劇場公開日 2023年4月14日

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幻滅のレビュー・感想・評価

全33件中、1~20件目を表示

3.0「裕福でない限り運命は避けられない」

2024年1月17日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

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sironabe

4.0【”人間喜劇&悲劇。”1800年代に書かれたとは思えない現代社会のマスメディアのフェイクニュースなどの虚飾塗れの姿、及び様々なヤラセを想起させる社会派人間ドラマ。当時の衣装、意匠も秀逸な作品である。】

2023年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

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NOBU

2.5誰が何をしてる人なのか、利害関係が何なのか、よく理解できないまま物...

2023年11月6日
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誰が何をしてる人なのか、利害関係が何なのか、よく理解できないまま物語は突き進んでしまった。
でも華やかな世界、スマホのない昔の娯楽、こういった世界観は好き。

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あきら

3.0他人の不幸は蜜の味

2023年6月11日
PCから投稿

詩人は、日々事象心情を表現する的確な「言葉」を見つけることに腐心しているので、キャッチーな批評記事を書くのにとっても適性があるような気がする。
なので、野心も併せ持つリュシアンには、記者は「天職」と言っていい仕事だった。
転落は、奢った瞬間に始まるようだ。

人の悪意は底知れない。
時代の寵児となり絶頂を極めたところ、足をすくわれて一気にどん底、そういうパターンは今だって同じ。
そして人々はそういう転落劇が大好物。昔も今も。
餌食になるのは「浮かれていい気になっている」のが目につく、うざいやつ。
リュシアンを例に、痛い目をみたら、なぜそうなったのかそこから学習しましょう、というとってもシンプルな教訓がありました。

ナレーションはルストーの声とのこと。
彼みたいに本来の目的を貫きつつ上手くやれる人もいて、そういう人に私はなりたい。

音楽が割りとポピュラーなクラシックで馴染みがあり、豪華な装飾品や衣装に美しい人々、おとぎ話の実写みたいで目に麗しかったです。

作品は、その出来不出来良し悪しに関わりなく金次第で持ち上げられ葬られ、「芸術」の命運を握っているのは徹底した拝金主義のマスゴミ! と一瞬呆れたけど、現代でも不可思議なことはある。
秀作と思った映画がマスコミにスルーされ、評価のやたらに高い映画、権威ある賞を獲った映画が、実際見たら????というのはよくあることです。

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かばこ

4.0セシル・ドゥ・フランス🤩

2023年5月2日
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幸せ

萌える

オノレ・デ・バルザックが19世紀前半のフランスで社会に翻弄される人々を描いた小説、人間喜劇の一編「幻滅―メディア戦記」の三部の前半二部の映画化。
私の興味は地方都市アングレームの男爵夫人ルイーズ(セシル・ドゥ・フランス)と詩人デビューしたい若い青年の恋のゆくえ。
地元で芸術サークルを主宰するルイーズは狩猟と犬にしか興味のない歳の離れた夫への反発で、詩を書く印刷工の青年リュシアンにいれあげる。彼はルイーズにあてた詩を自分で印刷し贈る。パリ旅行にルイーズはリュシアンを同行させるが、パリの社交界は田舎の青年を笑い者にし、従姉にあたる侯爵夫人に恥をかかされたかたちになったルイーズはアングレームに戻ってしまう。ルイーズに愛想をつかされたと思ったリュシアンは酒場で知り合った新聞記者の男(ヴァンサン・ラコスト)に詩集出版や印刷所紹介の相談をするうちに、記者の誘いに乗って、芝居のゴシップ記事担当記者として名をあげ、大通りの劇場の若い女優と付き合い、放蕩三昧の日々。そうすることでルイーズへの復讐を果たそうとする自己欺瞞がますます虚飾の栄華を極めさせ、破滅の道をたどることになるのだった。
セシル・ド・フランスの醒めた冷静さを装った演技にほんとはどうなのよ~って思いました。
ヴァンサン・ラコストはとても魅力的なキャラでした。助演賞なんですね。納得。
当時のパリの演劇界は大勢のサクラを使い、褒めたり、ヤジを飛ばして、進行を妨げたり、まるで総会屋のような黒幕がいたり、新聞の記事次第で興行収入や俳優の将来が左右され、メディアがより多く金を払ったほうに有利な記事を書く風見鶏気質にはフランスならではのアイロニカルなコメディ要素が満載で面白かった。

