「映画はドラマチックだが、CLP問題を見るとなかなか現実はうまくいかない」香川1区 トダー・オートマタさんの映画レビュー(感想・評価)
映画はドラマチックだが、CLP問題を見るとなかなか現実はうまくいかない
この映画は小川淳也氏のドキュメンタリー映画
「なぜ君は総理大臣になれないのか」の事実上の続編
小川淳也については
インターネット上で維新の候補者に直談判をした
ということで「強引だ」という批判が強いイメージがあると思う
しかし、このことについても
維新の町川順子が国民民主の玉木雄一郎の元秘書だったり
小川氏とも面識があったりしたり
実は自民党の側も立候補を取りやめるように連絡がきたりしていたことを見て
ネットで言われているほど、単純ではなかった
最初のシーンで小川淳也が50歳になったら引退すると
民主党時代に公言をしたことを
現在50歳になって、そのことを素通りできないので
そのことについて動画配信を行うというシーンから始まる
本作では事実上の主役は小川淳也だが
香川1区の候補の平井卓也氏と町川氏にもインタビューを行っている
しかし、平井陣営は最初は普通にインタビューに答えていたが
選挙での焦りからか
インタビューを拒否したり、「なぜ君は」をPR映画と言ったり
取材を妨害したりしていた。
さらに週刊誌からのスキャンダルに加えて
選挙資金の疑惑や期日前投票を確認するシーンがあり
大臣経験者からなのか平井陣営には黒いスーツの人が
多く集まっていてあまりにもドラマの分かりやすい悪党みたいになってしまっていた。
映像に嘘はないと思うが
あまりにも平井氏にネガティブな部分が多かったので
初代デジタル大臣だったのでその成果も
取材したほうが良いのではないかと思ってしまう
それに対して、小川陣営は
映画効果かわからないが
ボランティアが今までよりも多くきていたり、県外から応援に来る人もいて
全体的に明るく和やかで
平井陣営と正反対だったと思ってしまった
選挙結果は小川淳也が選挙区当選を果たす
前作である「なぜ君は」も観ていると
この映画は政治ドキュメンタリーだが相当ドラマチックに思えてしまう
しかし、最近の立憲民主党のCLP問題のことを考えると
小川淳也が選挙区当選を果たし
政調会長になっても、現実はそううまくいかないとも思った
この映画を観て自分は
主体性をもって投票をできているかなとも自問自答をした
平井卓也氏は映画で「政治家はなにになるかではなく、何を成したかだ」
と言っていたが
2021年衆議院選挙で菅政権でコロナ禍で相当批判はあったのに
全体として与党が結果として勝ったのは
ダーティでも着実に仕事をしてくれる人を求めているのだろう
逆に言えば、民主党時代の失敗から野党はそこまでの信頼が回復していないともいえる
小川淳也は政策通らしいが
映画を観る限り政策の部分がまったくわからない
そこらへんが小川淳也の誠実さと
選挙でのドラマチックな展開にかき消されてしまっているように感じる