「情報は正しくても間違っててもお金になる」幻滅 iccoさんの映画レビュー(感想・評価)
情報は正しくても間違っててもお金になる
うーん、やっぱりこの時代の衣装やら背景やらのセットがとてもとても好きだわ。どの角度からみても美しかった。眼福。
たとえ実力が足りなかったとしても、お金とコネ、権力があるものに取り入れば上位に行ける世界。
そしていつの世も情報は正しくても間違っててもお金になるのね。すごいわね。
情報は人の評価を決める。
評価のために人は情報を買う。
恐ろしいループ!
名誉はお金で買えるということを学んだわ。きっと今も昔もそこは変わってないはず。
主人公は確かに出世欲が強かったけど、根っこが繊細な芸術家だし、田舎育ちで純朴なので、美しいものでコーティングされてるドス黒い貴族のスノッブな価値観は本当は好きじゃなかったのだと思う。
純粋なまま田舎で詩を書いてたら、生きてた時はイマイチ評価が上がらなかったとしても、後世には何かを遺したのではと思ってしまう。残念。
始終目に映る絵が美しいのとは真逆に、人間たちがずっと腹に一物抱えた黒い奴らの頭脳戦なので飽きずに観られた。
原作は1800年代に書かれたらしいけど、人間の本質は変わらないんだなと思える作品。
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