「【ネタバレあり】自分好みではなかった」劇場版 からかい上手の高木さん 田中さんの映画レビュー(感想・評価)
【ネタバレあり】自分好みではなかった
“からかい上手の高木さん”の魅力は見てると顔が思わずほころんでしまう「高木さんの言動」だと思うのだが、今回の作品で高木さんに心をくすぐられた人ってはたしてどれくらいいるのだろうか?
『西片に貸してたハンカチを開いてみると「ありがとう」と書かれた手紙が現れ、西片の感謝に嬉しくなった高木さんが枕に顔をうずめて足をバタバタさせる』というテレビ版のシーンで心を掴まれた私は、今回の劇場版にこれ以上の痺れる描写を期待し、「高木さんでニヤけたい!」という変態思想を持って映画館に飛び込んだ。が、終始ポカーンといった感じになり、ニヤけることなく現実世界に戻ってきてしまった。本当にガッカリである。「からかう場面」や「ときめく場面」が無かった訳ではない。要所要所であったことはあった。しかし、どれも既視感があるものばかりで私には深く刺さらなかった。
「俺は、高木さんに告白するぞ!」と序盤で覚悟を決める描写を見せて、「告白が着地点」と明確にさせたほうがよかったと思う。そうすればワクワクした気持ちで見続けることができた。今作は西片が告白を決意するような場面がなかった上に、日常がテレビ版よりもつまらなすぎたので「これ大丈夫?」と中盤あたりからモヤモヤが芽生え始めた。
引っかかったのが白い野良猫のくだり。ここが本当につまらなかった。
二人で白い野良猫を愛でる描写が異常に長かったので「この猫、泣かせ要員だな。何かの拍子に消えるな」と思ったら案の定、高木さんが家で飼おうと思ったタイミングで悪意の無い子供たちに白猫が奪われてしまって高木さんが号泣。
あのさ、劇場版で悲しんで泣いてる高木さんなんて見たくないんだよ。勇気を振り絞って告白してきた西片に思いっきり抱きついて嬉し泣きしてる高木さんが見たかったんだよ。「悲し泣きしている高木さんに告白する西片」を複雑な気持ちになっているところで急に見せられても感動しない。告白するのは絶対あの場面じゃない。
アニメを1期~3期まで視聴し、マンガも全巻購入し、フィギュアなどのグッズも集めるほど没頭した作品だっただけに少し残念。
みなさんはこの作品を見てどのように感じましたか?
劇場版の内容は自分好みのものではありませんでしたが、西片と高木さんは好きなので星3にさせていただきます。
今作で完結だと思うので、テレビ版の「林間学校」「夏祭り」「文化祭」「クリスマス」「バレンタイン&ホワイトデー」と同等、もしくは越えるイベントを【劇場版】でやってほしかったですよね…。「卒業式」か「二人の海外旅行」を期待していたのですが、「卒業はしない」「海外旅行は北条さんが行っちゃう」「二回目の夏祭りを見せられる」という不思議な展開に私は頭を抱えました。
良かった。自分の感じ方に近い人がいた。猫、本当にいらなかった。物凄く安っぽいドラマになった元凶だと思いました。もし猫使うなら初めて見た高木さんの涙をきっかけに、距離感が変わっていく姿を丁寧に描いてから告白して欲しかったです。いきなりプロポーズみたいなセリフは違和感しか無かったです。
自分も楽しみに劇場に足を運んだのに「あれ、なんか違うぞ…」と感じてしまいました。
面白くないというのではなく、何か「そうじゃないんだよっ!」という(´•_•`)