◉満ちてくる昔の幸せ
かなり遣る瀬ないけれど、表面は普通の人生を送っていく二人の男女が主人公。過去と今の断片が降る雪のように混じりながら、その二人の暮らしが描かれる。
ストーリーの前後も追いたかったけれど、それだけになってしまうと気がついたので、もう成り行きに任せましたが、話はどんどん温まっていきました。
何故ならば、過去の二人を見ていて羨ましさしか感じない。全〜部が笑みになっていて、幸せを映像化するとこんな風になると言う見本のようでした。他人事だけど、この多幸感。もちろん、切ない現在も静かに横たわっているから、作品は成り立つのですが。
◉日々は優しく過ぎてきた
物憂げな照生は、それでも目覚めるとラジオ体操をして一日に向き合うし、わだかまりを抱えた葉も丈の短いスーツを着て車を転がして、何処へか向かう。
これだなと思いました。今の自分を優しく見つめてくれる「昔」があれば、失恋しようが、人生を変える大怪我しようが、普通レベルならば生きていける。無論、上も目指せるし。
繰り返しになるのですが、今に絶望した訳ではない。
パツパツのスーツの伊藤沙莉さんは、素敵な女性の暴力的な魅力を教えてくれた。見つめる瞳から溢れる情感。
昔の二人でやっていたラジオ体操を、一人になっても続ければ、どうにか生きていけることを池松壮亮さんは教えてくれた。
執拗に現れた誕生日は、辛くても生きて歳を重ねてきたことの表象だったかも知れないです。
少し病んでしまった永瀬正敏さんは、優しさを糧にして、まだ生きていけるんでしょう。
誰もが振り返る日
ここ2.3年見た中で一番ゴミ映画
皆さんの「ちょっとOOしただけ」大喜利レビューも愉しんで拝見しております
伊藤さんの声が好きなので、出演者だけで鑑賞を決めました
タクシー運転手役が伊藤さん、夢破れたダンサー役が池松さんと聞き、逆では??と一瞬思ってしまった私はまだまだジェンダーの無意識バイアスが高いみたいです。反省
車内での怒鳴り声は最高でした(笑)
余談ですが、ダンスがキレキレなのは伊藤さんの方なんですよね、女王の教室でのエンドロールのロックダンス、今でも覚えています
後からHPのインタビューを見て監督さんは花束~と比較されると自虐していましたが、
確かに鑑賞後花束~が脳裏をちらつかせました。すみません(笑)
でも、理由ははっきりとわからないのですが、当方はこっちのほうが好きです。キャストの問題でしょうか。お二方とも最大手配給会社の映画の主役を張るような俳優さんではないからこそ、現実味が勝るのかと思います。(褒めてます)
この手の作品は
いかに現実的か、いかに共感できるかが大切で
美男美女俳優の顔を拝みに観ている訳ではないので
やはりキャスティングが神がかっているのでしょう。
NY屋敷さんも良いアクセントになっております。
あまり芸人さんのネタを普段見ないので、今までどちらが屋敷さんか嶋佐さんか分かっていませんでした。これからは本作に出演していた方が嶋佐さん、と認識できそうです。
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来ちゃった今年最高の一本!! だけど…
見たかった映画が時間があわず、それならばと本作を鑑賞。したがって予備知識ほぼゼロ。予告さえ見ず、本作の重要な設定である時間遡りモノということさえ知らず、ただ若い二人の出会いから別れまで描いたんだろうな、程度の事前知識。
それくらい期待してなかったってこと。実際、昨年評判だった『花束みたい〜』さえ未見。
平日の昼間、小さな劇場だったけど、それでも若い女性でほぼ満席には驚いた。おっさんの私には肩身狭いほど。
結果、やられた…。
今年ベスト級の一本。
冒頭は戸惑いながらも、時間が遡ると理解したあとは、様々な変化を気にしながら予想以上に引き込まれた。
ジーナ・ローランズがめちゃくちゃ好きな私はに、ジャームッシュオマージュというのも良かったのかも。
とにかく主演の二人、なによりも伊藤沙莉さんが最高。
メディアでもてはやされてる、いわゆる美形な女優さんなら、全く違った印象だったのかも。
もちろん女優をされている伊藤沙莉さんが綺麗ではないというわけではない。
池端壮亮さんの隣に、小柄な彼女がすごくマッチしてる。それに少しハスキーな声が妙に心地よい。
予告でも流れてる二人並んで、楽しそうなガハガハ笑いのシーン、本当に最高。You Tubeで知ったけど、あれは半分本当に笑ってるらしい。
時間遡りモノ故に、二人の最も幸せだった時間が、クライマックスに置かれていたので、そこから時制が現在に戻った時のある設定が少し衝撃的だったくらい。
それでも二人は同じ朝日を見ていて、また今日も一日が始まる。
この落とし所もとにかく良かった。たまらなく愛おしい一本。
で、ここからはおっさんの戯言にもならない私見。
この映画、現状にそれなりに満足していたりまたは、今までの人生に後悔が少なければ少ないほど、客観的に心穏やかに評価できるんじゃないだろうか?
では、そうでない人間、今までの人生に後悔の多い人間(もちろん私のこと)にとってはどうかというと、結果めちゃくちゃズシンときた。
どうしたって自分と向き合うことをさせられる本作を見終わって、数日はすごく引きずってしまい、精神に変調きたすほどだった。
それでも、二人のようにまた新しい一日が始まるのだからと、前向きになろうと決意させてくれる。
繰り返しになるけど、本当に最高。
こんな映画に出会えて、本作に携わった全ての人に感謝!!
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