劇場公開日 2022年11月3日

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「壊された家族と壊れている家族」パラレル・マザーズ bionさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5壊された家族と壊れている家族

2022年11月3日
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鑑賞方法:映画館

 スペイン内戦で祖父・曽祖父を失ったジャニス。望まれない子供として生まれたアナ。壊された家族と壊れている家族に育った2人が、偶然にもシングルマザーとして同じ病院で同じ日に同じ女の子を出産する。

 取り違えられた赤ちゃんをめぐって、ドラマは展開していくが、強烈ないざこざがあるわけでもなく割と淡々と進んでいく。

 ストーリーに惹かれる要素はあまりないが、ヴィヴィッドな色が目に飛び込んでくるようなシーンが多く、視覚的には満足。カメラマンであるジャニスが広告用の被写体を撮影するシーンはめちゃくちゃいい。

 『歴史の記憶法』という法律がスペインにはあるらしい。フランコ政権に弾圧を受けた人々の名誉を回復して、政府が補償をする内容の法律だが、法律のネーミングがすばらしい。悲惨な内戦を国の歴史として記憶し、二度と過ちを繰り返さない。そんな意思が感じられる。

bion
レントさんのコメント
2022年11月12日

本当に素晴らしい法律ですね。真逆の日本も見習ってほしいものです。

レント
talismanさんのコメント
2022年11月4日

bionさん、そうですね。父親が誰であれ自分が生んだ子どもの母親は自分。そこをくにっとしたのがこの映画の素敵さかな?

talisman
talismanさんのコメント
2022年11月3日

歴史の記憶はヨーロッパで色々あるのではと思います。ドイツも。日本はなぜすぐ書類を破棄するんでしょうか?と思います。

talisman