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カールⅢ世

4.0成功と転落のジェットコースター(あるいは純情と執念)

2023年4月30日
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鑑賞方法:映画館

浮かれては落ちを繰り返し、どんどん振れ幅が大きくなるジェットコースターのような怒涛のエンターテイメントです。
画的にとても見ごたえがあるので、劇場での鑑賞をお勧めします。

文学青年リュシアン(バンジャマン・ボワザン)は、貴族の人妻と駆け落ち同然にパリへ上京します。
しかし、世間知らずで田舎者の彼は捨てられ、生活のために新聞記者になります。
文学に高尚な夢を抱いていたリュシアンは、都会の混沌に揉まれ、あることないこと誹謗中傷を記事にするため文才を消費し、堕落していきます。

人間の美しさ醜悪さが滑稽に描かれています。
痛々しさはなく、自業自得だなと清々するような、しかしどこか悲しさもあります。

もとより主人公自身が無垢な青年とは言い難いです。
彼は文学で成功したいという野心があり、貴族に対するコンプレックスを抱いています。
上京した彼は、その野心と劣等感を大いに刺激され、堕落の道を突き進んでしまいます。
そこでは人々が連鎖して互いの悪意を増幅しあっているようです。

リュシアンの百面相が非常によいです。
身の程知らずの虚栄心に満ちた顔、金の亡者・悪徳記者の顔、人の良心に触れた純情な青年の顔。
自身の意思で行動しているようでいて、弄ばれているお人形感が滑稽です。

現代にも通ずるメディア社会への風刺たっぷりで、画的に見ごたえもあり、2時間半の長尺を感じさせずに楽しめました。

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moro

4.0才能豊かなのに、分断社会を転がっていく若者の正に「メディア戦記」。

2023年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 映像表現が豊かで感心した。個人的にはいわゆる歴史物コスチュームプレイは遠慮しがちなのだけど。一つ一つのカットが宮廷画家が描いた油絵のようだし、一人一人の俳優の表情が其々の階層を代表するように雄弁だった。(そして正直、美しい青年のお姿はやっぱり見応えあります)
 しかし、一番の名優はあの「サル」かな笑。
 純粋な文学界で挫折した若者が最後たどり着くのは化粧品の広告コピーって、広告制作業界の人、どんな思いでしょう。そんな時代の変化も存分に感じる一方、当局による報道規制など、現代社会に置き変えてぞっとするところも。優れた文学作品を書ける作家というのは無意識のうちに未来までお見通しなのだと思う。

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Kumiko21

4.0自分の人生に幻滅したことがあるか

2023年4月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

オチがわかるようなタイトル、19世紀フランスが舞台なのだが、中身は現代にも通じるストーリーだ。
真実なんてもっともらしい嘘でしかないというようなマスメディアの醜悪さ、才能はあるが賢さはなく都会で堕落する若者、フェイクニュースに踊らされる大衆の愚鈍さは現代でも変わらない。

自分の人生に幻滅したことがある者にこそ、ラストのバルザックの引用が響くのかもしれない。響かない人はそれなりに幸せな人生だろう。

映画は様々なクラシックの寄せ集めなのだが、とりわけ映画のテーマ曲のように奏でられるVeronique Gensの「Hippolyte et Aricie, RCT 43, Act 3 Scene 1: Prélude」がとても作品の雰囲気とよく似合っていた。

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Jax

4.019世紀、フランス。

2023年4月24日
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パリの活気あふれる雰囲気、華々しい劇場、猿やら鳩やらがいる新聞社、タイムトリップしたようで、観ているだけで楽しめました。田舎の風景も、ラストの場面も、美しかった‥‥

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Sakiko

3.5とにかく画面が綺麗でした!内装、衣装、そして俳優さんがイケメン揃い!

