「作品のコンセプトと劇場版としての特別」劇場版 からかい上手の高木さん よしさんの映画レビュー(感想・評価)
作品のコンセプトと劇場版としての特別
中学生男女の初々しい恋心を描く物語。
3期に渡って放送された人気TVアニメの完結編的劇場版。TV版は鑑賞済み、原作は未読です。
最近(?)TVアニメでは、平凡な主人公が、何故か可愛らしい女の子に好意を抱かれる日常ラブコメが流行っています。その流行りは、この作品ではないでしょうか?
この作品以降の作品は、違いを作るために「極端になり」「設定を盛ったり」して、私的好みから離れていきます。それらに対して、この走りの作品はいたってシンプル。恋愛と異性にウブな西方を、高木さんが匂わせながら揶揄う姿に、胸が「キュンキュン」してきます。
劇場版でもこのコンセプトは不変。「中三夏休み」という特別な日々は、ミナ達同級生が担い、主人公の二人は「特別」を少しだけ意識しながらも、日常を過ごしていきます。そんな制作側の姿勢に好感を持った作品となりました。
ただ、逆に「劇場版を作る意味?」を感じる作品ともなりました。
アクションがあるわけではなく、特別な障害があるわけでもありません。特に、この作品は3期の最終話がとてもしっかりとしていましたから、そこから更に劇場版を作る意味を感じませんでした。
例えば、西片が友人達から告白を励まされ、それに悩み戸惑いながら乗り越えようとする・・・とか・・・。そんなストーリーなら、ラストへの感情移入も、もう少し深くなったのかもしれません。
私的評価は普通にしました。
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