「最終的に偶然や運命について考えてしまう」ライダーズ・オブ・ジャスティス kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
最終的に偶然や運命について考えてしまう
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同じ日の同じ病院で産まれた男に会ったことがある。大学の同級生なのだが、ものすごい偶然だと驚いた。あれは確率にすると何分の1なんだろう。
本作で語られるのは、あまりにも確率の低い偶然は作為的なものがある(はず)という理論。サンドイッチと飲み物をたくさん残してゴミ箱に捨てた人間は不自然というところから、作為的なものがあるのではないか?と怪しみ、犯罪集団のリーダーの裁判で証言する人間が事故で死んだことから、犯罪集団の仕業だという結論に至る。そこからは復讐劇が引き起こす新たなる復讐劇と繋がっていく。
その復讐劇はどこまでいくのだろうと思っていたが、まさかの人違いという結論になるとは思わなかった。サンドイッチのくだりも、あまりにマズイから捨てたという理由。賢い人間が考えた通りに人は動かないという、当たり前のことを突きつけられた。
でも、襲撃してきた集団を返り討ちにしても正当防衛が成り立つし、その後も普通の生活が送れるのかもしれない。そこはちょっと釈然としないが、相手が犯罪集団だからOK!ってことなんだろうか。
でも、復讐劇ではなく、事故で犠牲になったの人の家族が再生する物語として、虐げられた天才たちが絆を確かめ合う物語として面白かった。イメージしたものとは全く違うが、これはこれでいいって映画はたまにある。これも確率的には高くない。運命を感じてしまう。
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