2023年4月24日
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バルザックの小説が原作。セザール賞主要7部門受賞の王道の文芸大作。

メディアと政治によりねじ曲げられた報道。対抗する大衆紙に勤める記者。正義感を持って腐った報道を糾弾していたはずなのに色んなものに巻き込まれていきます。

(ネタバレあり)
詩人になるのが夢の主人公。貴族出身のお金持ちの奥方に援助してもらい名士の集まりで詩の朗読をするが何せ学のない田舎の人間の集まり、彼の詩が理解されることはない。

自信を失う主人公を奥方は励まし、やがて主人公と恋仲に。それがご主人にばれて二人はパリに駆け落ち。元々貴族出身の奥方の従妹たちに住むところを手配して貰った。

だが、貧しい出自の彼を従妹たちは気にいらず別のホテルを手配される。従妹の一人は悉く彼を邪険に扱い邪魔にする。

ある日二人は社交界の集まりに出かけるがここでも従妹は嫌味を彼に言い意地悪。また別のある日はみんなでオペラを見に行くがここでも主人公は正しい振る舞いが出来ず奥方に恥をかかせてしまう。奥方は何も言わず彼を残して帰ってしまう。奥方に見捨てられた彼はお金が尽きてしまい、路頭に迷う。

そんな彼を助けてくれたのが大衆紙の記者。大手メディアがねじ曲がった記事ばかり書いているのに反発して民衆に本当のことを伝えなければと理想を語る。すっかり傾倒した主人公は記者見習いとして記者について学ぶ。元々詩人を目指していただけあって主人公の記事は人の心を捉えて大ヒット。一躍人気コラムニストになりお金を得る。オペラ歌手の恋人もでき順風満帆に過ごす。

権力者たちは彼の居る大衆紙が人々の不満をあおるのでつぶしにかかる。そこで権力者たちは主人公にある提案を持ち掛ける。

実は主人公の母は貴族の出身だが父は貴族ではないので主人公は貴族の姓を名乗ることはできないのだが主人公は貴族の姓が名乗りたくって田舎にいるころから母の旧姓を名乗っていた。しかし至る所で貴族じゃないと言われるので貴族として認めて欲しいと王様に嘆願書を出していたがそれを権力者たちは利用して主人公に権力寄りの記事を書けと言ってきたのだ。

主人公が路頭に迷った時助けてくれた人たちを裏切るのか、それとも権力者に媚びて貴族になるのか...?主人公が出した結論は?

すべては泡沫の夢。

(感想)
ナポレオン時代の貴族や社交界が舞台なので内装や衣装などとても美しかった。そして主役と助演男優さん揃って美形。眼福。主役は全裸シーンが3回もあった。フランス映画ってどうしてこんなにエロいシーンが多いんでしょう。これぐらいしないと観客が満足しないのか?笑

80年前に書かれた小説ながら現在にも通じる内容。メディアの闇が描かれます。身分制度が壊れる少し前の世界を余すところなく描いています。

理想があったはずなのに現実に潰れて落ちていったり、お金を待ったら持ったで贅沢三昧な生活をしてしまったり、身分制度に苦しめられてるはずなのに身分が欲しくてしょうがない。エゴや自尊心や色々なものを内包しえいるのが人間だとバルザックは言いたいのか?そんなことを考えてしまった。

お金をかけて丁寧に作った映画とはこういう映画を言うのだろう。バルザックの小説の世界を見事に再現した映画。本当に美しい画面でした。映画が終わった時、こっそり拍手をしたら隣の女性も小さく拍手していたのが嬉しかった。

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snowwhite

4.0ひなぎくは散る

2023年4月22日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

萌える

1820年代のパリ。
マスメディアの拝金主義に驚く。
劇場ではサクラが幅を利かせ、拍手の装置まであったなんて。
原作は読んでいないが、人間社会の本質を描いたバルザックはさすがだと思う。
「Summer of 85」でバイクで走り去っていったバンジャマン・ヴォワザンが主役。
ナタン役のグザヴィエ・ドランがナレーションをしています。
映像も美しい。

