「歴史と向き合う」パラレル・マザーズ hyvaayota26さんの映画レビュー(感想・評価)
歴史と向き合う
序盤の状況説明のスピーディーな鮮やかさと展開、終盤の転調と脚本が巧みだなあと思った。
アルモドバルは今までもスペイン内戦を必ず仄めかしてきたけど、今回はより直接的に描く。そういうことかーと思って、過去作も見返したくなった。直接的な同性愛描写は珍しいのでは。
母性礼賛ではなく、父親の不在、不在の裏にある歴史。子供より夢を優先する母性の薄い母も断罪することなく受け入れる。母と娘のように料理を教える。
ガラガラ、義眼、指輪、写真、そこにいた証。
50代のペネロペが30代を演じているけど違和感なし。タバコを吸う姿がかっこいい。人参を切るのが下手。
演劇をやるには金持ちに見えすぎるというセリフは笑った。
私も自国の歴史と向き合う頃なのかもしれないと思った。でもどうやって?
中庭のある家に住みたい。
いつも通りファッションもインテリアも素敵なのだけど、アナがスポーティな格好をしていてフレッシュだった。
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