「土と植物と生と死が食によって繋がっている。 季節ごとの主人公のモノ...」土を喰らう十二ヵ月 LSさんの映画レビュー(感想・評価)
土と植物と生と死が食によって繋がっている。 季節ごとの主人公のモノ...
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土と植物と生と死が食によって繋がっている。
季節ごとの主人公のモノローグ(台詞が原作からの引用なのかは分からないが、すごく胸に響く言葉)と、折々の山の幸を収穫し調理する姿だけでずっと見ていられる。冒頭の山菜(ヤマゼリだったか)を炊きたてのごはんに和えるカットで思わずおいしそうと声が出てしまった。沢田研二の語りの声がまたいい。
ストーリーは義母の通夜ぶるまいを承に、主人公自身の行く末の話となり転結が描かれる。映画の展開上必要だとは思うが、食の主題とのつながりは若干ぼやけたように感じた。死を意識しつつ「生きるために食べる」というところに最後は戻ってくるのだが、せつない。
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満塁本塁打さんのコメント
2022年12月30日
昔の日本映画【特に白黒】ですと、粗食が不味そうなのですが、おっしゃるとおり、本作は普段、ファストフード、ファミレス、チェーン店等基本アメリカンに慣らされた私には、素材だけで素朴で美味そうでした。確かに近親者の通夜振る舞い以降は若干チカラワザでした。😊