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マリエル

3.0美しい映像と人の悪意

2023年4月20日
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鑑賞方法:映画館

音楽も装飾も衣装もとても美しく、お伽話か夢の中にいるよう。
それに比して、悪意に満ちている人の心。
ゆっくりストーリーは進みますが、そんなに長さは感じませんでした。

なのですが、伯爵夫人が途中から片桐はいりさんに見えてしまって…

ラストシーンの美しさは、彼の純粋な心を表現したのでしょうか。

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ぷぷぷ

2.5『バビロン』を彷彿するけど…

2023年4月20日
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鑑賞方法:映画館

中世ヨーロッパの世界観が苦手な僕です。

原作がオノレ・ド・バルザックと知って観てみましたが、

睡眠導入剤ならぬ睡眠導入映画(笑)

落ちてくるマブタと必死に戦い、寝落ちしかけては起き、寝落ちしかけては起き、の繰り返し(笑)

よりにもよって、時間が長く、2時間30分(笑)

好きな方は好きな世界観なんでしょうね…

僕はダメです(笑)

映画自体のクオリティは高いので、中世ヨーロッパの世界観が好きな方は楽しめるのかも?

『バビロン』っぽい話ですかね…

もっとシンプルに伝えればいいのに、こむずかしく装飾して分かりずらくするから、よけい眠くなる(笑)

セシル・ドゥ・フランスが出てるトコは良かった(笑)

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RAIN DOG

4.5幻滅のあとに人生を見つめ直す

2023年4月20日
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鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

知的

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komasa

3.5幻滅というより幻

2023年4月19日
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前半は眠気との戦い、後半はストーリーではなく流れに乗って鑑賞。栄枯衰退なんてかっこいいものじゃ無く、乗せられて、勘違いして、調子に乗って、潰された。最初っから華やかな人生の主役になれないのよ。
本人は爵位の回復と貴族を目指していたのかもだけど、最終的には貴族の暇つぶしにされただけよ。

煌びやかな華やかなパリは見ていて楽しかった。

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Oyster Boy

3.5ああ都落ち。

2023年4月19日
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鑑賞方法:映画館

野心のある若者っていいな。でも世の中そんなに甘く無い。
ガンダムのシャア・アズナブルの名言を借りるなら「認めたくないものだな若さ故の誤ちを」ですかね。

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あらじん

4.0振れ幅が大きいと

2023年4月18日
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元通りになろうとする力も大きいのかな とても風刺の効いたお話し パリの新聞社、演劇の下りは信じられんが本当だったんだろうか ハッタリがまかり通る世の中 氏、育ち、見た目、才能、コネ、カネと処世に有効なのはな〜に?結局カネと地位ですか
幻滅というか破滅、自滅 あれよあれよと言う間に堕ちてゆく姿は痛々しいですが、画はとても美麗でした 配役も豪華
そしてドパルデュー今度は男子の上京物語

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ゆう

3.0Illusions perdues

2023年4月17日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

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いぱねま

2.5バカな男の人生を…

2023年4月17日
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悲しい

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ろくさん

4.0痛烈な風刺映画

2023年4月17日
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鑑賞方法:映画館

 19世紀のフランスで印刷工場で働く青年リュシアンには2つの夢があった。1つは貴族であり人妻のルイーズと結ばれたい気持ちと、もう1つは、自分の書いた詩集を出版することだった。
そこで彼は、欲望と狂乱が渦巻くパリへ上京する。働いていたレストランで出会った記者ルストーに出会い、自身も記者になることで、メディアの闇にどっぷりと飲み込まれていくことになる。

 上映時間が約150分と長いですが、大いに楽しませてもらいました。リュシアンの栄光と転落が絶妙に描かれていて、フリに対する答えがスパーンと映像で表現されていて残酷だけどスッキリする展開で飽きることなく鑑賞できました。
 人物は個性とクセの強いキャラクターばかりですが、リュシアンとライバルのナタンとの友情は素晴らしかった。お互いライバル視していたが、文学に対する熱意を素直に打ち明けるナタンには感無量。
 文学青年が栄光と転落を描いたヒューマンドラマでもあり、19世紀の混沌としたフランスを映像化した文化的に価値のある映画でもありました。

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keyton